約束で恋愛なおすすめアニメランキング 40

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの約束で恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月01日の時点で一番の約束で恋愛なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.4 1 約束で恋愛なアニメランキング1位
五等分の花嫁(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1087)
5037人が棚に入れました
貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!! しかも五つ子だった!! 全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!? 毎日がお祭り騒ぎ! 中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!

声優・キャラクター
松岡禎丞、花澤香菜、竹達彩奈、伊藤美来、佐倉綾音、水瀬いのり

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

五等分の花嫁 レビュー

この作品の設定は、深夜向けというより一般ドラマ向けなんじゃないかと思うのですがどうでしょう。
視聴前の印象は、女性声優さん達が新人声優とは言いがたいけれども、若手声優さんの中では「売れっ子」な人達を集めて、おお、気合の入ったメンツだなあ、と感じましたね。
しかし、キャラクターデザインに少し古さを感じるところもあり、期待値的にはやや低めという感じでした。印象的なのは五つ子の髪色や服装の強めの配色や、2019年では少しシンプルな瞳のデザインなどでしょうか。
現時点では5つ子を一人ずつフォーカスしていく地道なラブコメディの展開ですが、1話冒頭及び原作でも提示されている、「主人公の花嫁は誰なのか?」という謎により、五つ子達の主人公への気持ちの傾き、恋心への変化を視聴者に敏感に感じとろうとなってしまう仕組みがにくい!

可憐で個性豊かな五つ子達によって描かれる日常とロマンスの魅力を紐解いていきましょう。

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Introduction(公式サイトより引用)
貧乏生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、
好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。
ところが教え子はなんと同級生!しかも五つ子だった!!
個性豊かな中野家の五つ子は全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児!
最初の課題は彼女たちからの信頼を勝ち取ること…!?
毎日がお祭り騒ぎ!中野家の五つ子たちが贈る、
かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!

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さて、冒頭に書いたとおり、私としては、一般向けドラマ的印象がありますね、この作品。
どこにそんな要素があるのでしょうか?
まず、設定を整理しましょう。主人公である上杉君が貧乏で、教え子となる五つ子は美少女でお金持ち。そして上杉君は頭がよく、五つ子は勉強嫌い。
対照的ですね。
この対照設定が、その要素の一つだと思います。逆シンデレラストーリー。貧富の差を越えた恋物語はいつのでも大衆向けかもしれません。上杉君で一般的よりも少し貧しい生活を描き、五つ子達で華やかな高校生活を描く。こうして、どんどんと「差」を描くことで、対比が強くなっていくのかなと。
成立した時のシンデレラ感があるのかもしれないですね。最初は上杉君に対して五つ子は最初は仲が悪いですが、嫌いからの好きになるという関係の変化を描く恋物語展開はありがちですが素敵ですよね。
最初から上杉君と五つ子が一緒に行動しないというのが、この作品の重要な骨組みだと思います。上杉君が行動している間に、五つ子達は別の事をしている。または、上杉君に協調しない。
5人それぞれの個性を描いていますよね。それぞれが別の友達を持っていたり、別の趣味を持っていて、五つ子の個性が多彩だと感じました。
5人それぞれが多彩な個性を持っているので、コメディとしてのドタバタ感がよく引き出されています。最終的には、上杉君の家庭教師の場に全員集まるのが理想ですが、現状では皆が別々なことをしてしまっている。その別々なことを描くことによって、物事が予定通り進まない、ドタバタ、を描いているのだと感じます。それが少しずつ整理されていくのが、物語が進むに当たって気持ちがいい所かもしれません。


作品を語るにあたって、やはり登場人物の魅力には触れておかなければならないのですが、まだ五つ子全員のフォーカスは終わっておらず、核心的な魅力はつけないかもしれません。
4話まで終わり、三玖と二乃には触れられましたね。
私は元気で明るい子のほうが、恋愛で曇ると素敵に見えるので、四葉が好きです。これからの展開に期待ですね。

作品のEDについても触れておきたいです。
多分このED曲が「ドラマ」感が強い(笑)。
「Sign / 内田彩」ですね。日本コロムビア(株)のYouTube公式ページで試聴できます。「運命の恋の予感に胸のベルを高鳴らせる気持ちを切々と綴る」楽曲だそうです。
恋をストーリーのベースに、女性の心の繊細な変化や可憐さ、運命感のロマンチックな想いを歌いあげていますよね。
映像の方も、五つ子それぞれの個性、可愛らしさや意地悪っぽさ、いじらしさなどがよく出た表情をしていると思います。
薄いピンクのバラやマニキュア、リップなど、大人びた女性をイメージできたり、花嫁という華やいだ女性の美しさをイメージするのにピッタリだと思います。
運命の赤い糸が五つ子と絡まりながら、恋の関係性や女性としての変化を、グラスの水の変化やケーキ、マニキュアの形で表現しているのかもしれませんね。女性的な美しさや大人の女性らしさを物の鮮やかさによって表現した素晴らしいEDだと思います。

さて、いかがだったでしょうか。本編映像面で少し劣ることもあるかもしれませんが、楽曲や物語の大筋はとても魅力的になっていると思います。
ED詐欺?(ヾノ・∀・`)ナイナイ

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

あなたは誰を選ぶ?? 作画がもう少し良ければ神作品だった

1話の感想 ★★★★★ 5.0
転校生
{netabare}
まず、OPからやべー!!
バイノーラルみたいになってて、5人の声が近くから聞こえる!!
(イヤホンで視聴)
テレビ派の人も1回イヤホンで聞いてみて!
主人公はつぐつぐが声優か、ええな〜
おもろい!
ヒロインはみんな有名声優さんだしこれは観るわ。
最後に結婚するのはやっぱり五月?{/netabare}

2話の感想 ★★★★☆ 4.5
告白
{netabare}
いきなり告白イベントか!?
とも思わない。むしろ、ですよね〜って感じ。
おっぱい、ぽいんは胸熱だし、ストッキングの脱ぐシーンは制作陣の熱意を感じた。
三玖は超可愛かった。
{/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
邪魔をする
{netabare}
二乃……
好きくない……
でも、この後恐らくデレるんだろうなってのは分かった。
1番好きになったら夢中になりそうなキャラ。
ラストの方でそれぞれ問題を抱えてそうなフラグが…
一花はなんかドロドロしそうだし、四葉は泣くことになりそう……
悲しい展開だけは勘弁してな{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
花火大会
{netabare}
妹ちゃん、可愛いね~
どうすればこんな純粋な妹が生まれるんだろうか…
永遠の謎。
花火も順調かと思いきや、一花がおっさんと密会してた。
本当にアダルティな関係じゃないだろうな。
一花ちゃん普通に好きだからいやだな~
三玖は今回も本当にかわいい。
もう、三玖と結ばれてくれて全然かまわん!{/netabare}

5話の感想 ★★★★☆ 4.5
一花の仕事
{netabare}
結局打ち上げ花火は全員では見れなかったね。
しかし、まぁ丸く収まったしよかったよかった。
三玖は上杉にガチ恋じゃん!
なんて羨ましい!!
三玖は可愛すぎる!!
そして、一花も上杉との壁1つ亡くなった感じだね。
まだ好きとは少し違いそうだけど……
膝枕、私もされたい……{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
タイムリミット
{netabare}
三玖がかわいい〜
一花も分かっちゃってるから、めっちゃ弄るしね。
二乃と五月はまだ心を開いてないな〜
なにげに、四葉もまだ好意までは抱いて無さそう。
次回も楽しみだ〜〜{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
中間試験
{netabare}
五月との仲直りは分かったが、なぜ二乃が止めたんだ?
二乃はあんなに辞めさせたかったのに…
他の姉妹たちのことを思って渋々?
そこの説明が少し甘いかな。
作画崩壊は引いた絵の時に少し感じたが支障が出るほどでは無かった。
アップではちゃんと可愛いしね。{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
試験後
{netabare}
今までは前哨戦だったんだな。
それが分かる1話だった。
恐らく作者さんはここからの内容が書きたかったんだろう。
少しニセコイに似てるが、これがいいんよね!
しかし、あの5人は判別不可能だろう。
あれを一瞬で見抜ける猛者はいるのか?
結局、誰なんだろうか……
まぁ、五月だろうとは思うが私的には三玖が好きだから三玖に来て欲しい。
次点で一花!
四葉の告白はマジなのか?それとも、本当に嘘ななのか??
次話、はよはよ!!{/netabare}

9話の感想 ★★★★ 4.0
林間合宿にむけて
{netabare}
今のところ、一花と三玖がふーたろうに気があるって感じなのかな?
四葉は好きだけどLIKEって感じ?
この林間合宿で何かが起こる!!
予想では、二乃が過去のふーたろうに気づきそう。
次回予告的に。
次回が楽しみだ。{/netabare}

10話の感想 ★★★☆ 3.5
林間学校2日目
{netabare}
今回は流石に作画が酷かった。
あんまり作画には気にしなかったけど、今回のは目に付いた。
まぁ、最後の一花が涙を流すシーンは作画が綺麗だったからまだ許容できるが、作画崩壊ギリギリ。
一花ちゃんのすごいいいシーンだったのにちょっとがっかり。
{/netabare}

11話の感想 ★★★★☆ 4.5
林間学校3日目
{netabare}
今回はいつもと作画の描写が異なっていた。
水彩画チックな所があった。
すごいよかった!!!
ここで作画がよくなるのか〜
できるなら最初から気合い入れろよ!
カマクラのシーンは胸熱でした。{/netabare}

12(最終)話の感想 ★★★★☆ 4.5
キャンプファイヤー
{netabare}
風邪だったんだな〜
ここまでが上杉の好感度稼ぎで、こっから個々の胸キュンエピソードと過去の事が明らかになって行く感じなんだろうな。
アニメは残念ながらここで終わりだけど。
結局は五月と結ばれたのかな?
個人的には一花か三玖と結ばれて欲しいな。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 23
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

普通に面白い、普通に萌える、普通に2期観たい(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ギャルゲみたいなハーレムアニメ。

良くも悪くもそれ以上ではなく、それ以下ではない、クラシカルで優秀な楽しいラブコメ。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
この作品の最大の問題点は、圧倒的にぶち抜けて断トツで、三玖がメインヒロインだということです(笑)

特に、三話目の「切腹」は、萌えた♪

作風的には、それこそファンが五等分されるような感じが理想でしょう。その上で、風太郎が誰を選ぶかを楽しむ。そういう作品なのに、、、

ちなみに、私が萌えた順番でいくと、三玖>>>>>一花>>>四葉>五月>二乃、ですかね。

もう、三玖以外がメインヒロインなら許さないぞというところまで来ています(まあでも、五月なのかな? 結局)。

なぜ、三玖ひとり勝ちみたいなアニメ化にしたんでしょう? (原作未読ですが)まあ、アニメスタッフが大の三玖好きで三玖の映える回ばかり選んだ可能性もありますが、多分、三玖は「序盤のメインヒロイン」で、この後、他の四姉妹も掘り下げていくんでしょうね。

この後(原作ラスト)は、4パターンでしょう。

①誰がメインヒロイン(結婚相手)かは、最後まで明かさずに終わる。→無難だけど納得いかない。

②このまま三玖がメインヒロイン。→個人的には嬉しいけど、無さそうかな。

③三玖以外の誰かがメインヒロインだが、結局、三玖が一番人気のまま。→これが一番のバッドエンド。

④三玖以外の四人全員が、この魅力的な三玖を更に超える萌えレベルまで上昇し、誰かがメインヒロインになる。→これが出来たら大したもの。

さあ、皆さん、どれだと思います?

私は①か③な気がしてます(苦笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
分かりやすいハーレム展開ながらも、テンポがよくて楽しめた。ラブコメにプラスして、先生要素がどこまで面白いかがポイントか。200円あるなら、握り飯なり弁当なり、自炊したら?とは思ったけど(どうせなら100円で良かった)。

2話目 ☆4
三玖回。歴女。なんかこう、可愛らしいな。声優さんもピタリと合っている気がする。

3話目 ☆5
二乃回。今のところ、五月とやや被ってるんだよな。安易に「1話一人攻略」にしないところが良いね。三玖の「切腹」が良かった♪

4話目 ☆3
らいは は良い妹キャラだな♪ そこで素直に宿題やる5人は、なんか違和感。萌え的には、やはり三玖の一人勝ちだな~今のところ。百歩譲って赤の他人(笑) 2話跨ぐの?

5話目 ☆4
パートナーだって、良いな。手持ち花火の幸せ。珍しいね、同じの選ぶなんて、の、萌え♪

6話目 ☆4
一応は3人、攻略? 真面目だが、馬鹿なだけだ(笑)
勘違いコント(笑) 三玖が1項目も当てはまらない(笑) 分かりやすくデレたw 三玖が自分の部屋に泊めるというのもな。定番(笑) ギャグのキレが良かったな♪

7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆4
肝だめしが怖いから、という理由は可愛い(笑)

10話目 ☆2
いつもの死んだ目に生気(笑) 二乃の萌え度、だだ下がりだな。普通にツンデレ貫いて、風太郎にデレてほしかったけど、それは五月の役目かな。まあ、二位は一花かな。

11話目 ☆4
なんで泣いちゃったかな~。って、良いな。ホントにギャルゲのイベントだな(笑) そして、かまくらイベント(笑)

12話目 ☆3
まあ、原作連載中だし、落とし処としては、こんなもんでしょうね。アニオリのラストなのかな?
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 40

71.1 2 約束で恋愛なアニメランキング2位
フォーチュン アテリアル-赤い約束-[FORTUNE ARTERIAL](TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (812)
4744人が棚に入れました
海上交通の要である珠津島(たまつしま)。そこには桜の名所・珠津山や枯れない池と伝えられている千年泉がある。主人公の支倉孝平はそんな珠津島にある6年制・全寮制の英国パブリックスクール風名門校「修智館学院」(しゅうちかんがくいん)に転校してくるのだが、そこには吸血鬼がいた……。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

序盤は静か・・・でも中盤以降、一気に盛り上がる作品でした^^

恋愛アドベンチャーゲームが原作の作品です。
「FORTUNE ARTERIAL」と「赤い約束」って、どういう意味で繋がっているんだろう・・・?
こんな疑問が視聴前に湧きましたが、原作がゲームの場合、可愛い女の子がたくさん登場する作品が多いので、まずは視聴を始めてみました・・・^^

物語の舞台は、6年制の全寮制の修智館学院。この学院に父親の仕事の都合で転校を繰り返してきた主人公の支倉 孝平(はせくら こうへい)が編入するところから物語が始まります。

確かに、美少女ゲームだけあって可愛らしい女の子が次から次へと登場します♪ 主人公もモテモテ系のキャラで、学校行事に勤しむ姿なんかは、とても好印象です。
でも、中盤までストーリーの盛り上がり・・・というか展開が少々つるぺたな感じなのです^^;

まさか、このまま・・・(゚o゚;;

な〜んて事はありませんでした^^;
物語は後半に入ると、大きく揺れ動きます。
そして、苦しい選択を目の当たりにする事になるのです・・・

叶えたい夢があります・・・
大切な仲間との時間を大事にしたいという思いがあります・・・
でも、そのために「ごく当たり前に訪れる生理的欲求」を抑制しなきゃいけないとしたら・・・どこまで夢や思いを貫き通せるでしょうか・・・?

夢や希望と・・・睡眠欲や食欲といった生理的要求とは、身体の求める次元が異なるので、本来同じ土俵で対峙させてはいけないと思うのですが・・・ひたすら耐え抜く姿には胸が熱くなりました^^;
少なくても、私には真似できないです・・・^^;

終盤に差し掛かると、視聴前に謎だった「ARTERIAL」「赤い約束」の伏線が回収され・・・少し含みを残した形で作品はフィナーレを迎えます^^
エンディングには賛否両論あるかと思いますが、この形で終わったからこそ、「FORTUNE」の伏線が回収できたのでは・・・と思っています。

1クール12話の作品なので、あまり時間を要さない上、美少女ゲーム原作ならではの女の子がたくさん視聴できた作品でした^^

投稿 : 2024/04/27
♥ : 31

TEDY さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

批評レビューに騙されるな!

様々なレビューを見てきて批評ばかりだったので、この作品を正直見ないでおこうと思っていたのですが・・・

絵がきれいでキャラがかわいかったので見ることにしました!


それで実際思ったことが

・絵がきれい!キャラは本当にかわいい!

・ラストがだめといわれていたけど(確かに気持ちはわかる)個人的にはあり!

・神op!(Liaさんでした!すごくかっこいい、そしてきれいな歌声でした!)

・日常回とシリアス回で分かれていましたが、どちらもおもしろい!




ということでこの評価をつけました!

たしかにラスト不満があるかもしれません。ですがあの方法しかないのも事実だと思います!



ネタバレはしたくないのでここまでにします!

他の人のレビューを見て見るのをやめてしまった人にいいます!

「絶対見るべき!」







12話+ova1話

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17

Baal さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

赤い約束とは・・・

18禁恋愛シュミレーションゲーム原作の

アニメである。

この手の原作にあるベタなハーレムものとは

違い、ハーレム感は若干存在するものの

ベタベタするわけでもなく、

赤い約束すなわち吸血鬼との関わり方を

主人公が模索するような作風になっている。

つまり、この手の作品のストーリーを重視

した作品となっていると思いました。

しかし、キャラが中途半端に出すぎだと

思います。いくつか語られたエピソードは

ありましたが、本質的にわからないキャラが

いたのは良くないと思いました。(一本筋を

通すためには仕方のないことですが)

ある意味、良きところと良くないところとが

表裏一体である作品だと思いました。

あと、OPの「絆-kizunairo-色」は

Liaさんが歌っていて、結構いい曲だと思います。

追記

◆個人的点数評価 76.165点

投稿 : 2024/04/27
♥ : 26

81.9 3 約束で恋愛なアニメランキング3位
やがて君になる(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (667)
2465人が棚に入れました
人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げられる──。「私、君のこと好きになりそう」

声優・キャラクター
高田憂希、寿美菜子、茅野愛衣、市川太一、野上翔、寺崎裕香、小原好美、中原麻衣、森なな子、小松未可子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

どうも開発された感がある

2019.01.04記


原作未読


これまで百合百合どうのこうのは未経験だったのと、花田十輝氏脚本で寿美菜子さんが先輩役をされているとの情報に誘われ視聴決定。
気づけば毎週の放送が楽しみな作品の一つとなってました。{netabare}3話でスイッチが入り、6話で沼に嵌りこんだ自分です。{/netabare}

“好き”を知らず、“好き”を知りたいと思いながらも誰にも“特別”な感情を抱けない高校一年生小糸侑。
一学年上で“特別”を求められ指向するも誰も“好き”になったことがない七海燈子。
この二人の「好き」「特別」をめぐるひとつの愛のかたちを丹念な心情描写で魅せる良作です。燈子の同級生で同じ生徒会仲間の佐伯沙弥香を含めるとトリプルヒロイン?になるかと思います。

抒情的な文学をよんでいるような作品でした。そして観てて疲れます。表情や会話の間、手足の動きにジェスチャー、光の使い方や背景、OPやED、直喩に暗喩いろいろ駆使した演出で、画面からひと時も目が離せません。
演出の一つで感心するのがサブタイトルの一枚絵カットでしょうか。毎回CM前後や大事なとこで印象的なセリフと一緒にサブタイトルが映されますが、ストーリーを追っていくと膝を打つものばかりです。
{netabare}例)6話サブタイ「言葉で閉じ込めて」
⇒橋のシーンで、侑の好きになりたいという気持ちを「好きにならないよ」という自分の言葉で蓋をする。帰り道に、侑が橙子を好きにならないように、橙子が「好きだよ。君はそのままでいて」の言葉で閉じ込める。{/netabare}

話の重ね方も惹きつけるものがありました。一つは物語が“上乗せ”されていくこと。“上書き(更新)”ではありません。
{netabare}・例えば燈子について、5話で忠犬ばりのデレ具合を見せてから6話での拒絶。5話の経緯から油断してた侑(視聴者もですね)に不意打ちを食らわせる。ただそれも3話で兆候は示されてる話であり幾重にも織り重なる構成です。{/netabare}
{netabare}・例えば沙弥香について、6話「私が無邪気に信じていると思った?」と侑にマウントを取りにきてからの7話沙弥香回でのネタ明かし。沙弥香に対して“怖さ”を感じさせて、次の回で“共感”させると揺さぶりをかけてきます。{/netabare}
そのキャラの持つ引き出しが増えていくイメージと言ったらいいでしょうか。

もう一つはむやみにイベントを作らないこと。
{netabare}・槙くんが口を割ったり二人に過度に干渉して一波乱起こすこともできたでしょうに。
・沙弥香が推薦人から漏れたことで彼女が立候補するまたは立候補言い出すなどかまってエピソードを挟むこともできたでしょうに。
・水族館デートを誰かに目撃されて一悶着とかとか、ありがちなイベントを挿入して物語の波を作ることを避けてます。{/netabare}
その分、尺を心情の極々微妙な変化や行ったり来たりの揺り戻しの描写に多くを割いてました。これで冗長さとか中弛みにならないところは素晴らしいです。

話の重ね方2点を含む演出といった技術的な特長をもって、それだけでも観る価値はありそうです。全13話は原作の4巻分に相当するとのこと。巻数だけから判断するとしてもあまり端折る必要のない話数であり、丁寧に掬いあげたんだろうことがわかります。



恋愛物語としては三人の心情を慮ると、

 『ひたすら切ない』

です。侑、燈子、沙弥香が報われることのない袋小路に迷い込んで抜け出せない。これは心が千々に乱れますよ。

{netabare}燈子が“特別”を演じる自分と弱い自分両方を肯定される「好き」があることに気づけば呪いは解けそうなのだが。{/netabare}

燈子を中心に侑と沙弥香が取り巻く構図です。自己肯定感がない燈子は二面性の人。特別であろうとする燈子を支える存在が沙弥香、素の弱い(なにもない)燈子を支える存在が侑。

●沙弥香
{netabare}燈子が誰のものにもならないことを理解してて、だからこそ「想いは叶わなくても一番近くにいられる」ことを支えにしてたのに、そんな燈子が他の誰かを特別に想い始めてることを感じる。
{netabare}お願いだからそのままの君でいて{/netabare}{/netabare}

●侑
{netabare}特別を知りたい。好きを教えてあげられるのは燈子だけなのに、その燈子は侑が好きになることを拒絶する。一方で燈子は侑に好きを全面にだしてくる。
{netabare}お願いだからそのままの君を好きになって{/netabare}{/netabare}

●燈子
{netabare}自己矛盾を抱えていることを理解しつつ、拠りどころの侑が離れていくことを極度に恐れている。{/netabare}
{netabare}いくら頑張っても他人にはなれないのに。合宿で、生徒会OBに今までの自分の理想や努力を否定されてアイデンティティが揺らぐ。
{netabare}お願いだから自分を好きになって(視聴者一同){/netabare}{/netabare}

三人とも本当の気持ちを飲み込む辛さを知っているのです。

ゆっくり時間をかけて進むラブストーリーは、その進行速度とは相反して緊張感を常に孕んでます。
演出が多岐にわたるということは考察しがいのある作品になるかと思いますので、登場人物の心情をいろいろ観察してみるとより面白くなりそうです。


なお、冒頭の百合百合どうのこうの、というのはいまだよく分かりません。女性同士の恋愛ということであればそうなんでしょう。
いたく心を動かされたので、百合適性が“開発された”のかもしれませんが、じゃあ他の!とすぐなるかでいえばそれはないです。


最後に、生徒会の濃ゆい面々の中で堂島くんの存在は貴重でした。彼がいたことでだいぶ和みます。だって、けっこうヒリヒリするやりとりの連続でしたから。



-----
2019.06.16追記
《配点を修正》


どうしても「百合」ってもったいないと思ってしまう私

投稿 : 2024/04/27
♥ : 86

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今のところとても面白いです。(顔がめっちゃ芝居する!)→第7話補完作品『やがて君になる 佐伯沙弥香について』(電撃文庫)絶賛発売中! BDにはスタッフコメンタリーも!

== [下記は第2話まで視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
現在2話目まで視聴済みです。

原作マンガはかなり有名作品だと思うのですが、未読だったのでアニメ放送開始前からとても気になっていたタイトルです。

大正時代にはやった(生まれてないから本当にはやったのかは知らん(笑))らしい「エス」(女学生同士の恋愛物)とかの継承者的な路線ですかね。40年以上前から少女漫画とかでは連綿と続く系譜の一つですよね。男性向けの深夜アニメのメインストリームからは外れた作品だと思うので爆発的には人気は出ないと思われます。

私としてはけっこう好みかも。キャラクターデザインも、わりと好きな方です。男性も出てくるのは今風なのかな?

気に入ったので推さないとと思って評価は仮に付けましたが、途中で変更すると思いますので悪しからず。
== [ここまで。] ==

2018.10.26追記:
生徒会選挙での演説前の一幕、最高でした。

後輩なのにメンタル強な侑の強キャラ感はめっちゃ好みです。侑のお姉さんもなかなか良いですね。

表情の作画、情報量が多くて凄く良いです。原作も良いのでしょうが、今のところどストライクで好みです!

2018.10.27追記:
第4話目まで視聴完了。煽りキャラの存在で話が動いてきましたね。原作未読だけど、とりあえず見つかった脚本のキャスト表が伏線だというのはわかりました。

2018.11.3追記:
第4話からの勢いで原作既刊分の単行本を全巻読破したところで、第5話を視聴終了。

原作を忠実になぞっているようで第3話の生徒会長選挙の演説が実はアニメで補足されていることがわかったりとか。実は花田先生が目立たず良い仕事をしている…?

第5話については、原作にもあるエピソードですけど怜ちゃん(侑のお姉さん)GJ(笑)!

2018.11.10追記:
第6話を視聴終了。ストーリー展開は原作にほぼ忠実ながらもオリジナルなシーンがけっこう入っていたような。

例の川での飛び石のシーンも含めて、監督・演出・脚本みんな良い仕事してますね!

2018.11.17追記:
第7話まで視聴終了。ここまでただの脇役と目されていた箱崎先生がストーリーに参加してくるエピソードが、ついにアニメでも放送でした!

なお、本エピソードで触れられた佐伯沙弥香と先輩の中学生時代のエピソード詳細を含む『やがて君になる 佐伯沙弥香について』が11/10に電撃文庫より刊行されております。

原作漫画『やがて君になる』のスピンオフ作品という触れ込みで、歪んだ女性キャラを書くことでは定評のある(?)、入間人間(いるまひとま)先生によるノベライズとなっています。

原作未読でもアニメ第7話まで観ていれば特にそれ以降のエピソードに関するネタばれ要素はありませんので、佐伯先輩に興味を持たれた方は是非お読みになることをお薦めします!

2018.12.29追記:
第13話(最終回)まで視聴終了。原作コミックス5巻の4割くらいを消費して、エピローグ的に今後の展開を期待させる映像での締めでした。(← 悪く言えば「おれたた」END(笑))

結局原作の各話サブタイトルはそのまま残されて、特に特定の回が跳ばされることなくアニメ化されるという『3月のライオン』に近い形でのアニメ化となりました。この構成で原作がまだ続いているので最終回をどうまとめるかはかなり大変だったかと思いますが、シリーズ構成・脚本の花田先生、お疲れさまでした。

そんな中、劇中劇の内容を練習という形で少し先取る形で見せて、アクロバティックに話をまとめてしまいました。このアニメの制作スタッフの恐るべき底力!

脚本だけではなく演出もハイレベルな作品でした。

2019.2.4追記:
12/21にBD 1巻、1/30に2巻が発売されました。

BDの初回特典として付くブックレットには対談形式のキャストインタビューが収録されており、他にコンテ各1話分が付きます。そして毎回特典ですがスタッフコメンタリーが付くのですが、これが1、2巻とも素晴らしいです。

1巻:
キャストインタビュー: 高田憂希・寿美菜子
キャストコメンタリー: 高田憂希・寿美菜子
スタッフコメンタリー: 加藤 誠(監督)・仲谷鳰(原作者)
コンテ: 3話

2巻:
キャストインタビュー: 寿美菜子・茅野愛衣
キャストコメンタリー: 高田憂希・寿美菜子・市川太一
スタッフコメンタリー: 加藤 誠(監督)・あおきえい(第6話コンテ)
コンテ: 6話

特に演出関連のスタッフコメンタリーが大好物な私としては、アニメ化のレベルの高さにふさわしいパッケージでBD 1巻、2巻ともに大満足。以降のBD 3巻、4巻も楽しみです!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 82

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

気になって参りました

<2018/12/30 追記>
最終回を見終えました。

世の中のレズビアンの皆さんに伺いたい。
実際もこんな感じなんでしょうか?

今まで同性愛の知り合いが居なかった(というか隠してる人が多いのかも)ので、わかんないんですよねー。

という感想を持ってしまうぐらいガチな作品でした。

というのがまず一つ。


そして本題。

「人を好きになるって何?」
「自分って何?」
こう書くとチコちゃんのお題みたいですが 笑

この作品、こうした本来は素朴で、普通なら安易に答えを出してなんとなく自分を納得させてしまうようなそんなテーマにがっぷり四つに取り組んでいる感じです。

観てると、余分な要素を取り除いて、深く深く潜っていくような思索につい耽ってしまう。

一見中途半端なところで終わってるような気もしますが、答えは見えてるような気もします。
でもやっぱり二期が欲しい。

ところで原作者のお名前「鳩(ハト)」だと思ってましたが「鳰(ニオ)」さんなのだそうです。
謹んで訂正させていただきます。

<2018/11/4 初投稿>
観始めなので評価はデフォルトの3です。
原作未読。

今期、続編ものを除くと個人的にクリティカル・ヒットな作品が見当たらず寂しい思いをしてたところ、キャッチしてるレビュアーさんが猛烈に推してたのを見かけて興味が湧きました。

高校の生徒会を舞台としたいわゆる「百合もの」です。
百合ものでちゃんと観たのは「青い花」くらいでいつもなら敬遠するジャンルなのですが。
お話やキャラ造形がしっかりしてて純粋に物語として楽しめそうな雰囲気。

ところで。
予備知識なしでの、漫画や小説の読み始め、原作ありアニメ観始めの頃、たまにですが作者の性別が気になりだすことが私にはあります。
「男かな?女かな?」と。

そういう時ってその作品にハマりかけてることが多いんですよね。

最近だと「あそびあそばせ」「恋は雨上がりのように」とか
ちょっと前のだと「四月は君の嘘」「ノラガミ」「おおきく振りかぶって」「鋼の錬金術師」「荒川アンダー・ザ・ブリッジ」「GOSICK」とかとか

こうしてみるとほとんど女性ですね 笑
(そうなるのも自然なのですがそこら辺の説明は割愛)

そこでこの「やがて君になる」ですが、気になって参りました。
作者の仲谷鳩さんは男性?女性?どっち?

つまり私はハマり始めてるんですね、きっと。

気になってGoogle先生に「仲谷鳩 性別」で訊いたけど分かりませんでした。
(ちなみに3番目くらいに「鳩のオスとメスの見分け方」が出てきましたよ)

女性だろな、とは思ってますがどうなんでしょう?

投稿 : 2024/04/27
♥ : 58

81.2 4 約束で恋愛なアニメランキング4位
からかい上手の高木さん2(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (495)
2284人が棚に入れました
とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに何かとからかわれる男の子・西片。高木さんをからかい返そうと策を練るも、いつも高木さんに見透かされてしまう。季節はめぐり2年生に進級した西片は、今度こそ高木さんをからかい返すことができるのか…?「ニヤキュン」必至、照れたら負けの"からかいバトル" 第2ラウンドがいよいよ開幕!

声優・キャラクター
高橋李依、梶裕貴、小原好美、M・A・O、小倉唯、内田雄馬、小岩井ことり、岡本信彦、落合福嗣、内山昂輝、悠木碧、田所陽向
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

鉄板

<2019/7/8 初投稿>
1話観ました。

感想は

ニヤニヤ( ・∇・)
奏♪
ススキ♪

こんな感じです。

観始めですが評価は4.0からスタート♪

<2019/7/15 追記>
2話観ました。

ニヤニヤ( ・∇・)
脇腹っΣ(-᷅_-᷄๑)
「義理だよ、{netabare} こっちは♡{/netabare} 」( ・∇・)♪
え?粉雪?

2話もこんな感じでしたわ。

西片くんに一番共感できるとこは「脇腹が弱いところ」です

<2019/7/23 追記>
3話観ましたよ

あれ?西片くん、進級して背伸びた?
ドキる高木さんが◯
「キセキ!」はよいですね♪♪

今週も安定感抜群( ・∇・)

<2019/7/31 追記>
4話

鞄を、重ねて置く!
情緒ありますねえ

ちなみにあの濃くて苦〜いエスプレッソ。
本場のイタリア人は砂糖がっつり入れて飲むそうです、
がんばれ!西片くん!

今日も全盛期のフェデラー並みの勝率の高木さんでした。

<2019/8/5追記>
5話です。

ダンディ→脇腹→脇腹→脇腹のコンボ
自分が猛烈に脇腹弱いもんだから見てるこっちも跳び上がりそうで(>_<)
つーか、もはやセクハラ 笑

で、ケーキの話。
{netabare} バースデイケーキをプレゼントされてまだ気がつかない西片。
もう中二だよね。
さすがに鈍すぎるぞ西片くん{/netabare}

で、くしゃみ
{netabare}
西「高木さんのくしゃみってちょっと変だよね」
高「そお?どこら辺が?」
しばし考え(可愛らしいしか出てこない)と愕然とする西片くん。
そんな西片を弄ぶ小悪魔っぷり全開だな高木さんめ。

もしも、ここで西片くんが素直に「ちょっと可愛い」とか言っちゃってたら高木さんはどんなリアクションしたんだろ。
{/netabare}
で締めは『キュンッキュン!』ってなんだそれ 笑

EDは{netabare} ゲゲゲの女房でした。
長年連れ添ってる夫婦の選曲ですね 笑{/netabare}

<2019/8/20 追記>
7話の感想

林間学校とかいいですよね。
修学旅行ともまた違う。
私は小学校の時でしたが、ときめくようなものではないものの今だに忘れられない情景はあります。

ましてや7話の二人のような経験なら、それこそ目に焼き付いて一生忘れられない想い出

アバンで懐かしそうに写真を眺める大人高木さんも出てましたし。

ちょっと評点引き上げました。

<2019/9/2 追記>
第9話

神社の会話の話は珍しい高木さんでかなり好きです。
高木さんが惚れ直す回 笑。

他の2つのエピソードはもうなんかね。
どうやって西片にこっち向かせようかという高木さんのバトルみたいになってきてますね 笑。

そしてぶれない木村のネタとタイミングは素晴らしい。

<2019/9/16 追記>
11話

高木さん爆発してましたね

<2019/9/23 追記>
最終第12話

夏祭りというノスタルジー

りんご飴のリンゴはなんであんなに酸っぱいんだろう?
チープとしか言いようのないソースせんべいがなんであんなに美味しく感じるんだろう?
お面は横被りするとなんでいい感じになるんだろう?
蒸した夏の夜の人混みなのに浴衣だとなんで涼やかなんだろう?

{netabare}好きな人とする花火はなんであんなにも忘れられないんだろう?{/netabare}

最終話、木村が素晴らしい仕事してましたね。
お前は男前か 笑


さて今期の本作、高木さんはからかう目的が前期と異なっていたようですが

無事目的は達せられた・・・のかな?

評点はほぼ満点です。。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 48
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

難攻不落の西片くん

 くっそ~ 高木さんめ~

西片はどれほどこの言葉を口に出して顔を赤らめたんだろう?
安定の2期ということもあり、交わされるやりとりやフレーズはさほど変わらないのですが二人の関係が微妙に変化してました。進級の賜物です。
2期からの視聴でもかまいませんが、微妙な変化までカバーするには1期の視聴が必須でしょう。
 ※以下、1期のネタバレは隠してません。

1期10話で高木さんに生じた微妙な変化というかスイッチ


 “勘違いされちゃったっていいよ”モード


それ以前に展開されていた常にマウントを取る高木さんとお子ちゃま西片くんとのほんわかしたやりとりに“ラブコメの波動”が追加されたことで、一度断念しときながらあにこれでの高評価を頼りに再開し、完走にまで漕ぎ着けることができた私でした。
2期はその延長上にあります。1話でその方向性は示されてました。


■第1話で示された2期の方向性

①西片へ全幅の信頼を寄せる高木さん
{netabare}催眠術にかかってあげる。高木さんが嫌がることを西片は絶対しないと信頼し西片に委ねております。
「今の無しってのも含めて、西方らしくて嫌いじゃないけど。ね」{/netabare}

②攻める高木さん
{netabare}他愛のないからかいだった1期と比較し気持ちを確かめる言動が増えます。
「さっき手を繋いだよね」{/netabare}

③三人組登場
{netabare}さっそく登場し、以降毎回三人組パートが挿入されます。1期では不定期でした。{/netabare}


①②によってラブコメ指数がぐっと増えたため受ける印象が1期と違います。それでいて中学生の淡い恋の芽生えを逸脱せず、作品の屋台骨は揺らいでません。
③はマンネリ防止の目的もあるでしょう。



年相応の西片とませガキ通り越してもしかして銀座で働かれてますよね?な高木さんとのアンバランスな構図に違和感を感じなくもなかったところを、高木さんが下界に降りてきたかしら?と思えてくると親近感も湧くってものです。
いつの間にか徒歩通学になってたり、進級しても隣席だったり、きっと裏で根回しをしてたり(妄想)、準備力を発揮しているだろう高木さんには厭らしさではなく健気さを感じることになります。


そんなわけで1期イマイチと感じた方もモード変わった2期は違った印象を受けることでしょう。
言ってみれば、アウトサイドボクシングから至近距離の殴り合いへ。踏み込んだ分カウンターが利く。高木さんがカウンターを受ける場面が出てきますのでそのへんも楽しみにしてくださいね。
1期より評価↑の2期でした。



※以下ネタバレ雑感

■EDの選曲があいかわらず心憎い
全12話で8曲用意しており、アコースティックな編曲を施した往年のJ-POPを高橋李依さんがカバー。

{netabare}① 奏/スキマスイッチ(2006年)
② 粉雪/レミオロメン(2005年)
③④キセキ/GReeeeN(2008年)
⑤⑥ありがとう/いきものがかり(2010年)
⑦ STARS/中島美嘉(2001年)
⑧⑨あなたに/MONGOL800(2001年)
⑩⑪言わないけどね。/大原ゆい子(2018年)
⑫ やさしい気持ち/CHARA(1997年){/netabare}

{netabare}大ヒットナンバーに隠れて、そのアーティストのファンが歓喜しそうな選曲だった1期。2期はヒット曲ばっかじゃーん、と少しがっかりしました。その回のテーマには合ってるんですけどね。
『奏』は数年前駄女神がカバーして歌番組で本家とコラボしてたのが記憶に新しく、今度は爆裂娘もかいな、とネタとして見てた面も。ついでに“奏 茅野愛衣”で検索したら呉服屋の娘がヒットしました。
 ※ネタ元わからなければお問い合わせください。{/netabare}

{netabare}油断してたら⑦STARSで轟沈(T_T)
その回が素敵なエピソードだったのもいけないのですが、2000年代前半の中島美嘉は当時の個人的な思い入れもあり最強。異論は受け付けません。轟沈の理由はさすがに言わないけどね。
高木さんのキャラを表わすなら『CRESCENT MOON』が近い気もするがまあいいや。歌詞がおそろしく可愛くて聴くといつも悶え死にます。

一回扉が開くとあとはちょろいもんで、⑫やさしい気持ちで沈没。1期OPを⑩⑪で使ってしまいどうなるかと心配でしたが杞憂でした。
7回途中から岩瀬出して持つんかいなと思わせといて実際は浅尾ー岩瀬の完璧リレーだったという顛末。ん?やや例えが古い?ドラキチはここにすがって今日も生きているのです。{/netabare}


■蛇足だと思う
高木さんのぎゃふん顔いるかな~

{netabare}西片が妄想の中で高木さんをへこませた時のリアクション。イメージ崩れるのでやめてほしかった。{/netabare}


■難攻不落の西片くん
裏テーマですね。

{netabare}いくら鈍感でも気づくだろうよ、な高木さんの攻めをしのぎ切る西片くん、の構図ともいえる本作。
防御力高い西片なので「また防がれるのだろう」と高木さんは構えてるのですがたまにクリティカルを打ち返されてたじろぎます。
至近距離の打ち合いからのクリティカルカウンターはけっこうありました。2期の魅力です。{/netabare}

{netabare}1話の水切りの場面で、手を繋いだ繋いでないでちょっぴり残念そうだった高木さん。
きちんとこういうのも回収してきました。{/netabare}

{netabare}7話「あの川を渡ってこっちへ来てよ」本作で高木さん一番の渾身のストレートでした。
だからこそこの回で元高木さんがチラリ登場してきたわけですよ。そして夏祭りの夜。あの石段が天の川に見えた私は気まぐれロマンティック。{/netabare}



最後に、、、木村はよく頑張った。
同級生の巣立ちを見守り、フォークダンスで女子側にまわされるなど不遇の君だったが、男だったぜ!



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------
2020.04.17 
《配点を修正》+0.1


2019.09.26 初稿
2020.04.17 配点修正/修正

投稿 : 2024/04/27
♥ : 56

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

実は1期は苦手でした。②は大好きです(^^)

中1位のときって実際、男の子って幼く感じられて、
何か見下すような感じになっちゃうのは解るんです。

でもだからといって、男の子をからかっていいのかって言ったら、
ダメに決まってます。

モラルとか思いやりとかの前に、
切れられたりしたら、大変じゃないですか!

実際、小6のときに、
女子に対してだれかれ構わないで悪さする男子がいて、
クラスの女子みんなで、いたずら気分で、仕返ししようってなって、
その男子を取り囲んで、とっちめてやろうってしたことがあって、
その男子からしたら脅迫って思える感じに説教したりしたんですけど…
そのときは、その男子、突然大声出しながら暴れ始めて、
結局、仕返し説教もウヤムヤになっちゃったし、
そのあとも、男子の悪さが治まったりはしなかったけど、
今思い返すと、そのときの男子、泣いてたのかも知れません。

イタズラもよくないけど、
からかうのもいけないですよね。


1期のときは、ずっとからかい続ける高木さんが嫌らしく見えて、
それでむしろ嫌いな番組でした。

それが、今期の「高木さん②」、
嫌な感じがしないんですよね。

高木さんから仕掛けてた感じの1期と違って、
西片君がなんとか高木さんをからかってやろうって攻勢に出てることが多いっていうのもあるし、
何より、
1期の時には最後の最後までかかって、
西片君を好きな高木さんが、ようやく見れたんだけど、
②では、
結構あからさまに、
高木さんからの西片君への好き好きオーラ、
出てますよね!

手を繋ぎたがったり、
顔を間近からじっくり観察して照れさせたり。
バレンタインのチョコだって照れ隠ししてたり。

ただからかうのじゃなくて、
好きって気持ちを、
少しずつでもちゃんと伝えられたらいいなって思いますし、
そういう気持ちが伝わることで、
今はまだ幼い西片君が、
ちょっと大人になれればいいなって、
応援したい気持ちになれる。
そんな作品に、
なって来てるんだと、思います(^^)



☆☆☆☆☆第7話「林間学校」☆☆☆☆☆

なんですかこの回!!
素敵素敵♡
高木さんの好き好きオーラ全開じゃないですか?!
っていうかもう、完全に告ってるんですけど!!

西片君、がんばって!
早く、じゃなくてもいいけど・・・
階段を一歩、のぼってみせてー!

林間学校。
キャンプ。
ほしぞら。
高木さんがこんなに可愛いって思える回が来るなんて!
いーなー、恋に一途な高木さん(≧▽≦)



☆☆☆☆最終回見終わりました☆☆☆☆

最後までイチャコラ出来ない西方君が可愛かった♥

でも、高木さんも、いろいろ仕掛けたりほのめかしたりするけど、
結局二人は、ピュアなままでした~(≧▽≦)

中学2年生ですもんね!

エンディングの、CHARAさんの曲。
「手を繋ごう」って言葉の繰り返しが、
とってもピュアでよかったです(#^.^#)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 48

87.5 5 約束で恋愛なアニメランキング5位
劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~(アニメ映画)

2019年4月19日
★★★★★ 4.3 (403)
1866人が棚に入れました
昨年度の全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部。2年生の黄前久美子は3年生の加部友恵と、4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。全国大会出場校ともあって、多くの1年生が入部するなか、低音パートへやって来たのは4名。一見すると何の問題もなさそうな久石奏。周囲と馴染もうとしない鈴木美玲。そんな美玲と仲良くしたい鈴木さつき。自身のことを語ろうとしない月永求。サンライズフェスティバル、オーディション、そしてコンクール。「全国大会金賞」を目標に掲げる吹奏楽部だけど、問題が次々と勃発して……!?北宇治高校吹奏楽部、波乱の日々がスタート!

声優・キャラクター
黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、石谷春貴、藤村鼓乃美、山岡ゆり、津田健次郎、小堀幸、雨宮天、七瀬彩夏、久野美咲、土屋神葉、寿美菜子、櫻井孝宏
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

京都アニメーションについて

はじめに注意書き

本稿は 劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~ の要素をそれほど含みません。予めご留意くださいませ。


-------------

※本作に関する評価は評点にて

実は公開直後の2019年4月に本作品を劇場で鑑賞し、なにかしら書こうと思ってましたが筆が進みませんでした。

 「この続きの物語を早く観たい」

真っ先に沸き上がった感情がこれで、それ以上でも以下でもなかったことが理由です。

鑑賞後の感想が「続編早く観たい」だったので、その後の続編発表はなによりの朗報でした。無名の大学生の小説を発掘し素敵な物語に仕立て、数年かけて育ててきた魅力的なコンテンツ『響け!ユーフォニアム』。拙稿のTV版のレビュータイトルは1期2期を通じて “ モブはいない ” としております。
コンテンツの歩みは仕上げの工房から始まり、地方のハンデを乗り越えながら三十年以上かけて築きあげてきた実績と、一人一人輝きを見せるキャラクターたちは誰一人として欠けてはいけないクリエイター集団としての京都アニメーションという制作会社の実像とイメージを同じくするものでした。



2019年4月。
「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」の公開前後、京都府宇治市にある京アニショップの店頭ボードにはこのようなメッセージが添えられていました。


{netabare} 劇場作品を一本作り上げるには、すべてのスタッフが
一丸となって取り組まなければ乗り越えられません。
 クリエイターが、日々真摯に作品の制作に向き合うの
は勿論、制作を支えるスタッフも、クリエイターが自分たちの
作業に集中できるよう、最適な環境を整えてくれました。
 全てのセクションが毎日細かな情報まで共有し、遠く
離れたスタジオにいるスタッフでも、まるで隣の席にいるか
のように感じることができました。そして、時間との戦い
になっても、一人として諦めることはありませんでした。
 最後は、各スタジオのスタッフが一ヶ所に集まり、この作
品の完成を一心に目指しました。あの時の高揚感は忘
れることができません。一人として欠けては、この作品が
皆様のもとへ届くことはなかったでしょう。

 「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」には、
京都アニメーションとアニメーションDoの“いま”を余すこと
なく詰め込んでいます。映画を通して、私たちの想いを
感じていただければ幸いです。
 
 そして、ここから続いていく劇場作品もまた、同じように
大切な想いが詰まっていて、『京アニ映画year』はそうし
た想いが寄り集まって始まります。

 私たちの想いが、皆様に響きますように-----。

    京都アニメーション・アニメーションDo一同 ※原文ママ{/netabare}



届きました。響きました。


しかし、ここから続いていったであろう大切な想いが詰まった作品たちは現在足踏みまたはゆっくりと歩を進めている状況です。
「今暫く、時間をください。」「必死に戦っていきます。」公式コメントで誓われてる以上、我々は再起を信じて待つほかありません。


次は自分たちの番だと思ってます。


 『一人でも多くの人に京アニの作品を知ってもらいたい』


“ 夢に向かって一生懸命な人たちのプロの仕事を紹介する ” とのスタンスで普段はアニメを観ない層へ働きかけています。けっこうな方が実際の作品を観て感想を寄せてくれました。

『らき☆すた』『CLANNAD』『涼宮ハルヒの憂鬱』『けいおん!』『氷菓』『中二病でも恋がしたい!』『Free!』『響け!ユーフォニアム』『聾の形』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』etc
アニメに興味のない層はこれらのタイトルを知りませんから、技術的なことや内容よりもクリエイターのモノづくりへの想いに言及することで一般層の琴線に触れる場合が多いと感じております。


あにこれはレビューサイトです。
レビューを書くことは抽象的な映像作品を言語化するというやっかいな作業です。そのやっかいな作業を質量関係なくおこなった経験が皆さんにはおありです。
一介の在野レビュアーごときの世迷い言に少しばかりでも共感してくれて、どこかで思い出して行動に移していただけるのなら望外の喜びです。



願わくば、地上波のゴールデンタイムで京アニ作品が流れるその日まで。



世間の話題に挙がらなくなっても京アニの必死な戦いは続きます。
私たちも決して希望を捨てることなく、また、アニメファン一人びとりがこれからも長く心を寄せ、京アニ再興の道のりを見守り続けていきましょう。


令和元年九月七日 記


※本稿に関するサンキューには御礼メッセージを控えさせていただきます



-------------
2020.03.20追記

○周忌や月命日でもないなんともない日にあらためて更新です。
レンタルなり配信が開始されたのでしょう。レビュー新規投稿なりサンキューをいただく機会が増えました。劇場公開からそろそろ一年。

何かの折にコンテンツに触れられることはありがたいことです。
一方で、消費される宿命にあるのもコンテンツの事実。
忘れない。想い続ける。いざやろうと思っても四六時中というわけにはいきません。


さて、実績報告となります。
事件後、普段アニメを観ることのない4名の知人に京アニ作品を鑑賞していただきました。反応は様々でしたがそれでいいかなと。

引き続き、各々が現実世界で動いていく。
今後更新するかはまったくの未定です。


2019.09.07 初稿
2020.03.20 追記

投稿 : 2024/04/27
♥ : 75

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ただただ感無量

いやー凄く良かったです。
黄前ちゃんをはじめとして、麗奈、葉月、緑輝、などの懐かしい人達に会えることができました。
この短い映画の時間で、よく一年間をまとめられたものだと、製作スタッフの方々に感謝します。

最初に 「響け!ユーフォニアム」が聞こえてきたとき、
胸がジワーとこみ上げてきました。
あの名曲は、あすか先輩から黄前ちゃんに、しっかり受け継がれていました。

この映画では、黄前ちゃんは2年生。彼女はいつも、巻き込まれキャラです。
今回は、一年生の悩みにいろいろと巻き込まれます。

誰も悪い人はいないのに、悩み、涙を流す一年生たち。
そう、みんな一生懸命生きているからこそ、悩むのです。
奏ちゃんやさっちゃん、みっちゃん、それに求。
一人一人の悩みは違います。でも本人にとっては真剣な問題です。

そんなとき、黄前ちゃんみたいに、気軽に相談できる人がいたら、安心します。
話しを聞いてくれるだけでいいのです。それだけで、安心するのです。
自分は一人じゃなかった。そう感じて安心するのです。

でも、黄前ちゃんは、話しを聞いてくれるだけじゃなく、納得できるまで追いかけてきます。決して手を抜きません。
そして、ときには厳しいことを言って叱ります。
一見、人畜無害そうに見える黄前ちゃんに叱られると、誰もが驚いてしまいます。
でも、それは、相手を思いやって叱っていることに、すぐに気付きます。
だから、みんなは黄前ちゃんを好きになるのです。

ところで、今回も立派だと思ったのは、中川夏紀の行動です。
一見怖そうに見える彼女は、本当に立派な副部長です。
自分に不利になると分かっているのに、あえてみんなのために頑張っている。
一年前も彼女はそうでした。彼女の心は、とても清らかです。

こんな人たちがいる吹部は、素敵ですね。

最後に、あすかのお父さんがつくったあの名曲を、後輩の奏ちゃんも受け継いでほしいと思いました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 72
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

行列のできる!?黄前相談所

北宇治高校吹奏楽部二年 黄前 久美子。

前年度、下級生ながら、
心に思ったことが無意識に気だるげボイスとなって零れるマウスを武器に、
時に、よい子ちゃんの皮をペリペリ~っと剥がされる受難に遭いながらも、
数多の修羅場に寄り添い、難事件解決に助力してきた久美子。

新年度になっても、相変わらず複雑な人間関係が絡まり、
実に胃が痛い、面倒くさい、吹奏楽部の日常。

勇者・久美子の伝説が新一年生部員たちの間にも轟いているのだろうか?
それとも、一見、人畜無害と思しき顔立ちから醸し出される人徳なのだろうか?

彼女の元には後輩から様々な本音や相談が寄せられ、
部内では「黄前相談所」と評判になっていると言う。

だが、これも何やら妙な流れだ。
確かに久美子は厄介事にイチイチ首を突っ込んでいく巻き込まれ体質ではあるが、
トラブルや相談の方から積極的に寄ってくるほどの引力まではなかったはずだ。

これは何者かの陰謀?そう考えるのは勘ぐり過ぎだろうか?

大体、ドサクサに恋の悩みとか相談されたらどうするつもりなのだろう?

いや……でも、待てよ……。



TVアニメ2期終了後、原作未読組から既読組になった私。

昨秋、本作が今春へと公開延期と聞いた時、
私はやっぱりな……と思うと同時に、
これはさらに前後編に分割まであるかもしれないと懸念していました。

『リズと青い鳥』にみぞれと希美の懸案を隔離しても尚、
原作小説のシナリオ濃度は相当な物だったのです。

だから残りのエピソードを全て一本にまとめるのは不可能だと分っていましたし、
久美子とその周辺に脚本を絞ったのは正解だったとは思います。

それでも、特にこれは未読組が観ると、展開に納得できない面も出てくるのだろうな……とか、
所々挿入された、スマホ動画撮影で吹部の日常を切り取る演出には、
ダイジェスト感をなだめる苦肉の策?……とか、思ったりもしました。


ただ、そんな諸々を吹き飛ばすくらい演奏シーンが素晴らしかったです。

因みに、気になるコンクール演奏シーンの尺は、自由曲の、
{netabare} 「リズと青い鳥」のフル演奏でした。しかも回想シーン等がほぼ挟まらない。
演奏再現純度100%の直球勝負。
演奏中、意外と多い、自分は楽器を演奏していない部分で、次の出番に向けて、
気持ちを高める部員の描写なんかも多数あって、手に汗を握らされました。{/netabare}
演奏シーンだけで200カットを費やしたと言う、圧巻のコンクール映像でした。
通常、作画カロリー削減のために宛がわれる3D技術も、
本作では多彩なカメラアングルによる会場の臨場感アップに費やされ好感しました。

思えば、本作で初めて、原作小説とアニメのコンクール曲が同一となり、
『リズと青い鳥』では、楽曲内世界が、奏者たちの揺れ動く青春の心ともリンクしてきた今回の自由曲。
しかも原作はその演奏を{netabare}“会場から割れんばかりの拍手の音が降り注いだ”{/netabare}云々と絶賛している。

『ユーフォ』と言うコンテンツは自身に課したハードルで棒高跳びでもするつもりなのかw
笑っちゃうくらい高い要求をスタッフさんたちは良く飛び越えてくれたと感謝致します。

例え、シナリオ等に多少疑問が生じたとしても、この演奏シーンは劇場で体感する価値があると思います。


感謝と言えば、キャスト面。久石 奏のCVに雨宮 天さんを起用して頂きありがとうと言いたいです。
正直、つい最近まで私も、原作読んで内容知ってるし、
公開初日に突撃するのも、流石に前のめり過ぎるだろう。
と言った感じでしたが、奏のキャストを知った瞬間から、にわかに浮き足立ちましたw
天さんなら、優等生の外面に隠しきれない奏の不穏な腹の一物まで繊細に表現してくれるに違いない。
その期待は見事に応えられました。
上品な声に多数の棘が含まれた小悪魔ボイスの数々……どうも、ごちそうさまでした。


そして、何より、新部長&副部長コンビが、楽し過ぎるし、愛おし過ぎます。
この人事を企てた先輩Aはやっぱり特別です。
久美子周辺を重視する構成上、新三年生組については、
部長&副部長より、久美子の近くにいた加部ちゃん先輩に焦点が当たっていて、そちらも良かったけど、
もっと、部長&副部長を観たかった……と言う感想も抱きはしました。
それでも名コンビぶりを映像で満喫できて嬉しかったです。


※尚、今回は、京アニ映画で時々ある、本編前のフォトセッションはありません。
安心してケータイ・スマホの電源を切って、
特に原作未読組にはサプライズになるであろう、冒頭およびエンディング後の衝撃に備えましょう♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 44

90.3 6 約束で恋愛なアニメランキング6位
交響詩篇エウレカセブン(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★★ 4.1 (4406)
20424人が棚に入れました
トラパーと呼ばれる粒子が大気中に含まれるある惑星。そこに空中を滑空するスポーツ「リフ」に夢中な14歳の少年、レントン。軍人になるか、家業のジャンク屋を継ぐか・・・ある意味見通しのいい人生にうんざりしているレントンは、生まれ育ったその環境から逃げ出すきっかけを待っていた。
そんなある日、自宅の近くで爆発音が起きた。駆けつけると、そこには、見たこともない美しいロボットが立っていた。呆然とするレントンの目の前に現れたのはロボット以上に美しい少女・エウレカだった。成り行きから、戦いに巻き込まれるが、そこにエウレカの仲間としてレントンもよく知るアンダーグラウンド界でのカリスマリフライダー、ホランドが現れる。
戦いの後、彼らとともに旅立つことを決意したレントンを待ち受けるものは果たして…!!

声優・キャラクター
三瓶由布子、名塚佳織、藤原啓治、山口太郎、根谷美智子、宮野真守、水沢史絵、志村知幸、チョー、松本保典、大木民夫、石森達幸、中村彰男、浅野まゆみ、辻谷耕史、小清水亜美、山崎樹範

U-tantan-U さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ロボット系に抵抗のある自分でもこれはいいと思えた作品。

ガンダムとかそういう系が好きではなく、こういう戦闘のロボット系は敬遠してたのですが、友人がしつこく進めるので見てみました。

まず戦闘シーンですが、他の作品と比べても躍動感があって、とてもいいと思います。といっても、他の作品語るくらい見てないですが^^;でもロボットに抵抗のある自分でもこれはいい!と思えました。

だいぶ話数が多いので敬遠されてる方もいらっしゃると思いますが、それなりのちゃんとした展開がありますのでご安心を。

最初はエウレカがツンツン(というか興味なし?)という感じですが、中盤から終盤にかけてデレだしてからは、キュンっとします。物語的にも盛り上がっていきます。多少デレすぎ感はありますが。

サブヒロインにあたるアネモネもとてもいい味を出してると思います。特にドミニクと心通わせるとこなんかもう、、泣けたしキュンキュンでしたし、、個人的にはここがイチバン好きでした。

こういうロボット系はクドクド、どろどろな物語展開が多いという自分の勝手な偏見がありましたが、エウレカは内容は濃いですがかなり爽やかな内容でよかったです。ただ爽やかとは言ってもエウレカは本当は悲しい物語だと思います、、その辺とかも考えると深いなーと思わされます。

ちなみに月に相合傘的なやつは、、なんか恥ずかしかった^^w

投稿 : 2024/04/27
♥ : 49

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

少年の決意と少女の想い。それらは真実を明し、現実を紡ぎ、一実を作り、結実を成す……

2016年3月12日 記載
今日は、とあるアニメについて語ると致しましょう。
タイトルは『交響詩篇エウレカセブン』
私にとってはとても思い出深い、今まで観たアニメの中で1番と断言出来る作品です。
今回は本作の1期エンディング『秘密基地』を聴きながら、しっとりとレビューしていきたいと思います。


初めて観たのは私が学生だった頃
しかし、お恥ずかしい話、私の地元はド田舎の秘境なので、リアルタイムで観る事は放送局の関係で叶いませんでした。
よって私は存在自体を全く知らず……
この作品と初めて出会ったのはレンタルDVD屋で適当に手に取ったアニメDVDからだったのです。
先が気になって気になって仕方ない。
でも観ていくうちになぜか心が締め付けられる。
今、こうして振り返ってみると、この時、私は初めて、1つの作品を観て「感動」するという気持ちを覚えたのだと思います。
いや、あの時期程、レンタルショップに通い詰めた期間はありませんでした。
次の日行ったら借りられてたので、戻るのを信じ毎日そこへ向かう日々
何回も足を踏み入れ、何回も落胆し、何回も狂喜し、何回も借りていって……
そして祝半年、なんとか無事に最終回まで観終える事が出来ました。
あの時の衝動、感情、達成感
それは10年以上経った現在になっても、未だに忘れられない思い出です。


1つ1つのキャラクターの姿、場面は今でも私の記憶の中に残っています。
郊外のつまらない町、ベルフォレストに住む主人公のレントン
つまらない日常から脱却しようと足掻こうとするけど、結局どうにもならない彼の姿に共感を覚えていました。
私自身、同じド田舎の辺境地区に住んでいて、丁度その頃は思春期真っ只中
かなり鬱屈した思いを抱えていた時だったからこそ、ここまで自分の主張を体現してくれる主人公がいるとは……と。
初めて観た時、内心驚いてしまったのがホント記憶に新しかった。
いや、好きにならない訳ないんですよ。
だって、本当に自分が日々の生活で考えていた事、思っていた事を吐き出してくれてたんですから。
時間がループしているんじゃないかと思う位に何も起こらない、何も変わらない、辺鄙で退屈な郷土
つまらない悪口や嘲笑でしか話題もろくに膨らまないクラスメイト
自分の夢とか将来とかやりたい事いっぱいあるのに、両親やら年齢やら場所やら様々な環境が邪魔をして鬱陶しい。
そんなモノ全て取っ払って、広い世界へ行って、見たいモノを見て、やりたい事をしたい。
そして願わくば、その旅の最中に、失くしたもう1人の「俺」と巡り会いたい。
そんな当時感じていた事全て、彼が思う存分ぼやいてくれました。
それで好きにならない訳ないでしょう、マジで。

私にとってレントン・サーストンとは、同じ共感を共有した、共に生きている同志です。
それは今でも変わりません。
彼はアクセルじっちゃんに反発して、旅立った事で様々な現実を知ります。
同じように私も辛かった。
理不尽で不条理で現実で、悔しくて悔しくてしょうがなかったです。
それでも、レントンは諦めませんでした。
彼は自分の信念を曲げない、大切な人のために強くあろうと成長する等身大の少年でした。
だから私も、レントンのように生きていこうと、全てを観終わったあの時、決意したんです。
同じ志を持つ仲間が頑張っているのに、自分が前に進もうとしないでどうすると自然に考えていました。
今の私の価値観に最も影響を与えてくれた、私の心に最も響いた。
私にとって彼はそんなキャラクターです。


そして、そんな彼の近くには非日常へと至るきっかけを与えてくれた、ヒロインのエウレカがいます。
彼女に恋するレントンの気持ち分かるなあ……と当時の自分も思わず憧れる位、魅力的なキャラクター
正直に話します。
恐らく、数多くのアニメの中で私の初恋キャラです彼女(笑)
いや、本当に魅力的なんですよこの娘
重く、暗い過去、運命を背負うエウレカ
忘れたくて目を背けようとしても、凄惨な事実は物静かな彼女に対して「逃げることは許さない」とばかりに迫ってきます。
それは逃避なのか、罪滅ぼしなのか、モーリス、メーテル、リンクら子供達の世話をする毎日
淡々と日々を過ごしていたエウレカ
そんな彼女が自分を無条件で認めてくれる人と出会うんです。
そして、自らの本当の気持ちに気付き、自分を肯定できるようになるまでに至るんです。
その成長過程には思わず涙を零してしまいました。
彼と同じように彼女を好きになったからこそ、その軌跡に思わず感情が溢れ出たのだと思います。
今でも私の中で1番のヒロイン
私にとって彼女はそんなキャラクターです。


そんな彼らが共に過ごすゲッコーステイトの面々
それぞれが大人のようでいてどこか子供っぽい。
時には、彼らの子供っぽい仕草にイラつく事もありましたが(笑)
今思えば、この時から大人も子供と同じように悩んだりする、大人だって完全無欠じゃないという事を知ったんだと思います。
ちょっと早すぎる通過儀礼を浴びてしまいました。
でも、決して無駄じゃあなかったと今でも感じます。


そして、忘れてはいけないもう1人のレントン、エウレカ
彼等に対する主人公とヒロイン、ドミニクとアネモネにも見事にやられました。
特にドミニク、彼が本当に良かった。
少し大人の社会に入っている彼でも、少年の気持ちを忘れていない。
自分達と同じ志を秘めていた事に、観ていた当時は凄く嬉しかったんです。
そんな彼が好きな女性なら、双方共々幸せになってほしい。
境遇は違えどどこか似通った対比関係でしたが、両方に幸せになってほしい。
観て行く内、自然とそう考えずにはいられませんでした。


これは、そんなキャラクターたちが織り成す……
不完全だけど、どこか暖かい……
悲しいけれど、どこか甘酸っぱい……
そして、夢見心地な空間のようでいて、どこか切ない雰囲気を併せ持った、愛と成長の物語です。


本作を一言で示すなら「人生」
出逢い、恋愛、家族、友情、約束、使命、生命、夢、信念、希望、絶望、葛藤、そして、成長
「人生」における全ての要素がこの全50(+1)話に内包されています。
非常に長い話ですので、勧めるにはちょっと至難ですが……
詳細は語りません。
機会があれば、是非1度通して見て欲しい。
そう切に願わずにはいられない、私にとっての愛すべき名作です。
観ようか迷っているなら絶対観た方が良いでしょう。
あなたの心に何かしらの感情を呼び起こさせる事間違いなし!
特に現在、思春期の方、鬱屈した思いを抱えた大人の方にはかなりお勧めです!!
さて、長々と語ってきましたが、これ以上賛辞を述べようとするとかなりしつこいので(笑)
ここでお開きにしたいと思います。
ここまでレビューを見てくださってありがとうございました!!

PS.
このアニメが気に入ったなら、漫画、小説、映画と観てほしいです。
アニメとは少し?いや、全く違うストーリーが繰り広げられ、抵抗感を持つ人もいるかもしれませんが、実質パラレルワールドのようなものなので(笑)
もしかしたら本編より気に入る人もいるかもしれません。
メディアミックス「Project Eureka」の神髄に刮目せよ!!


いくら手を伸ばしたって 届くはずのない 大きな大きな空
でも僕は何も疑うこともなく キレイな未来を信じてた
悔しいことがあると こらえ切れなかった 大きな大きな涙
でもあのときの僕の目は何より輝いていたと思う

いつからか僕はきらめく明日を信じてたことさえ忘れて
自分を守るためにたくさんの大切なものを傷つけてた
遥か遠く真上の空の向こうに 何があるか知りたくて
「大人になったら必ず行くんだよ。」って 約束したんだ
高田梢枝「秘密基地」より抜粋


2017年3月18日 再追記
私が本作を観てから、約10年
このレビューを綴るに至ってから、早1年余りの時が経ちました。
「時間」と言う物は、私達が思っているよりずっと早いスピードで過ぎ去っているようで、「光陰矢の如し」とは昔の人も実に的確な事を言った物です。
その諺には、月日の経つのはあっという間で二度と戻ってこないという意味の裏、日々を無為に送るべきではないという戒めいた教えが含まれています。
古くは8世紀中期における唐の詩人、李益の詩『禅門諸祖偈頌』の一節「光陰如箭」から、果ては大正時代の「ゴンドラの歌」に至るまで……
分かっているだけでも実に約1200年前の時代から、人々は「時点」の折り重なって出来た道の短さ、大切さに思いを馳せていたのです。

さて、私は最近、そんな時間の早さを体感出来るようになった自分に及ぼされる物事について、考える機会が増えたように思います。
「時間」が私達に与えていく物
「時間」が私達から失くしていく物
与えていく物、それは思い出と変化
失くしていく物、それは純粋性と不変性
時間は、人間が追憶に至る事の出来る材料を増やす代わりに、その当時に感じていた純粋無垢を消滅させます。
時間は、移り変わっていく未来を受容させる代わりに、その身に元から宿っていた変わらない「何か」を消失させます。
その「純粋無垢な何か」は性格、信念、価値観、生き方に通じる物
人間がそんな雑踏の日々に埋没してしまう存在だからこそ、多くの人々は屡々「振り返る」と言う行為によって、懐かしき日々を回想する手筈を整えているのでしょう。
「そんな事もあったなあ……」
「こんな出来事もあったっけなあ……」
自分がまだ過去を忘れていない事を、純粋性と不変性を失くしていない事を、誰に言うでもなく証明するかのような行い
そんな回想に耽る人はもう、その当時に感じた自らの「思い」なんて、まだ持ち合わせているかも分かりません。
子供の頃が1番、人生における楽しみ方を明文化出来ずとも理解していたのかもしれない……
高田梢枝さんの歌った「秘密基地」は、上記を実によく示した最高の楽曲と言えるのです。
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ものによっては、いつまでも今のまんまにしておきたいものがあるよ。
そういうものは、あの大きなガラスのケースにでも入れて、そっとしておけるというふうであってしかるべきじゃないか。
それが不可能なことぐらいわかってるけど、でもそれではやっぱし残念だよ。

ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』より
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しかし、最近、私はそんな価値観と真逆なモノを持っている人もいるのではないかと思えるようになりました。
変化していく時間の中で、まだ「純粋性」や「不変性」を吾が身に秘めている方もいるかもしれないと思えるようになりました。
レントンやエウレカのように、流れ行く時間の中で変わっていっても、奥底に変わらない物を持ち続けている人もいる。
端的に言うなら「自分が好きだとずっと断言出来る物」
詳細に述べるなら「自らの本質的部分を形成している物」
これまで私が何度も語ってきた「影響」こそが、そんな少しばかりの人間の根幹を見事に支え続けていると感じます。
何もかもを知らなかった幼少期に観た物
全ての認識、知覚、理解が驚きと発見に満ち溢れていた少年期に観た物
多感であり、知らなくて良い事まで知り過ぎてしまった思春期に観た物
表裏を実感し、物事の道理を前より踏まえた青年期に観た物
誇大的に言ってしまえば、「人生」とはそれぞれの時期に観た「影響」によって支配されているのです。
勿論、多くの人にとって、その影響自体は年を経る毎に変化していき、今では最初何に感銘を受けたか、憶えていない人の方が大半
しかし、その心の動きが一定の作品のみで紡がれて、今でもそれに自らの「何か」を統一させている方もいる筈
この定義で言えば、私は間違いなく、数少ない後者なんだから。
最初に観てから一貫して抱いている、唯一、自分の「何か」にまで到達した作品
少しばかり成長した今、観返しても決して幻滅する事のない、唯一、自分の「何か」を作り上げた作品
その当時に影響を受けて、その効力が何回視聴しても覆る事のなかった唯一の作品
それが、私にとっては『交響詩篇エウレカセブン』だった。
ただ、それだけの話なのです。

http://eurekaseven.jp/

だからこそ、今回の発表に対して、私もスタッフの皆さんと同様、懐かしいと言う感慨については全く抱きませんでした。
なぜなら、本作はずっと心の奥底に眠る事なく、生き続けていたから……
自分の「何か」にまで到達した本作が眠りに着く事は、この10年間、1度も起こらなかったから……
今更等と豪語するのは、所詮「好き」と言う感情もその程度だと言う事なのです。
TVシリーズから始まって小説、漫画、劇場版へと至った「人生指針」の連鎖反応
本シリーズにおいては、ストーリーが違えど、キャラの関係性に変化があれど、違った描写から伝えたい事と言うのを見事なまでに一貫させています。
だからこそ、この『交響詩篇エウレカセブン』と言うシリーズを語るにおいて、一部の作品だけを批判する方は恐らく、作品の本質理解にまだ至っていないと言えるでしょう。
決して変わる事のない、穢れなき「思い」の秘められた、私の全てがこのメディアミックスに詰まっています。

さあ、今回の新作で、私がこれまで至ってきた「指針」にどんなアプローチが加えられるのか……?
私の「何か」にどのような道が新たに展開され、どこまでの多様性と発展性が自らの「魂」に植えつけられるのか……?
これから3年、彼らの人生が紡ぎ上げる物語を体感出来る事、今からとても、とっても楽しみです。
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何かいい物語があって、それを語る相手がいる。
それだけで人生は捨てたもんじゃない。

『海の上のピアニスト』より
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あなたの心の奥底に宿っている、普遍的で、不可変的な物は一体何ですか?
そもそも、そのような作品があなたの魂に植えつけられているでしょうか?
もしかすると本作を観たなら、私と同じく、貴方もこの作品を選ぶ事になるかもしれません。
『交響詩篇エウレカセブン』
新たなトラパーの波が、私達の心に語りかける……
「ねぇ、一緒に行こう! だって、君じゃないとダメみたいなの」

投稿 : 2024/04/27
♥ : 37

ニクキュー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

もっともっと多くの人に知って欲しい「作品」!!(追記あり)

エウレカセブンは私が初めてアニメというカテゴリから、本や映画と十分肩を並べる「作品」と感じた特別な存在です。

それ程に私はアニメを知らない初心者でした。

出会いはパチンコ屋、パステルカラーの綺麗な絵と美しい空の描写に一目ぼれしました。
時間が空くまでじっくり待って、土曜日の朝一に近所のレンタル店に駆け込んだのを覚えています。

私が一番気に入っているのは主人公の少年レントン。昔のRPGの主人公の様な正義感が強く真っ直ぐな性格。私はこのタイプの主人公が非常に薄っぺらく見えて、好きになった事がありません。
しかし、レントンは安易に「世界を救う」とか言いません(笑)。1話から最後まで‘ヒロインへの想い’と‘自分が思う正義’を貫きます。

14歳の少年の振りかざす正義なんて現実に直面すれば、直ぐに跳ね返されてしまいます。レントンは泥臭く何度も現実に弾き返されながら成長していきますが、彼の‘心の軸’は決してブレません。
この作品はその過程の描写が秀逸でとても心に響くのです。
私の偏見は見事にぶち壊され、私は初めてこのタイプの主人公を好きになりました。

この作品独特のボードに乗ったロボットが織り成す美しくも爽快な戦闘シーンは見所の一つではありますが、この作品のメインテーマは「ボーイミーツガール」だと思います。

他にもこの作品のテーマは‘戦争と平和’‘生と死’‘自分の正義と他人の正義’などなど、多岐に渡ります。人によっては更に多くのテーマを感じ取る事が出来ると思います。
メインテーマほど完全に拾い上げきれてるとは言えませんが、エウレカセブンはこれほどの重いテーマを、時に笑いを入れながら、爽やかに、そして何よりポジティブにまとめ上げています。この点も、私がこの作品に魅せられてしまう要因なのだと思います。

この作品は大人の視聴は勿論、非常に幅広い人達に受け入れてもらえる作品だと思います。だからこそ、ある程度の評価を得た今でももっともっと多くの人たちに知って欲しい!!

過度な評価や偏った見解もあるかもしれませんが、アニメ初心者故に、お許し頂ければ幸いです。

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(追記)
エウレカセブンは50話もの大作の為に、視聴を控えている方も多いかと思います。そこで、この作品を視聴続行すべきかどうかの判断するポイントを私なりの視点から紹介いたします。

(視聴続行判断ポイント)

①9話
物語が初めて展開し始める回で、その先が気になるようならば視聴続行 

②20話(余り推奨できません。)
前半の山場に向けてスイッチが入り始める回。ここで話に入り込めないようだとエウレカを楽しむのは難しいかと思います。

③26話
前半最大の山場です。ファンの間でも評価が高く、ここまでは是非見てもらいたいというのが本音です。

※後半は話が大きく展開していくので、切り所は今後の展開に興味がなくなった時点だと思います。

以上、お役に立てばとても嬉しく思います♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 29

82.9 7 約束で恋愛なアニメランキング7位
パパのいうことを聞きなさい!(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (2452)
12553人が棚に入れました
主人公『瀬川祐太』は多摩文学院大学文学部国文科に合格し新生活をスタートさせたばかりの大学一年生である。小学生の頃に両親と死に別れ、当時高校生だった姉『祐理』に育てられるも、中学生の時にその姉がバツ2で2人の子持ちの男性『小鳥遊信吾』と結婚。義兄となった信吾への嫉妬と姉の家庭と幸せを壊したくないという思いから姉夫婦の家庭とは距離を置き一人暮らしをしていた。そんなある日、姉がアパートに突然訪ねてきて半日だけ3人の娘達(『空』、『美羽』、『ひな』)と共に留守番を頼まれる。渋々頼みを引き受けるが、そこで幸せそうな姉夫婦と子供たちの様子を垣間見、下らない子供染みた嫉妬心で姉家族と距離を置いてきた事を後悔し、今までの不義理を返し姉家族との関係を修復しようと決心する。そんなある日、姉夫婦の乗った飛行機が行方不明となり、姉夫婦は消息不明のまま政府発表では死亡したことになってしまう。残された3人の娘達は親族会議の末、全員バラバラにされそうだった所を見かねた祐太は全員自分が引き取ると宣言し、6畳一間のアパートで4人暮らしをスタートさせたのだった。

声優・キャラクター
羽多野渉、上坂すみれ、喜多村英梨、五十嵐裕美、堀江由衣、小野大輔、間島淳司、大原さやか

らいむぐりーん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

2016/5/2 原作者の松智洋さん死去 43歳 早すぎる死....

2016/5/2
原作者のライトノベル作家 松智洋さんが永眠しました。43歳でした。
トピの速報で知り、愕然としました。早すぎる...
代表作に「迷い猫オーバーラン!」「オトメ3原則」があり、
迷い猫は多くのアニメでパロディされるほどの認知度でしたよね。

作家さんは寿命が短いと聞きます。
数ある仕事の中でも、きっと過酷な仕事なのかもしれませんよね。
新作を待っていたファンとして、とても悔しいです....本当に残念です。
心からお悔やみ申し上げます....
きっと天国で、あの魅力的なキャラクター達とともに、
また新作の相談とかしてるんでしょうか。
あの子たちが横でドタバタ五月蠅くても、きっと心地いいはずです。
芹沢 文乃ちゃんに、よろしくお願いします。


****************************


タイトルからして
ロリって、ブヒって、ご馳走さまぁーな
ただのけしからん幼女アニメだろうなーっと。。(´・ω・`)

そう思ってました。


実際観てみると。。。。。('_')


2話で気づきました。
これ、けっこー真面目なヤツやん( ゚Д゚)

すごい中身のある日常系アニメでした。
幼女成分が全くないといえば、嘘になってしまいますが
いうほど多くありませんし、
真面目な部分もあります。

生きていく上で必要なこと、
我慢して割り切らなくてはいけないこと、
働いて稼がなきゃいけない大変さ。
なにより、
家族になるのに、血の繋がりより大切なことがあるという事。


まだ若い学生さんが見たら、ただの萌えブヒアニメかもですが、
社会人で歯ぁ食いしばって、自分で稼いでいる人や
家族を命がけで養っている人、夢を追っかけている人が観たら
なにかグッと来るものがあるはずです。


声優陣も豪華ですねー
ファントムの舞先輩で注目された上坂すみれが抜擢されてます。
堀江由衣は説明不要のルックス良しの人気声優さん。


ハートフルヒューマンドラマです!!
泣きそうになりました。

小鳥遊 空(たかなし そら)3姉妹長女。ツンデレちゃんですね。
CV - 上坂すみれ

小鳥遊 美羽(たかなし みう)次女。ロシア系の母の子なので、ハーフ枠
CV - 喜多村英梨

小鳥遊 ひな(たかなし ひな)三女。最年少ながら核心を突くシーン有り(幼女)
CV - 五十嵐裕美

織田 莱香(おだ らいか)プロポーション最高の無表情キャラ
CV - 堀江由衣


重ねて言います。
萌えブヒアニメではありません。
ブヒる目的で観たら裏切られます。

OVAは打って変わってブヒ要素が目立ちました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 57

LYO.K さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

家族ってなんだ?

一話見て止まれずに最終回まで一気見しました。
キャラアニメだと思って見始めたけど、いつの間にか家族が欲しくなってた。そんな作品です。人間ってあったけぇな。

原作は読んでいないので、個人的には過密すぎずゆるすぎずでこじんまりとまとまってて非常に好みのバランス感でした。
ただ、少し重い内容が連続する場面が多かったので、中間で一度息抜き回入ったらまた良かったかもしれませんね。路研の面々がその役目を担っていた感もありますが、回数的に厳しかったのかな?

最後の終わり方がもうなんかアレでしたけど、機会あればぜひ二期を(笑)。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 7
ネタバレ

ともか さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「家族」であり続けるため、必死に頑張る4人を応援したくなります!

原作ノベル未読、「妹系キャラが可愛い」という予備知識で視聴。
作品タイトルの略称は『パパ聞き!』。

観終わってからネタバレを読んだのですが、
「普通の大学生が、いきなり血のつながらない3姉妹を引き取ることに!?
ハイテンション同居系アットホームラブコメ!!6歳差の恋は、実る以前に始まるのか!?」
というのが、この作品のキャッチコピーだそうですw

アニメ版も、見事にキャッチコピーどおりな仕上がりでした^^

「設定に無理がある」という声が聞かれます。
{netabare}3人の娘の両親が事故死してしまい、
まだ大学生の主人公が他の親戚たちの反対を押し切って、
みんなの面倒を看るとか、普通じゃあり得ないでしょ。。{/netabare}
といった具合で、ここを受け入れられるかが、
評価を分ける1つ目のポイントになりそう。


まず物語面、
この手の作品は往々にして物語など皆無でキャラを楽しむだけ、
パパ聞き!も きっとその類だろうと思って視聴しました。

ところが意外、
大学1年生の主人公、瀬川祐太(せがわ ゆうた)を中心として
周りの助けを得ながらも4人で全力を尽くしながら
苦しい生活・困難に立ち向かっていく姿がよく描かれています。
見守りたくなるような気持ちが湧いて、
観ながら いつしか応援していました!

たしかに「キャラ重視」寄りの作品であると思います。
ただ、気に入った作品を庇うつもりではありませんが、
個人的には「ただの萌えアニメではない!」と言いたいです。


次にキャラの面。
中2/14歳の長女、小鳥遊空(たかなし そら)にスポットが偏っている、
と書いている方が居られましたが、
それもそのはず、彼女が本作のメインヒロインです。
デレのほうが多めのツンデレといった感じ。
私にとってまさにストライク!でしたww(///;)

小鳥遊空というキャラを気に入る事ができるかどうか、というのが、
この作品の評価を分ける2つ目のポイントとなりそうです。

{netabare}彼女は祐太のことを異性として意識しており、
祐太のことを3姉妹のうちただ一人「お兄ちゃん」と呼びます*^^*{/netabare}

小5次女の小鳥遊美羽(たかなし みう)、
3歳末っ子の小鳥遊ひな(たかなし ひな)
を合わせて、本作の4人暮らしとなる3姉妹です。
みんな可愛いです♡*´∀`*

つまり「萌えアニメ[でもある]」と言えます、ハイ^^;


主要キャラの人数が少なくて、
紛らわしさが全く無く、とても分かりやすかったです。

同時に、作中の誰かを気に入ることができれば
そのキャラが登場する頻度が高く、見れる機会も多いことになります^^


さらにサブキャラたちまで含めて個性的で面白い。
そして主人公らを応援してくれる良い人たちです。



作画もきれいで、次回予告後に数秒間だけ出る
有名イラストレータ陣による絵まで含めてとても良かったです。


声優の演技力もなかなかのもので、
中でもひなの舌足らずな話し方を演技する五十嵐裕美さんが流石です!
あと、「主人公の声がおじさん過ぎる」というコメントをどこかで見かけましたが、
私個人的には「普通の大学生」だと思いました。


音楽は喜多村英梨によるOP曲『Happy Girl』がとても気に入りました☆
聴く人に「明るくHappyになってもらいたい」という気持ちで作られたんだそうで、
私も連続視聴にもかかわらず毎回飛ばさず、OP映像も併せて聴き入ってましたw


キャラ目当てで視聴したら、それだけでなく物語まで楽しめて、
個人的には最高の結果でした!

まぁ、この手の作品は万人ウケは無理という宿命を背負っているでしょうが(^_^;A
可愛い妹系少女(&幼女)と仲良く楽しく過ごせる点はもちろん、
観ていて応援したくなるような作品をお探しの方にも
オススメできると思います。


もし2期や番外編などが出たら、必ず観たいと思います^^



↑《レビューここまで》↑

---------------------------------------------------
以下、視聴中の自分用メモ。
あのシーンは第何話だった?と思い出すために残しておきます。

{netabare}
1話:第一印象は多くの方が言うように、
  設定や状況が飲み込めない。。
  両親が「都合により」当分帰らないという設定
  「よよよ」の人(オダ ライカさん)…2年
  主人公セガワ ユウタ…1年
  とりあえず妹系キャラたちが可愛いので視聴を続ける。

2話:ひな3歳、
  みう10歳5年生(悪戯好き)、
  そら中2(人見知り・無愛想)
  彼女いないと聞いてほっとするような仕草
  デームに勝ってしまい、ひなを泣かせてしまう
  「都合」=まだだった新婚旅行と判明
  「今からパパって呼びまーす」みう
  宿題・片付け・ゲーム全部、にぎやか
  「幸せ」とは何か→一緒に居られることでは?
  「家族は一緒に居なきゃダメなんだ!」
  という台詞には心打たれるが、
  両親なぜ死んだし??ありえねーだろ。。とか言っちゃダメww
  結局ユウタが親戚たちの反対を押し切り、強引に3人を引き取る

3話:みんなユウタのアパート部屋へ移動
  状況をよく分ってるそら、きわどいみう、ワケが分かっていないひなw
  観ていて微笑ましい、にんまり
  「次回予告(?になってないw)」もGood!

4話:出オチ回w 目覚まし時計止めようとしてるのに体が動かない…
  なぜなら、まだ眠っているそらに抱き着かれてるから^^;
  「いってらっしゃい」言ってくれる子(みう)がいるのも嬉しい
  そらは恥ずかしがりだけど皆の事を思ってくれる良い子

5話:忘れたスマホ(らしきもの)をそらが電車利用してまで届けてくれる
  ツンデレ要素持ってるけど、デレ多めかも
  みう「デリカシー」が口癖のようである
  幼少期のそらが見れる回(おじちゃんは当時中学生)
  そら、わりとドジっ子でもありそうw
  ってか、3人の中でも一応メインヒロイン扱いなのか?
  「呼んでもいいですか?おにいちゃん…」
  「俺もそっちのほうが嬉しいな」
  ほぼ「そら回」であった
  …オレの智花に強力なライバル登場です!w

6話:街中でのひなの人気がすごい!おまけしてもらえる。
大切なものを取りに戻るため、小鳥遊家に一時的に戻る。
川の字で寝る。
最近、おじさんではなく、「お兄ちゃん」
微笑ましすぎる!主人公、俺と入れ替われ!
ED曲、ノリは特徴的だけれど、
ボカロを思わせるような演奏と声で、歌詞がほとんど聞き取れない…

7話:親戚のおばさんに「思ったよりしっかりやってる。
もうしばらく様子見にする」と認めてもらえる。
部活のみんながユウタの部屋に来る
3歳にして大袈裟な芝居が得意
ライカさん、口数少なめで変わってるところも多いけど、
料理をすすんで教えてくれるなど、良い人
4人で暮らす事は契約違反、と言われ立ち退き令が出されたところで次回へ続く

8話:新しい物件探し
サブキャラ(部員)たちみんな変わった個性を持ていながらとても良い人
「緊急地震速報」(リアルに)表示されっぱで1分くらい画面の半分近く見えないorz
厳格な(当然ではあるが)「大家さんの娘」に対し、
運よく大家さんが便宜を図ってくれる。そしてこれまでどおり暮らせることに。

9話:あまりにも微笑ましくて、OP・ED毎回飛ばさずに観てしまうw
  学区?…ってことはそら・みう共に私立なのか?
みうの学校生活
ミムラさんに会う⇒なぜかデート?に
彼なりの気遣いなのかも?
靴をおごる→気持ちだけで充分↓
なんて良い子で気配りできて精神的に大人なんだ!
靴修理で済ませる、これなら気兼ねしないだろ?ミムラ
完全に「みう」回だった
次回予告後のイラストレーターの絵「蒼樹うめver」

10話:前回に対して、今回は「そら」回?
  そらは勉強時間減って成績下がってる
みうは貧血で体育の時間に保健室で休む
歌好きだからこそ、けじめをつけるために退部
生活の両立の難しさに悩んでいる
「好きでやってることを辞める」ことについて
「迷惑をかけあう事は助け合うということ。
家族ってそういうことなんじゃないか?」

11話:ライカさんと そら
苦しい生活を送りながらも、みんなで力を合わせて
学校生活も両立させながら乗り切っていく。

設定だけは無理があるが、この作品にそのツッコミはもはや禁物!
ただ楽しく生活送ってるだけでなく、意外とシリアスな展開も含んでいる
可愛いは正義!byライカ
そらは夢(幻覚)を頻繁に見るようになっている

12話:ひなは強い子 「ひなはもう泣かない!」とぬいぐるみに話しかけてた
血が繋がっていなくても家族!
[/netabare]

投稿 : 2024/04/27
♥ : 33

84.4 8 約束で恋愛なアニメランキング8位
未確認で進行形(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2201)
11714人が棚に入れました
ごく普通の生活を送る高校生・夜ノ森小紅の16歳の誕生日。許嫁なのに影が薄い三峰白夜と、小姑なのにどう見ても幼女の三峰真白が現れた。ブリーフィング無しでいきなり始まった奇妙な同居生活。シスコンで変態な姉・夜ノ森紅緒まで加わり、事態は相当ややこしいことに。小紅の生活は普通じゃなくなった。

声優・キャラクター
照井春佳、松井恵理子、吉田有里、羽多野渉、愛美、佐倉綾音、藤田咲、角元明日香

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

アニメは制作会社で選ぼう!

ごく普通の生活を送る高校生・夜ノ森小紅の16歳の誕生日。
許嫁なのに影が薄い三峰白夜と、小姑なのにどう見ても幼女の三峰真白が現れた。
ブリーフィング無しでいきなり始まった奇妙な同居生活。
シスコンで変態な姉・夜ノ森紅緒まで加わり、事態は相当ややこしいことに。
小紅の生活は普通じゃなくなった。

各話のサブタイトルは登場人物の話した台詞となっている。
#01「何事も最初が肝心です」
家事万能、巨乳安産型、その他はごく普通の高校生・夜ノ森小紅。
そんな小紅の16歳の誕生日。
突然訪ねてきたのは許婚・三峰白夜(影薄い)と、その妹の小姑・三峰真白(どう見ても幼女)。
なぜか始まる同居生活。
実姉・夜ノ森紅緒は今日も元気にシスコンで変態だ。
果たして小紅の生活は一変するのか、しないのか。
うまく言えないので確認してください。

#02「ロリ小姑ってのも悪くないわ」
突然許婚と小姑が現れて困惑する小紅。
許婚・白夜はさておき小姑・真白はどう見ても幼女。
なのにまさかの同級生。
展開についていけない小紅をよそに、姉・紅緒は語る。
「あるのもないのもすばらしい」。
見た目も幼女、中身も幼女な幼女高校生・真白だが、小紅と白夜に起こった昔のことを知っているような、いないような。
よくわからないので確認してください。

#03「ラブコメの波動を感じる」
体育の授業。
小紅は跳び箱が苦手。
同級生のまゆら曰く「ハンデがあるからね♪」。
そんなこんなで日曜日。
家事にいそしむ小紅。
手伝いを申し出る紅緒。
平和な休日が過ぎゆくかに思われたそのとき、突如響き渡る紅緒の絶叫。
溢れ出る真白の絶望。
禁断のBPが今明かされる。
BPについては本編で確認してください。

#04「あれはただのへんたいです」
紅緒によって明かされた過去のこと。
突然の話に小紅はショート寸前でビックリ緊急ダウン。
代わりに台所に立つ紅緒。
生み出される悪夢の数々。
小紅のありがたみを知る真白。
一方白夜は小紅に嫌われたと思い込み、逃走というより暴走。
今回の白夜はよくしゃべるとかしゃべらないとか。
実際のところは確認してください。

#05「これが経産婦だと」
和装の美女がやってきた。
どう見ても若すぎるが、真白の母・白雪らしい。
緊張する小紅。
身構える真白。
白雪の若さを前に苦悩する紅緒だが、結論的には「かなりアリ」。
そんな中、白雪の口から驚くべき話がとび出す。
混乱する小紅。
果たして語られた内容は真実なのかどうなのか。
言葉だけでは伝わらなさそうなので、その目で確認してください。

#06「そうだ、小姑でうめよう」
チョコレートを前に小紅が悩む。
白夜が悩む。
真白も悩む。
まゆらは笑う、「バレンタインっていろんな人間ドラマがあって面白いよね」。
そう、2月といえばバレンタインデー。
ネッシー。
モンゴリアン・デスワーム。
雪男。
ネッシー。
ネッシー。
ネッシー。
さて問題です、このお話でいったい何回「ネッシー」と言うでしょう。
よく聞いて確認してください。

#07「それはそれ、これはこれ」
生徒会書記、末続このは。
強烈な紅緒信者である。
その友人、大野仁子。
空気の読めない新聞部員である。
真白に嫉妬心を燃やすこのはに調査協力を申し出る仁子。
「こっそり」とか、そんな寝言は寝て言おう。
そしてなんだかこのはの言葉づか(略)真白とこのはの戦いが今始まる!
俺たちの明日はどっちだ!?
略されたところは確認してください。

#08「妹の悲しみをいやすのは、妹」
「一言でいうと、よくあることだ。ムー的な視点で言えば。」尻が大きいのは悪いことじゃない。
乳が大きいのも悪いことじゃない。
むしろいい。
それはともかく、真白とこのはの戦いはまだ続く。
ついに迎える屋上決戦。
まったく関係ない紅緒様。
いつも通りと思いきや、突然の急展開があるとかないとか。
やっぱりあるので確認してください。

#09「くつじょくです、はずかしめをうけました」
思いがけず新展開。
忠実な白夜。
小紅は否定されたらちょっとショックな自分に気づく。
目にゴミが入っただけという弁解。
それに対する紅緒の愛。
白夜も愛。
小紅のスクープを狙う仁子。
紅緒の変顔を狙う真白。
そんななか、ついにデレ期到来か。
誰のデレ期がきたのかは確認してください。

※一迅社のCMを一年ぶりに視聴。
No.12までは2014年視聴済。
No.13は2015年視聴。

#10「デレ期という単語を調べたら」
ホワイトデーをめぐって、白夜が悩む。
真白は叱咤する。
紅緒は悶絶する。
小紅は俺の嫁。
デレたらデレたなりに物語は進む。
小紅はいい子。
このはもいい子。
仁子もいい子だけど、今日も元気に暴走中。
念願の記事掲載は叶うのか。
そしてなんだか今回は、意外な人がツッコミ役に。
その切れ味を確認してください。

※一迅社のCM No.14を2015年に視聴。

#11「ハンカチを楽しんでるのよ」
ハンカチは楽しむものらしい。
先週に引き続き、白夜は悩む。
仁子はなんとUMAを目撃。
夕暮れ時でも油断は禁物です。
一方、小紅と白夜の仲に進展が。
なんとデートに出かけることに。
コブつきで。
不良の第一歩。
春休みに入ったり、新事実が発覚したり、色んな要素はあるけれど、とりあえず初デートはどこへ行ったのか。
確認するのはそこからだ。

※一迅社のCM No.15を2015年に視聴。

#12「わかってる? わかってる」
白夜と真白が姿を消した。
なくなった荷物。
途絶えた連絡。
静かな我が家。
不安と心配に苛まれる小紅だが、まゆらに背中を押されて三峰家へ。
山に分け入り、懸命に白夜と真白を探す小紅。
そこで彼女が見たものは...?
これからどうなるかはわからないけれど、冬は終わり、春が来る。
最後までどうぞ確認してください。

※一迅社のCM No.16を2015年に視聴。

【アニメキャラの魅力】とにかくずば抜けて可愛い!萌えアニメの主人公「夜ノ森小紅」の魅力とは?
『未確認で進行形』は、アニメで一気に評価を上げたタイプの作品のひとつだと思います。それゆえにアニメ化されてからの反響が大きく、アニメの続編を望む声も多いです。当然キャラクターも可愛らしい女性キャラが多く、ロリ、妹属性に目のない「紅緒」、その属性にぴったり当てはまる「真白」。そして今回ご紹介する、その中でもダントツで可愛い(と個人的に思っている)「夜ノ森小紅」。

この3人が歌い踊るOP映像は、近年稀に見る傑作だと思います。OPのイントロで流れる写真風イラストは可愛さ&色気を感じさせ、歌が始まれば小紅の豊満な胸揺れと真白と紅緒の楽しそうな(イヤイヤそうな)絡みもあり・・・。このOPだけでも魅力を最大限に発揮している3人なのです。

■妹で巨乳で微ツンデレで男口調でツインテール
小紅はとにかくたくさんの属性を持っています。紅緒の妹であること、真白曰く巨乳安産型であること、許嫁となった白夜へ対しての微ツンデレ、少し変わった丁寧な男の子よりな口調・・・。どれもキャラクターのイメージを語る上で大切な要素です。

しかし、筆者が最も驚いた属性はその口調です。漫画で読んだ時には「変わった女の子だな」というくらいの印象だったのに対して、アニメを見たとたん、その口調があまりにもマッチしており、その上今まで聞いたことの無い“萌え”を醸し出しているではありませんか。完全に撃ち抜かれました。

■次々と見せつける圧倒的な萌えボディスタイル
小紅は、真白曰く“巨乳安産型”。胸はかなり大きいです。それこそOPでぷるんぷるんするくらい。下半身の描写はあまりありませんが、全体像が見えるとその良さがわかります。可愛エロスなのです。容姿すべてが。もうたまりません。

■可愛い外見に負けない内面の愛らしさ
小紅は性格も良いのです。つまり完璧超人なのです。料理をすれば真白のお子様舌に合わせて料理をし、イベントがあるごとにあれやこれやと考え、全てのキャラクターに懸命に寄り添っています。もうここまで来ると逆に狙いすぎて嫌われかねないのですが、そこを見事にクリアしているのが「夜ノ森小紅」です。まだ観ていないという方は、ぜひご自身の目で「夜ノ森小紅」の魅力をご堪能下さい。

TVアニメ化が決定した『三者三葉』気になる放送時期が判明! アニメ制作は『未確認で進行形』を手がけた“あの”会社!
原作・荒井チェリー先生からのお祝いコメントも

「まんがタイムきらら」で最長12年の連載を誇り、そして現在も絶賛連載中の『三者三葉』。先日TVアニメ化が発表され、このたび2016年春に放送決定となりました。原作は、元気はつらつの大食い娘・小田切双葉、腹黒委員長の葉山照、元・お嬢様の西川葉子という、名前に「葉」の字がつく“三者三様”の性格の女子高生が織り成す、キュートで愉快な日常模様を描いた人気コミック。そして今回、アニメのキービジュアル第1弾、公式HP・Twitterのオープン、さらにアニメスタッフの情報が解禁となりました!

◆キービジュアル第1弾公開!

★今回解禁されたキービジュアル第1弾では、双葉・照・葉子の3人の仲の良さがよく描かれています。そしてこのビジュアルを使用したhttp://sansyasanyou.com (ティザーサイト)も本日オープン! ティザーサイトでは、原作・荒井チェリー先生からのお祝いコメントも掲載されているので、こちらも要チェックです♪

◆スタッフ情報も公開!
●アニメーション制作を務めるのは、同じく荒井チェリー先生原作の『未確認で進行形』や『ゆるゆり、ゆるゆり♪♪』で知られる動画工房。
●そして監督・木村泰大氏、キャラクターデザイン・山崎淳氏、シリーズ構成・子安秀明氏という布陣となっています。

◆TVアニメ『三者三葉』作品概要

<放送情報>
2016年春TVアニメ放送開始

<INTRODUCTION>
大食娘・小田切双葉、元お嬢様・西川葉子、腹黒委員長・葉山照の仲良し三人組に加え、クラスメートで永遠の二番手ツンツン娘・西山芹奈や、親切心からひと言多い近藤亜紗子、陰謀が大好物な葉子様の元メイド・薗部篠…、ゴーイングマイウェイな面々がマイペースに大騒ぎします!

<STAFF>
原作:荒井チェリー(芳文社「まんがタイムきらら」連載)
監督:木村泰大
キャラクターデザイン:山崎淳
シリーズ構成:子安秀明
アニメーション制作:動画工房

デキるオタクはここで判断している?
2015年秋アニメも出そろいましたね。しかし、度胆を抜かれたというか……想像していた方向とまったく異なっていたのが「おそ松さん」ではないだろうか。初回の放送がスタートしてからカオスなネタと相次ぐパロディの連続に、ネット界隈を中心に「なんなのこれww(褒め言葉)」状態に。

その一方で「銀魂の監督とスタッフなのか。だったら納得」「監督の過去の作品からすると当然の展開」といった声も。うーむ……どうやらコアなアニメファンは監督などからも事前に情報を得て、放送開始前から内容を想定しているようだ。

【げそいくお氏】
2015年秋放送:「ハッカドール」
過去に関わった作品(例):「未確認で進行形」/「キルラキル」/「プラスティック・メモリーズ」

げそいくお監督……?と不思議な名前に釘付けになった方も多いはず。思わず声に出して読みたくなる名前の彼は、1987年生まれと若いながらも現在はフリーで活動をしている実力者。他にも奥居久明、ikuoといった名義でも活動中とのこと。

アニメは制作会社で選ぼう!
【動画工房】
NEW GAME!(2016)
干物妹!うまるちゃん(2015)
プラスティック・メモリーズ(2015)
月刊少女野崎くん(2014)
恋愛ラボ(2013)

視聴回数2回以上の作品
三者三葉(2016)
未確認で進行形(2014)
ゆるゆりシリーズ
ゆるゆり♪♪(2012)
ゆるゆり(2011)

「うまるーん」へのときめきが止まらない中、2015年秋は「緋弾のアリアAA」を制作している動画工房。他にも「月刊少女野崎くん」といった2期が待たれる作品が多数。……「恋愛ラボ」も期待しております。

【動画工房】大注目のアニメ制作会社、その人気の秘密とは?
昨今では、季節毎に物凄い数の新作アニメが放映されています。その際に作品をチェックする取っ掛かり的なポイントがアニメファンには色々あります。

原作漫画や小説のファンであるとか、好きな監督の新作であるとか、大ファンの声優さんが出演しているとか、そういう作品に着目するきっかけになる各要素。そうした中で、ファンにとって特に重要なポイントになっているのが、アニメ作品を作る<製作会社>です。

『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』といったメジャー作を世に送り出した京都アニメーションや、斬新な映像表現を武器に『ひだまりスケッチ』シリーズや『魔法少女まどか☆マギカ』をクリエイトしたシャフト、硬派な雰囲気とスピード感のあるアクションシーンに定評のあるBONESなどなど、アニメファンから熱狂的な支持を受けている人気会社が沢山あり、一種のブランドとなっています。

この会社が作っているから観てみる。この会社ならば作画も出来も期待ができる。アニメファンにとっては、製作会社ってとっても大事なものなのです。

そうした中でも、近年大きな注目を集めている人気急上昇中のアニメ制作会社が、「動画工房」です。

その美しいアニメーションでアニメファンを楽しませてくれる優れた作品をリリースし続けている動画工房。そんな動画工房の作品、その魅力を探っていきたいと思います!

■とにかく可愛い女の娘を観てください!  『未確認で進行形』
『未確認で進行形』は、女性漫画家である荒井チェリー先生の四コマ漫画を原作としたラブコメアニメ。女性しかいない夜ノ森家の次女・小紅は、16歳の誕生日に自分に許婚がいることを初めて聞かされます。そして、なし崩し的に始まる彼女の許婚、三峰白夜とその妹、真白との同居生活。突然自分に将来の夫が出来たことに戸惑いを隠せない小紅。しかも、白夜と真白には重大な秘密があり……という、ちょっとファンタジックな要素を取り入れたラブコメです。

本作の何よりの魅力は、キャラクターの可愛らしさでしょう。女の娘らしいグラマーな体型(ただし、本人的にはそれが大きなコンプレックス)の持ち主で、白夜の読めない行動に翻弄されつつも、徐々に彼との距離を縮めていく小紅。その小紅を溺愛する重度のシスコンである姉の紅緒。小紅の"小姑"として、ちっこい身体で思いっきり背伸びした行動をする真白。こうした個性豊かで可愛い女の娘が次々に登場し、動画工房の流麗なアニメーションで描かれるのです。

そして、本作の魅力はそういった"萌え"の要素だけではありません。原作漫画での女性作家らしい繊細な心理描写を動画工房はアニメ版でも見事に再現。メインヒロインである小紅のモノローグを多用した作劇やエモーションに満ちた演出の数々は、ドラマに深みを与えると共に、作品内に独特の感性を付与することに成功しています。

放送時期とシンクロした劇中の冬景色も相まって、何とも言えない情感に満ちたラブコメ作品となった『未確認で進行形』。"みでしみん"と呼ばれる熱狂的なファンも生み出した本作の人気の秘密がそこに凝縮されています。

ちなみに、本編は勿論のこと、小紅、紅緒、真白によるユニット"みかくにんぐッ! "が歌うオープニング主題歌とエンディング曲は、そのポップな曲調もあいまって素晴らしいアニソン、キャラソンとなっています。そんな楽曲の素晴らしさを見事に映像化してみせたアニメーションも、これまた凄い出来でアニメファンならば必見です!  嬉しいことに、TOHO animationの公式YouTubeアカウントでも公開されていますので、未見の方は是非ともチェックしていただきたいと思います!! 

アニソン好きライターが独断で選んだ「2014年ベストアニソン」
『未確認で進行形』の『とまどい→レシピ』
『月刊少女野崎くん』といい、この『とまどい→レシピ』がオープニング曲に使用された『未確認で進行形』といい、2014年の動画工房の勢いと制作作品のクオリティは本当に凄かったですよね。2014年、大人気のアニメーション制作会社さんです。

そんな動画工房の素晴らしいアニメーションも目を引く『未確認で進行形』の『とまどい→レシピ』も、個人的な2014年のベストアニソンから決してオミット出来ない楽曲。「ふぅふぅらったった」という抜群の語感を持つリリックから始まり、物語のストーリーや劇中でキーアイテムとなるお菓子の名称で巧みにデコレーションしたチャーミングな歌詞で突っ走る。

物語の主役である3人の女の娘、小紅、紅緒、真白ちゃんの3人組ユニットである「みかくにんぐッ!」によるヴォーカルもナイス! 何より、この歌と音がアニメーションに重なった時の高揚感が凄いんです。滑らかに動きまくるアニメーションにシンクロしたメロディとリズムは、視覚的にも聴覚的にもとにかく気持ちが良くて、ひたすらに楽しい気持ちにさせてくえます。アニメのオープニングやエンディングに使われる楽曲って、やっぱりアニメーションと一緒に観てこそおもしろいのだな、なんてことを再認識させてくれた1曲。

作曲を担当したのは、ネット発の音楽クリエイターで、ヴォーカロイド関連の楽曲を動画サイトにアップしていたというJunkyさん。Junkyさんは、エンディングの『まっしろわーるど』も制作されており、こちらもポップなメロディと、真白ちゃんのキャラクター性を凝縮した歌詞、そして、デフォルメキャラがちょこまか動きまくるアニメーションに惹きつけられる名曲です。

『アニメ流行語大賞2014』投票結果はこうなった!
今年のノミネートは35コ。今年は第2期の作品も多く、新しいセリフが生まれにくかったように感じました。さて、2500票を超える投票の結果は?

5位:ラブコメの波動を感じる(未確認で進行形)

2014年1月から3月にかけて放送された。全12話。
テレビアニメ化は2013年9月21日に発表され、公式サイトの開設に併せてキャストやスタッフも公表された。また、同年10月20日には制作発表番組「テレビアニメ『未確認で進行形』制作発表 〜番組内容は確認しておきます。〜」が、12月8日には特別番組特番「TVアニメ『未確認で進行形』放送まであと1ヶ月くらいSP 〜初だし情報もあるらしいけど、それが何なのかは確認しておきます。〜」が、それぞれニコニコ生放送で配信された。

2014年3月19日発売のBD / DVD第1巻にテレビ未放送の温泉編を描く新規OVA「見て。あれが私たちの泊まっている旅館よ。」を収録したり、ユニット「ひばり高校1年3組」(小紅、真白、まゆら)のオリジナル楽曲を録り下ろしたキャラクターCDを同梱するなど、全6巻のソフト販売への注力も推進されている。

2014年2月12日にはレコチョクの同年冬アニメランキングで第7位を記録したことが報じられた。同年2月26日にはアキバ総研の同年冬アニメ実力ランキングで第3位を記録したことが報じられ、同年4月10日には同サイトの同年冬アニメ満足度ランキングで第2位を記録したことが報じられた。

監督の藤原佳幸は『GJ部』の第1話を担当した彼の絵コンテを見た東宝プロデューサーの吉澤隆による依頼、キャラクターデザインの菊池愛は『GJ部』のオープニングアニメーション原画を気に入った藤原の要望を聞いた動画工房プロデューサーの鎌田肇による提案、シリーズ構成の志茂文彦はプロデューサー陣による推薦で、それぞれ起用された。

まず、藤原は原作の第1巻で小紅の身体にある幼い頃の傷跡を真白が見つける入浴シーンをそのままアニメ化すると、お色気の強い作品だと誤解されそうな懸念を持った。そのため、アニメではシチュエーションに変更が加えられ、第4話の後半で寝込んだ小紅の汗を真白が拭いてあげた際に傷跡を見つけるという展開になっている。そういった原作のエピソード整理が為された第1話は絵コンテの段階で尺を5分オーバーしたため、オープニングを最後で流すという構成になった。また、第1話は藤原が『伝説の勇者の伝説』の助監督時代に実力を見込んで今回直に依頼した、編集の平木大輔にも助けられている。

キャラクターの掛け合いの魅力を損なわずにアニメとしても成立させる点に配慮する一方、キャラクターデザインについては巨乳安産型である小紅が服の上からでも胸の大きさがわかるものの太っては見えないように藤原が配慮し、菊池もそれに応えた。また、小紅だけでなく全キャラクターのデザインに関しては輪郭部に原作にない白いハイライトが入れられたが、これは舞台を雪国にすることと作品の時間軸を放送時期に合わせることが決まったため、白が基調の背景と色の強いキャラクターのマッチングを考えてのことである。

紅緒の変態ぶりの表現など声優たちのアドリブに助けられたところは大きく、小紅役の照井春佳、紅緒役の松井恵理子、真白役の吉田有里はオーディションで選ばれたが、その際に照井は「最初から『あ、小紅がいる』」「まんま、小紅だなあ」、松井は「変態っぽく湿度がある感じに聞こえるけれど、その中に上品さもある」「小紅や学校の生徒が見ている『紅緒の素晴らしさ』のニュアンスも含まれている」、吉田は「飛び道具が来たな」「(オーディション中に真白として台詞を喋っている声と、挨拶に来てくれた時の声が変わらないため)正直、すごいな」という印象をそれぞれ藤原から持たれた。

オープニングアニメーションは、絵コンテを制作デスクの梅原翔太による下描きを元に、藤原が清書や修正を担当した。梅原は、最初の2回は完成版とは全然違う形でずっとキャラクターが踊っているような感じで描いたところ、全てボツにされたそうである。完成版は曲のイントロの長さを利用して小紅たちの本編では見られない姿が描かれているが、これは藤原の趣味によって盛られた部分が大きく、フェティッシュな絵が多くなった。

エンディングアニメーションは、絵コンテと演出を『GJ部』でもそれを担当していた武山篤が担当したが、彼は平木や美術監督の川口正明、音響効果の小山恭正などと同じく、藤原の依頼で『GJ部』から引き続いて起用された。エンディングアニメーションの絵コンテは、その可愛さから即OKとなった。

夜までみんなで╭( ・ㅂ・)وぐッ!
ニコニコ生放送各回終了後の毎週日曜22:30 - 23:30に配信していたトーク番組。アニメ終了翌週の2014年4月6日まで配信。

オープニングテーマ
「とまどい→レシピ」(第2話 - 第4話、第6話 - 第12話)
第1話ではエンディングテーマとして使用。第5話では未使用。

エンディングテーマ
「まっしろわーるど」(第2話 - 第11話)
第12話では未使用。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 46

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「進行形」はともかく何が「未確認」かという話ですが…。

原作漫画『未確認で進行形』(荒井チェリー作)の1~5巻くらいがアニメ化された作品です。最終話を除くと、登場キャラクターやストーリーも概ね原作準拠と言って良いでしょう。

原作はまだ完結していないのですが、本作最終話に関しては原作で5巻よりも後になるエピソードから一部の台詞や状況などを取り込むなどしつつ、ストーリーとして最終回っぽく構成したものになっています。

ジャンルとしては「日常系ラブコメ」といったところでしょうか。ただ、原作設定により一部超常現象的なことは起きたりしますが…。「未確認」はここの要素に関わっていますが、このレビューではネタバレはしません。

この設定による不思議なことは起きたりしますが基本的にはわりとハートフルなラブコメだと思います。あと、女性陣を中心に登場人物がわりとカワイイですね。作画面でも終始安定していると思いますし、ラブコメが好きだったらわりとお勧めできる作品だと思います。

登場キャラクターは下記のような感じです。いざ挙げてみたらメインキャラで男性は白夜一人だけのような気がしますが、いわゆる「ハーレムラブコメ」ではありませんよ(笑)!

夜ノ森小紅(よのもり こべに): 主人公
三峰白夜(みつみね はくや): 小紅の許嫁(小紅はそのことを知らなかった)
三峰真白(みつみね ましろ): 白夜の妹
夜ノ森紅緒(よのもり べにお): 小紅の姉
夜ノ森茜(よのもり あかね): 小紅の母

以上のキャラが第1話での経緯により夜ノ森家に同居することになります。小紅としては「誰!?」状態で三峰兄妹が夜ノ森家を訪ねてきて同居することになったあたりが「進行形」の由来ですね。なお、許嫁となった経緯は話数が進めば次第に明らかになっていきます。

その他、学校の同級生である桃内まゆらや大野仁子、白夜の母である白雪(しらゆき)、末続このはなど「メイン・キャラクター」と呼べるキャラに絞ってもけっこう登場人物は多いお話になっていますね。

紅緒のキャラクターは同じ作者の『三者三葉』における葉山照の姉、葉山光などとも重なるところがありますね。まあ、二人の言動を比較してみると紅緒の方が光よりもヤバい人のように思いますが…。

おまけ: 小紅は紅緒と比べると何もできないと嘆いているけど、あんたおらんかったら夜ノ森家は大惨事だぞ(笑)?

投稿 : 2024/04/27
♥ : 45

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

真白たんの声優さん、見事に舌が足りませんね。

ほぼ日常系コメディー、少しだけ恋愛入りかな。
でも萌えキャラアニメの要素が強いです。

紅組主人公は仲良し姉妹です。
良妻賢母型妹小紅がメインヒロイン。
才色兼備型姉紅緒はシスコン生徒会長。
白組主人公は居候系仲良し未確認兄妹です。
兄白夜は小紅のいいなずけで、ひたすら寡黙。
妹真白たんは、しっかり者風幼女小姑ヒロイン。

私のお気に入りの人間関係ベスト3。
1位;紅緒VS副会長。
   暴走紅緒のたしなめ方が天下一品な副会長。
   その肩の力の抜けた冷静なツッコミはほぼ100%笑えます。
   私のベストキャラはもちろん生徒会副会長です。
2位;紅緒VS真白たん
   真白たんにべったりな紅緒。
   対する真白たんの拒否反応が個人的ツボです。
3位;小紅VS白夜
   ぼくとつな白夜の純な振る舞いに徐々にデレる小紅。
   恋愛モード突入です。

OP曲「とまどい→レシピ」はテンポの良い可愛い曲。
歌と映像の可愛さに思わずテンション上昇です。
まん丸おめめの小紅の表情が良いですね。
ハート瞳孔とモノクロジト目がお気に入りです。
もっとも特筆すべきは冒頭の10秒。
なんと36カット。
最後はサブリミナル化してます。
小紅のサービスカット入りもGoodです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 63

84.5 9 約束で恋愛なアニメランキング9位
プラスティック・メモリーズ(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (2348)
11069人が棚に入れました
人間とほぼ見た目の変わらない人型アンドロイドが世界中に普及した、ちょっぴり未来の世界。アンドロイド製造メーカーSAI社が開発した「ギフティア」は、とても感情豊かで、今までにない人間らしさを持ったアンドロイド。でも技術的な問題で耐用時間があり、それを経過すると、ちょっと……いや、かなりまずいことになる。そのため、SAI社は耐用限界時間を過ぎたギフティアを安全に回収するためにターミナルサービスを設立。そんなターミナルサービスに配属された新入社員の“水柿ツカサ”は、そこでポンコツギフティアの“アイラ”とコンビを組んで、回収業務を行うこととなるのだが――

声優・キャラクター
内匠靖明、雨宮天、赤﨑千夏、矢作紗友里、豊口めぐみ、日野聡、上坂すみれ、飛田展男、拝真之介、津田健次郎

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

きっとあなたの心にも響く…素敵な作品なので(*˘︶˘*).。:*✰ฺ

「STEINS;GATE」のシナリオ監修 林直孝さんによる
オリジナルアニメ作品 全13話


人間とアンドロイドの恋を描いた近未来ラブコメディ作品◆


人の風貌とそっくりしたアンドロイド=「ギフティア」
が人々と生活を共にし、一緒に暮らす人々の”ココロ”に寄り添う
近未来的ハートフルストーリーが魅力の’15年 春期作品!!


「ギフティア」は見た目も、表情も喋り方も
感情まで持ち合わせている、どこからどー見ても、
なんら人間と違いがわからないくらいのハイテクアンドロイド!

でも寿命…もとい耐用年数がたったの9年でシャットダウン…

耐用年数を過ぎても「ギフティア」を
起動させたままでいると…それはそれは大変なコトに(つω・`。)


もう間もなく耐用年数を迎える寸前の「ギフティア」を
回収する「ターミナルサービス」にて働く主人公『ツカサ』と
彼を支えるパートナーで「ギフティア」の『アイラ』
の2人が紡ぎ合う、ちょっぴり切ないラブコメディに人間ドラマ
溢れるピュアストーリーに… もう…ただただ…泣く。゚(゚´Д`゚)゚。


ただ一応先んじてお伝えさせて頂きますと
本作、何かとSF的設定要素にいささか不透明な点があったり
結末があながちわかってしまう王道的なストーリー展開
などに対して視聴を不安視されがちな傾向にあるようなのですが

私は、なんら問題なく本作を存分に楽しんでしまいました♫


だって何より…もう『アイラ』が可愛いすぎるので…

1話早々から『ニーナ』のお話しに惹きつけ掴まされ…
もちろん私的に彼女がべらぼうに可愛すぎて釘付け状態だったので…

そして『マーシャ』のお話しに涙゚(゚´Д`゚)゚が止まらず
さらに私的には様々な境遇が共感できるシーンが多く
ただただ夢中になって見入ってしまい、ホント大好きなお話しだったので…

『カズキ』さん『ミチル』をはじめとする
ターミナルサービスのみんなが本当良いヒトだらけで
涙ももちろん、笑いもいっぱい提供してくれてみんな大好きだったので…

それから素敵な音楽たちが物語を彩り、
繊細で儚く…胸を打つ
美しい歌声、歌詞、メロディに心底浸ってしまったので…

そして、やっぱり…主人公『ツカサ』が…
もうどうしようもないくらい…優しすぎるので…

そしてそして(2回目ですがあえてもう一度)
本作の最大限の魅力的要素でやっぱり

『アイラ』がもーどーにも可愛すぎたので…

あのビルから思い切りよくダイブした…某猫動画(笑)彷彿シーンw
が可愛くて大好きで特に印象に残っていますが、

でもでも『アイラ』の魅力は、回を重ねるごとにより
増していって、より表情豊かに、可愛さがどんどん溢れていって… 
それと同時に切なさが募っていって、愛しさが…(つω<`。)

とにかく『アイラ』にとことんハマってしまった!ことが
本作を大いに楽しめた最大の要因であることに違いないと思うので…



そして『アイラ』と同様に
もう一つ本作の象徴となるキーワードが”遊園地”

そう…それはまるで夕暮れ…閉園間際の…遊園地✰
あの独特な、何とも言えないやり切れない、切なさ漂う雰囲気―

楽しくて、嬉しくて、夢中になって、時間の感覚なんて
忘れてしまうくらい、いっぱいはしゃいだ、ワンダーランド✰ฺ。・゚・
夢のようなひと時― 
いつまでも続いて欲しい…ずーっと…ずーっとこうして―


でも…そんな幸せな時間は…いつまでも続かない
全ての物事に終わりはある…限りがある…
そう、いつだって誰だってそんなことわかっているのに

でも、だからこそ、
僕達、私達は必死になって…大切な、忘れられない、
もう二度と繰り返すことのできない、この”今”という時を
大好きなかけがえのない人との思い出をひた作って生きる―


『アイラ』と『ツカサ』2人が寄り添う、大切な時間… 
その、僅かなひと時の、一瞬一瞬に散りばめられた
彼らの温もりを、表情を、想いを
ぜひ皆さまのその目でご覧あれヽ(*´∀`)ノ


きっと、あなたの心にも真っ直ぐに響く…素敵な作品なので…


そして私も、この目に映る大好きな人たちとの思い出を
これかからもずっと…大切に過ごしていきたいと思うので…




最後に
本レビューを真摯にお読み頂いた皆さまの声を妄想代弁

「何なに|д・」kazuyanいつになく真面目ぶった
 ちょっとユーモアに欠けるレビュー内容なんじゃない?」




エラー(/ω\*) 聞きとれませんでしたッ!!!!!!!!!w

投稿 : 2024/04/27
♥ : 105
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

鑑賞者の価値観と恋愛観に委ねられる傑作

林直孝氏がシュタゲで担当した部分はSFの部分では無くて、人と人とのつながりや、岡部と牧瀬のちょっとずつ距離が縮まっていく恋や、岡部とまゆりとの心地よい距離感のある関係の構築だったのでしょうね。シュタゲの下支え的な部分を綺麗に作っていたのだろうな・・・ということがプラメモを見ると実感できます。

<みどころ>
一生心に残る想い出は相手が人間であろうとアンドロイドであろうと関係ない。{netabare} アイラは一生懸命にツカサを愛し、ツカサの想い出の中で生き続けようとした。ツカサに出会い、ツカサの優しさや愛情を感じられなかったなら、アイラの最期は幸福感に満たされなかったであろう。{/netabare}
 
純粋に愛する人を想い、大切にするということはどういうことか、プラメモはストレートに感じさせてくれます。
{netabare}
ツカサはアイラを心から大切に想い、愛したからこそアイラも人を愛することを知り、その喜びと幸せを感じることができた。限られた時間の中で二人が育んだ幸せの軌跡だけに焦点を絞り、美しく表現してくれたことに拍手を送りたい。
 
愛に包まれた想い出を胸に、最期を迎えるまで笑顔でツカサとの時間を過ごしたアイラがとても愛おしく、また涙をこらえるツカサの切ない気持も見ていられないくらい感動できた。人間と人間的アンドロイドの『純愛』だからこそ、終始綺麗な内容で終えられたのかもしれない。{/netabare}
 
誰かを心から好きになったり、愛したことがある人にお薦めします。とても素晴らしい作品です。


<1話目~最終話までの軌跡> 
{netabare}
1話目を観た時に、『ギフティアの回収をメインに物語が展開されていくようならちょっとどうかな・・・』って思って観ていた。1話目にインパクトのある感動の話・・・よくあるパターンだと最初は思った。
だが話は、6話目から方向転換する・・・というかメインの話に移行する。ここからの話を深く楽しむための内容が1話~5話。それと社会への問題提起も少なからずあるだろう。
 
少子高齢化社会における老人介護福祉の問題、若年層の労働力の不足、両親のいない孤児(アンドロイドchildren)の問題等々、アイラ達ほど精巧でないにしても、顧客が求めるギフティアがそういう人たちの心の隙間を埋めていくことになる時代がやがてくるとしたら、日本はどうなるのでしょう・・・?との投げかけともとれる案件であった。
 
しかし、本筋は『全てアイラのため』に作られた5話。アイラがどういう性格のギフティアであるのかが窺い知れる内容で、後半との関連性もある。例えば、1話で二―ナがアイラに『本当は笑顔でお別れしたいんだけどな・・・・』と言い、おばあさんはツカサに『結局、私は自分のことしか考えてなかったんだね・・・』と自分を詰る場面は最終話のアイラの笑顔と最後まで涙を我慢したツカサの優しい気持ちに繋がっている。

4~5話のワンダラーの話は、回収期間内にアイラを回収しなければ、どうなるのか、ツカサは身をもって知ることになる。そして、アイラはただ笑顔だけじゃないツカサの強さと、事件後のソウタに対するツカサの優しさを知る。
この5回の話は、アイラとツカサがギフティアを共に回収する中でお互いに気がついたり、考えたり、努力したり・・・と、成長して気持ちを近づけていく演出にすぎない話だったように思う。
 
6話からは、アイラがツカサを意識しだすが、恋という感情に身を投じられないアイラは自分の殻の中でツカサを観察し始める。しかし、ツカサはいつもアイラに優しく笑顔で対応する。そんな折にツカサは、アイラの寿命は残り1000時間と聞かされる。ツカサはショックを受けるが、『最後までアイラのパートナーでいたい』と宣言する。アイラはカヅキとツカサのこの会話を立ち聞きし、過去にカヅキにパートナーを解消されたトラウマを払拭して、初めて笑顔らしき表情をツカサに向けるようになる。

7話はアイラとツカサは遊園地に初めてのデートに来る。ここでアイラは遊園地に来ると「嬉しいこととか、哀しいこととか、色々な感情が溢れてきちゃうので・・・」と言って浮かない表情であったが、遊園地で遊び、笑い、楽しみ、『見ているだけで温かい気持ちにしてくれる側』にアイラ自身がなれたことを実感できて嬉しかったのかもしれない。そしてツカサの存在を大切な人へと進展していく。初めてツカサと遊園地に来た時とは全然違う感情に至ったことは感じ取れると思います。
  
8話では、ツカサはミラベルの回収の際にOSの入れ替えを躊躇なく選択する奥方に会う。アイラの最期の後にツカサができる選択肢の一つにもなっている。OS入れ替えにも意義があると考える顧客の思想を取り入れたことはとてもよかった。最後にツカサはアイラに告白するが、アイラにまだ恋・愛の感情をまとめる力がなく、『無理です』と断り終了。笑って終了する話はこの回が最後ですよ・・・という合図なのか、OP曲が最後に流れた。
 
9話は傷心するツカサとは裏腹に、自分の恋心に気がつくアイラの心の葛藤の回。自分が恋をしても、想い出を残すことを快しとしないアイラは、ツカサから離れる決断をしているが、本心はそうではない感じが読みとれて、この心の葛藤をどう綺麗に進展させていくのかが焦点となった。
 
10話は神回でしょう。アイラとツカサのやりとりをもどかしく見るカヅキが、一時的にアイラと組み仕事を通して、頑固なアイラの心の扉を開こうとする。そして、アイラからツカサへの告白へ至る。この雨宮天さんの『好きなので。』の歌が流れる所からのアイラの描写がとても美しくて好き。告白の前に胸に手を当てる仕草の描写はとても美しい。勇気を振り絞る感を仕草で表し、一生懸命感を髪をフワリとさせる描写で綺麗に表す。言葉の使い方も丁寧で、細やかで繊細な告白シーンを美しく演出している。センスの良い美しい描写で、素直に感動しました♪ここはアイラと一緒に泣きました!
 
11話・12話はツカサとアイラのイチャイチャ話ですが、随所にツカサの胸に去来して離れない辛い気持ちが表れてくる。またアイラもそれは同様で、寿命を迎える自分への不安がつきまとう。こういう中でも、ツカサは笑顔で、アイラも笑顔でツカサに接する。どんなに不安なことがあっても、二人の時間こそが、二人を安心させる。勿論、時には仲間がそういう不安を拭ってくれることもあるという感じの話し。ツカサはアイラが仕事仲間のことも大好きであることを知っているので、いつも通りの毎日をアイラと過ごす。
この幸せな時間の描写がとても良かった。幸せな二人だけの時間を幸せに描くことに徹したことで、最後のアイラの笑顔の奥深さが実感できるのだ。
最後はどうまとめるのか、とても興味深かった。

 
最終話は、最後の一日。二人は部屋の清掃から始め、一緒にお風呂w しかし、いやらしい感じが無く、よかったんじゃないかな。最後に二人が行きたい所は当然、遊園地で決まりですよね。時間もあっという間に過ぎて、夕暮れ時、自分の影が長くなっていることに気付きアイラとの別れの時を意識し始めつつも気丈に振る舞うツカサ(とても悲しい・・・)。
アイラは「楽しかった想い出はちゃんと持って帰れるから・・・」と言った後に、最後の観覧車に二人で乗り込む。アイラは最期まで笑顔でツカサを見つめて、涙をこらえて笑顔を作ろうとするツカサを元気づける(涙ボロボロ・・・)。そして、ツカサは悲しみに耐えきれず涙を見せるが、アイラは笑顔でお別れのキスをする。アイラはどんな時にも笑顔で接してくれたツカサが、別れの時に涙を流してくれたことが嬉しかったのかもしれないね。きっとツカサの愛の深さを感じて幸せのまま目を閉じたことでしょう。最後まで笑顔のままで・・・ほんとに深い描写でした。
 
ツカサはアイラを回収する際に言った。
『大切な人といつかまた巡り会えますように・・・』
人間と耐用年数の限られたアンドロイドとの恋愛でなければ、この言葉は別れ際に発せられないであろう・・・。そして本当にアイラを愛しているからこそ、再び生まれ変わるアイラの幸せまで願った。漢だよ・・・ツカサ!!

 
 
林直孝氏のアイラを通して展開される恋愛観はとても美しかったと思います。13話の間に、アイラの心の動きを繊細に微妙に表現していく様子は見事でした。全体的に淡い色合いで構成された町並みも私の好みで好きだし、全ての話がしっかりと関わり合いがあり、より面白味と深さを堪能できました。
一見純愛の王道に見える本作ですが、人間と耐用年数が限られたアンドロイドの恋愛という設定が話に深みを与えた。本当に感心します。
 
他にも、女性らしい仕草の演出は上手で綺麗でした。言葉の使い方も、アイラの「・・・ので」に始まり、みんな特徴があってよかったです。
 
特筆すべきはOP/ED/again&again/「好きなので。」の4曲が話の一部として機能していたことです。曲もさることながら、タイミング・音の強弱の使い方・選曲、どれをとっても美しい選択でした。
OPもEDもどちらも林直孝氏の作詞で、この作品に込めた意気込みが曲からも詞からも伝わってきました。
もう一つは雨宮天さんの演技は素晴らしかった。間の使い方がとても上手な方ですね。告白の時の演技は何度見ても美しく・素晴らしい演技でした。告白シーンは、演技と作画の両方とも美しくて、そこだけ何度も観てしまいます。
 
プラメモの影の立役者は世話焼きのミチルですね!彼女の存在はとても大きかったです。随所に重要な役割を彼女に与えていましたが、その加減がいい塩梅でした。ミチルは最後に髪を切っていたけど、長い方がいいなぁ。
{/netabare} 
 
評価は分かれるでしょうが、私は名作だと思います。何度も観直すことと思いますが、この評価は未来永劫変わらないでしょう。
 
{netabare}最終話は泣かそうと思って作った話ではないように思います。回収直前になってもアイラの心に深く刻まれた『ツカサからの愛情と優しさ、そしてツカサへの感謝の気持ち』が、強く感じられます。最後までツカサを思いやる素敵なアイラを見せたかった林氏と藤原監督の渾身の最終話でした。{/netabare}優しい気持ちになる素敵な作品をありがとうございました。
筆舌に尽くし難い充足感と素晴らしさがプラメモにはあります。

ブルーレイで観ると、ほんとに綺麗な色使いが映えます。
雨宮天さんの『好きなので』もとても素敵な曲でした。ボーナストラックのギター版インストメンタルもとても雰囲気良くて満足できました!!

 

投稿 : 2024/04/27
♥ : 86
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

抵抗感少なく、萌えと純愛を楽しめた良作

世界観:6
ストーリー:7
リアリティ:6
キャラクター:9
情感:9
合計:37

現代より少し科学が進んだ世界。
18歳の“水柿ツカサ”は、世界的な大企業SAI社で働くことになった。
SAI社は、心を持った人型のアンドロイド、通称『ギフティア』を製造・管理する企業で、ツカサはその中でも、ターミナルサービスという部署に配属される。
だがそこは、寿命を迎えるギフティアを回収するのが業務という、いわゆる窓際部署。
しかもツカサは、お茶汲み係をしているギフティアの少女“アイラ”とコンビを組んで仕事をすることになってしまう…。
(公式サイトより)

泣けるアニメとして紹介されていたので、視聴してみました。
導入部の出来が良く、キャラデザと作画も好みでしたので、スイスイと見進めることができました。

{netabare}人間と、人間の形をした人間ではないものとの恋というのは、それこそ火の鳥の時代から使い古されてきた設定なのでしょうが、私はそれほど見てきていないからか、興味を持って視聴できました。

寿命が来たら狂人化するというのは現実的ではないですけどね。暴れるエネルギーがあるのであればまだ生きていけるだろうし、そもそも販売が認められないか、規制が設けられると思われますので。

ここは普通に、寿命が来たら動かなくなるっていうだけで良かったかも。これが回収されずに、個人情報が抜かれる事件が発生したことで回収義務が厳しくなったという経緯にすれば問題ないので。

泣けるアニメという点ですが、1話がピークでした。3話あたりの、あまり面白くないギャグが畳み掛けられるエピソードや、軽いラブコメが繰り広げられる中盤までが、もったいなかったような。もう少しシリアス重視で良かったと思います。この作品の根底にあるテーマはかなり重いので。

人より短い寿命、それも寿命が決まっていて、それを理解できる心(知能や感情)がある。思い出を作っても消えてしまう。それでは、思い出を作るのは無意味なのか?

それを無意味だとしたら、人間だって同じこと。人は必ず死にますし、死ねば記憶は失われるのですから。更に超長期スパンで見れば、太陽が死ぬときに膨張すれば地球ごと人類は消えてしまうのでしょうから、たとえ子孫を残したところで、私たち人間の生さえも意味がないことになってしまいます。しかし、その答えが論理的に正しいとしても、それで良いとは思えないのが、心を持つ者の答えでしょう。短い時間であっても、幸せな思い出に囲まれて生きてほしいし、ギフティアのような心を持つ存在に対しても、尊重されるべきだと思いますので。

最終話のアイラを見て、なんて幸せな子だろうと思いました。別れは哀しいものですが、大切な人と最期の時を過ごし、その存在を全うできたのですから。何らかのミラクルを起こして、ふたり一緒に生きていけましたというご都合展開にする必要はないし、平凡ながらも(我々は平凡な人間なので)、この終わり方で悪くないと思いました。{/netabare}

物語の深さの点は自分なりに補正しながら視聴していたのですが、アイラのドジっ子ぶりや頷く時の声などを愛でるという、萌えの方向でも結構楽しめました。あと、自分にとって鬼門の純愛ものとしても割と抵抗感なく視聴できました。

(参考評価推移:3話4.0→6話4.1→7話4.0→10~13話4.1→調整4.2→調整4.4)
(2017.1視聴)

<2017.1.30追記>
本作を視聴後、他の作品を見始めたのですが、後ろ髪を引かれてしまい、本作の最終話を見直したり、他の方のレビューを見たり、Youtubeの関連動画を漁ったり(OP最後のアイラの表情が毎回違っているとか)、OP曲を購入してリピートしたりと、それなりの影響がありましたので、もう少し考えたことと評価の調整を行います。

{netabare}本作におけるギフティア(アンドロイド)の設定は詳細に描かれていませんが、「寿命があらかじめ決められた人間」を描きたかったと考えて差し支えないと思います。この世界では、ギフティアは人間にほとんど差別されることなく、受け入れられています。視聴中はほとんど気にならなかったですが、ツカサが機械であるアイラに恋愛感を持つことを葛藤したり、周囲から変な目で見られることもありませんでした。

この作品のテーマは、「死んでしまう(記憶がなくなる)心ある存在と思い出を残すことに意味があるのか」というものだと思います。とすると、アンドロイドの細かい設定は枝葉にすぎないということで、ツッコミを入れる必要はないのでしょう。ただし、同意書を買う時に取っておけばよいじゃないかという意見には同意しますし、狂人化設定は、時限回収の説明材料というだけでしょうから、他の方法を考えたほうが良かったと思います。

テーマを完遂するために、最終回では奇跡も魔法もなく、アイラの幸せな最期を描いていきます。観覧車の場面は、私は涙腺崩壊はしないのですが、覚悟を決めたアイラのツカサへの感謝の思いや、どうすることもできないツカサの哀しさがじーんと伝わってきて美しかったです。こういった制作側の愛情を感じられるシーンは良いですね。

ツカサの新しいパートナーが誰だったのか、含みを持たせるラストでしたが、ツカサの表情からアイラの容姿ではないと私は思います(例え、OSの入れ替えが行われたことを知っていたとしても、同じ容姿を見て表情に出ないことはありえないと思うので)。{/netabare}

以上から、設定面の拙さから世界観を1点減点しつつ、アイラの愛らしさを評価してキャラクターの配点を8点に、また、2回泣けていないながらも、1話の衝撃と最終話の愛情溢れる演出を評価して情感の配点を8点に上昇させます。

<2018.1.17追記>
2017のアニソンベスト10を作成し、1位となったのでここ最近、今一度この作品を思い出しました。今回はネタバレなしで。

OPは聴けば聴くほど良くなっています。この作品に合った歌詞ですが、普遍性があり、儚いながらも前向きさがあります。歌詞も好きですし、メロディーも好きです。佐々木恵梨さんの声ももちろん好きです(本作については、ご自身の作詞ではなかったですが、作詞家でもあります)。以下にYoutubeの参考リンクを記載させていただきます。
www.youtube.com/watch?v=z0q2ZQKEPZM

EDは当初OP以上に地味だったのですが、これもじわじわと好きになりました。歌は今井麻美さん。声が高音までしっかり出ていて晴れやかな気持ちになりますね。発声が良いためか、逆に歌詞を注意深く聞かなくなってしまうのですが、まともに読むとうるっときてしまう内容です。

1クールのオリジナルアニメ。ズルいなと思わせる人工的な設定ですが、純愛物が苦手な私が最終的にツカサとアイラの恋愛を応援してしまった、「萌えなどいらぬ」というスタンスの私が萌えることのできた作品です(笑)。未視聴の方はどうぞ。

<2021.1.4追記>
アニメ視聴が若干遠ざかっていたのですが、年末年始にかけて過去作を見直しました。その1本が本作。
{netabare}
寿命が違う人の交流を描いた作品としては、さよ朝が完成形だと思っていましたが、こちらはこちらで重なる部分もあれば異なる部分もありますね。
恋愛を題材にした作品は数えきれないほどあるのでしょうが、私が接してきた範囲では本作のクオリティは高いです。

設定面でのツッコミは今回も感じました。ワンダラー設定はつくづくいらないな、とか(ビルを飛び越えていくとか、やめてくれよ)。
SAI社も、基盤となるギフティアの評価に直結する(ワンダラーが事故・事件を起こしたらまずい)ターミナルサービスをコスト削減部署と見ているのはリアリティに欠けるなとか。
でもまあ、ストーリーありきで設定が後付けされている作品だと割り切れば、丁寧に看取る側、看取られる側の双方の感情が描かれているので、良い話だったなぁと。

ギャグも、ストーリーの重さを軽くするための制作者側の配慮と感じられたし、(自分は1話のテイストで全部やってもらっても許容できるけど、しんどい人もいると思うので)ターミナルサービスの仲間が善いキャラでした。

そして、やはり最後の新しいツカサのパートナーはアイラの姿ではないと確信しました。オリヴィアも配属先が変えられていたし、しかも今回は恋人ですよ、そこは配慮されるものと思います。女性だったらモヤっとした終わりになってしまうので小柄な男性のギフティアかな、とも。{/netabare}

改めて、本作の良い所を感じることができました。評価も微修正します。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 66

78.7 10 約束で恋愛なアニメランキング10位
七つの大罪(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1464)
8677人が棚に入れました
いまだ人と、人ならざるものの世界が、分かれてはいなかった時代。絶大なる魔力を有し、人々から敬われ、時に恐れられる存在<聖騎士>に守られた『リオネス王国』。王国の王女エリザベスは、たった一人国を離れ、
ある者たちを探す旅に出ていた。それは最強最悪の騎士団として恐れられ、国を裏切り、全聖騎士を敵に回した罪人たち──<七つの大罪>。たどり着いた一軒の酒場で、エリザベスは店主を名乗る少年・メリオダスに出会う。それは、彼女と<七つの大罪>たち、そして世界の命運を一変させるとびきりの冒険の始まりであった――!
ネタバレ

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

侮りがたし日5|ョ∀・´)…感動スペクタクル大作!!!

◆原作コミック 全24話 原作未読
◆ジャンル アクション ファンタジー


絶大なる"魔力"を有し、人々から敬われ、時には恐れられる
存在(聖騎士)に守られた国「リオネス王国」
王国の王女『エリザベス』はたった一人国を離れ、ある物たちを探す旅に出ていた!
それは最強最悪の騎士団として恐れられ、国を裏切り、
全騎士団を敵に回した罪人たち―〈七つの大罪〉
たどり着いた一軒の酒場で、『エリザベス』は
店主を名乗る一人の少年『メリオダス』に出会う!
それは彼女と〈七つの大罪〉たち、そして世界の命運を一変させる
"とびきりの冒険"の始まりであった― (あらすじ公式サイト引用)


簡単な相関図_((Ф(・ω・`)コンナカンジカナァ!???w
スマホだと変なんなるかも´・ω・)ω・`):

          
           凸リオネス王国凸
     
       【§聖騎士§】(甲冑着た強いヒト達)
        (民衆から敬われ、恐れられる存在)
   探してる                 魔神の力を利用!?
    ↙                         ↘
 王国王女        ↑↑↑         〈∮魔神族∮〉(滅びた!?)
『エリザベス』      【VS】     不思議な魔力を有した怪物?
  探してる       ↓↓↓          ↗
(一緒に旅をする) ↘            魔神の力と関係あり!?
            【†七つの大罪†】       
         かつて王国を裏切った!? 者たち   
       『メリオダス』『ディアンヌ』『バン』
      『キング』『ゴーセル』他 +『ホーク』(豚)



14年10月~15年3月まで放送された王道アクションファンタジー
作品ですが私も毎週楽しみに視聴させて頂きました!!

というかここ最近のこの日曜5時枠作品は侮りがたしΣヾ(゚Д゚;)ノ

中々の超感動スペクタクル大作に仕上っており
私大変夢中になってしまいました(๑→‿ฺ←๑) ♪

どこか中世ヨーロッパの景観を描いた様な世界観に
魔力や、魔法などのファンタジー要素が加わって
コレぞ王道たる魅力の所以と言いますか…

そこに息をもつかせぬ熱いバトルアクションに
それぞれのキャラの想いが重なって
この戦いは負けられない!! 仲間を救う!!
大切な…大切な存在(ヒト)の為に…

そう…その幾多となくおとずれる感動秘話に胸熱必死!!!
なのであります。゚(゚´ω`゚)゚。


そんな中でも私がとても胸熱で大好きになったキャラ、及び彼(彼女)らの
エピソードをまじえてBEST③形式で書きしるしてみました!!



*・゚゚・*ヽ(*゚∀゚)ノ*【このキャラ良かったよ!! BEST③】*ヘ(゚∀゚*)ノ*・゚゚・*:

―第③位―

『ディアンヌ』

巨人族の『ディアンヌ』はその可愛らしい容姿と気取らない
真っ直ぐな性格が好印象✩
だけども、と、とても体が、その… で、でっかい(*/ω\*) でも~
それがまたいい味出していて、ホント、ピュア(嫉妬深いw)で魅力的な女のコ♡
CV:悠木碧さんの声、演技もピッタリでした♪
彼女の優しさとういか人柄の良さには多くの方が共鳴したことと思います!

なんといってもあの{netabare} 『キーラ』の弟さん(子ども)を助けるシーンは
とても胸熱、名シーンでお涙必死かと…。゚(゚´Д`゚)゚。!!

そこから、『キーラ』&『ハウザー』が聖騎士を裏切り
『ディアンヌ』を助ける胸熱展開も大変良い(*>ω<)bイイ!!
『キング』との幼い頃の素敵なエピソードも、微笑ましくとっても◎ {/netabare}



―第②位― 

『キング』

妖精王 ハーレクインこと『キング』はその純心で一途な性格と
見てくれが変化するギャップや、常に眠たげな表情で枕を抱いて宙に浮いている
癒し系な雰囲気もさることながら、やはりその優しすぎる彼の
魅力にコレまた夢中になった方も多勢いらっしゃる事かと思います!!

なんといっても、 {netabare} 疲弊した『ディアンヌ』を全魔力を使って防御の壁(バリア)
を使って『ヘルブラム』の攻撃から守るシーンは最高に胸熱(*>ω<)b
というか、か、カッコ良すぎます!!  コノコノォ(〃´Д`σ[キング]qw

『ディアンヌ』との…切ない…過去のエピソードや
旧友『ヘルブラム』とのエピソードも思わず涙の垂れ流し状態に。゚(゚´Д`゚)゚。{/netabare}




―第①位―

『ホーク』ちゃん (豚’`ゥ(*´(00)`)’`ゥ)

残飯処理騎士団 団長こと『ホーク』ちゃんは
本作のマスコット&イメージキャラクター トコトコトコ(((っ´(00)`)っ♪

残飯の量を増やしてもらうことに日々命をかけている―w

戦闘能力は皆無だが…
なぜか!?w 自分のコトを”最強の戦士”と思い込んでいるw
喋る豚として本作では基本ツッコミ担当!?
『バン』からはこれまたなぜか!? 師匠と仰がれる存在!!
何かと上から目線で口は粗いが全く持って憎めない、
愛嬌が抜群の魅力的キャラ♪*

ハラハラバトルの合間に終始、笑いをもたらしてくれる点も◎!!

というか、私途中まで、ずっと『ポーク』ちゃん(pork)かと思ってましたが…
『ホーク』ちゃんだったのですね(ノ∀`;)w

そんな『ホーク』ちゃんに、 {netabare}まさか…最終回前話にて
まさかの豚ちゃんにお涙頂戴させられてしまうコトになるとは…。゚(゚´Д`゚)゚。
紛れもなく彼(彼女?)は1人の勇者であり、真の漢の姿そのものでありました―!!!!

「あんな気のいい奴を… よくも… くそがーーーー!!」

途中『ホーク』と仲違いする展開になってしまっていた『バン』の
あの一言が全てを物語っていましたネ… (つω・`。){/netabare}



他キャラの皆さまも大変、個性的かつ魅力的でしたが(*>ω<)b
今回は私のツボによりハマった3名(匹)を抜粋しご紹介させて頂きました!!


ただ『団長』『バン』『ゴーセル』の3人はどこか…
不死身過ぎでw バトル中もなんだか、まだ全然本気出してない感が強く
特に『団長』&『バン』は常に余裕感(隙)が出ているというか…w
元より『バン』は不死身属性を持っているせいか…

大事なバトルシーンにてやや緊迫感が損なわれてしまった感が…・ω・*) ソーッ

ただその”強さの底を見せない”雰囲気というか…
そこが本作の特徴であり、興味を注がれる面白さであるゆえ
後々恐らく色々と解き明かされる上で大事な
要素の一つなのであろうと私は勝手に思っております✩

それでも最後の方の局面は ハラハラ|ョ゚Д゚。))))ドキドキで
最高の盛り上がりを見せてくれました!!

とにかく視聴前、私が期待していた以上に大いに楽しむことができました!!

終わり方も、続編に期待を含ませた見事な締め!!でしたので、
さらなる彼らの冒険の続きが描かれる日を心待ちにしたいと思いますヽ(*´∀`)ノ

投稿 : 2024/04/27
♥ : 52

てんてん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

七つの大罪のセクハラシーンについて

2期まで全部観終わった。素直に面白い。3000年という時間や天使、魔神、妖精、巨人、聖騎士などファンタジーのワクワク要素がまさにてんこ盛り。これでもかというほど楽しませてくれる。
またキャラ作りが素晴らしい。登場人物それぞれのパーソナリティーや背景がしっかりと描かれており単なるファンタジー以上に骨太な内容になっている。

特に主役の七人はそれぞれにファンがつくと思わせるほど魅力的だ。ビジュアル面からはディアンヌの存在が大きい。巨人の女の子の存在は、七人のグループショットになった時とても楽しい絵柄になる。このアニメが魅力的な大きな要素になっていると思う。

そうした中、実に残念なのは主人公のセクハラ。せっかく感情移入しても肝心なところで出てくるセクハラシーンが夢をぶち壊す。ドキドキしているところを一気に不快な気持ちにさせられるのには正直参った。

3000年という時をかけてエリザベスを愛するという壮大なロマンもオヤジ臭く薄汚いセクハラ行為のおかげで台無し。このキャラ設定は極めて下賎なセンスだと言わざるを得ない。

想像だが、原作者と編集者に「少年漫画だから少年が喜ぶシーンを盛ろう」という意識があったのではないか。セクハラで少年が喜ぶだろうという作り手の意識が卑しい。女の子が好きな少年は健康だ。しかしセクハラが好きな少年は不健康だ。

そもそもセクハラが気持ちがいいのはやっている本人だけであり、観ているのは気分が悪いだけだ、創作側はなぜそんなことがわからないのだろうか。

日本のアニメは世界クオリティーだと思う。7つの大罪も十分そのレベルに達している。
世界中の少年達に勧めたいと思うのだが主役をセクハラキャラにしてしまったせいでそれが叶わないのが実に残念である。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 4
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

だから、ファンタジーはやめられない♡

豪快かつ爽快な冒険ファンタジーはいかがですか…?

世界をまたにかけた冒険
繰り出される派手な特殊攻撃!
バトルは目が追いつかないほどのスピード!
そして、何でもありの大乱闘~
私の胸の心拍数「ドキドキ」…とまりませんでした♡

「王道」って言葉がピタリ!
旅をして、仲間と乗りこえて、ちょと…恋があったりして…?
単純明快だけどやっぱりワクワクしてしまうんです…
…わたしは好き…ですね♪


これは…古(いにしえ)の物語…
この世界には『七つの大罪』という七人のお尋ね者がいました。

王国を取り戻すため、世界にバラバラになってしまった七つの大罪を、主人公とヒロインが探しだす冒険ファンタジーです。

旅の先に待ち受けている様々な謎が衝撃の連鎖となり、回を追うごとに目が離せなくなるのです!

私はもう大人ですが「旅、冒険」という言葉を聞くと今でも心が踊ります…

物語には冒険で味わえるドキドキワクワク成分がいっぱいです♡

また、私がこの作品の一番の魅力だと思っているのはキャラクター+マスコット(ブタのホーク)です。
アニメマスコットNo.1になりました♡
{netabare}
型破りで志がブレない個性的キャラクターばかりが登場し魅力的です。また、声優も豪華です。
メリオダス、キング、ギルサンダー、ディアンヌ(順に、梶裕貴、福山潤、宮野真守、悠木碧)

そして愛すべきキャラクターの一部を紹介します。

・ホーク
言葉を話せるブタさん。七つの大罪のアニメのマスコットキャラクター…かつ残飯処理係(笑)トントコ、トコトコ×2が本当に可愛い♪♡仲間思いで情に厚い男(ブタ)。バンとの掛け合いが好き♪

・メリオダス
一番謎が多い七つの大罪の団長。その強さは無敵?はじめは変態キャラに見えましたが実は一途。セクハラするのも大切な一人にだけ。

・エリザベス
王女様。ロングの銀髪が目をひきます。戦闘能力は0。戦う力はありませんが、その強い意志はメンバー1かもしれません。

・キング
とにかくギャップ男子。見た目の変化(ポチャおじさん、美少年)だけではなく、妖精王としての威厳あるキング、ディアンヌの前で照れて可愛いキング。両方とも魅力的です。この作品で一番のお気に入りキャラです♡一途なキングの恋愛を応援しています!

・ディアンヌ
巨人族の女の子。ブラウンヘアーのツインテが可愛い♪大きすぎる自分を気にしたり、嫉妬したり一番女の子っぽくピュアな性格。自分を「ボク」っていう悠木ボイスに癒されます♪

・ゴウセル
ゴウセルワールド全開♡独特の感性の持ち主です。実は二番目にお気に入りキャラです。戦闘中でも関係ない、いつも冷静で淡々としていて変わらない表情もツボ…
それからギーラとはどういう関係なの?
怪しく目が光っていたよ~

予想のつかない掛け合いが楽しいです!
七つの大罪同士の関係は一筋縄ではいきません。いざという時に裏切ることだってあるのです…
そんな仲間関係や交錯する皆の思惑が予想外で驚きの連続でした。

また、緊迫した空気の中に割って入ってくる可愛いホークの行動に癒されたり、メンバーのケンカするほど仲が良い掛け合い、恋の要素もあったりとシリアスな中に思わずニッコリ~♪としてしまう息抜きシーンがいくつもあり癒されました。

試練を乗り越える度に心も成長していく、ストーリーは冒険ファンタジーの定石通り…とはいえ、このバトル&ストーリーの世界は様々な因縁が渦巻いているので、最後まで飽きることなく見れました♪

今回は謎を多く残し余韻を残す形で終了しました。
七つの大罪の新たな旅に期待したいです…
{/netabare}

最後にOPいきものがかり「熱情のスペクトラム」
大好きになりました!

鳴りやまぬ 愛をさけぶよ

すべてを抱いて ここにいるんだ ひかりはそこにあるよ

ゆずれない 想いを架けて 希望の果てを 僕は生きるよ

夢をつないだ 君と…

投稿 : 2024/04/27
♥ : 78

78.7 11 約束で恋愛なアニメランキング11位
Phantom ~Requiem for the Phantom~(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1088)
7155人が棚に入れました
犯罪組織・インフェルノの暗殺者・ツヴァイは、ファントムの称号を持つインフェルノ最高の暗殺者・アインと共に、与えられたミッションをこなす日々を送っていた。実はツヴァイは平凡な日本人旅行者だったが、インフェルノの幹部・サイス=マスターに暗殺者としての才能を見出されて記憶を消去され、インフェルノに取り込まれていたのである。ツヴァイを暗殺者として養成する際、サイスは思考能力が失われるほどの激しい訓練をツヴァイに課し、彼を完全な組織の奴隷として育て上げようと目論んでいた。しかし、サイスの知らないところで、ツヴァイは運命の力に負けない意志を取り戻す。サイスの目を盗み、彼の上司であるクロウディア・マッキェネンがツヴァイの耳元で「君は組織の奴隷と思ってはいけない」とささやき、自由な生き方が残されている可能性を示唆していたのだ。自分が本当は何者なのかも思い出せないながら、ツヴァイは心の奥底で組織の奴隷ではない生き方を模索し始めた。

声優・キャラクター
高垣彩陽、入野自由、沢城みゆき、久川綾、千葉一伸、渡辺明乃、千葉進歩、志村知幸、保志総一朗

イチゴ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

恋愛ガンアクション

記憶をなくしたツヴァイが、ファントムの称号を持つインフェルノ最高の暗殺者・アインによって、暗殺者となっていく話。

このアニメは、主に3部構成でできており、第1部、第2部、第3部、それぞれ暗殺者らしい終わり方をしているのでよかったと思います。
ただ第3部の終わり方は納得いかない人が多いそうです。
個人的には暗殺者らしい終わり方だったので、悪くないと思っています。

大半が鬱展開となっておりシリアスな部分が多いけど、
恋愛要素も含まれており、バランスのとれたアニメだと思います。

作画はきれいでわかりやすく、OPとEDは個人的には好きではないけど、このアニメには合っていたと思う。

また、似たようなシーンを見たことがあるな~と思い、調べてみると、この作品は、有名な映画を似せた場面やシチュエーションが多く含まれており、中にはそのままの形で引用しているものもあるらしいです。(原作がそうらしい)

なので、このアニメを実写化してもそれなりに面白いかもと、個人的に思いました。



このアニメの唯一の短所をあげると
年齢設定が行われていないことです。


キャルの2年間の成長・・・不思議です。笑

投稿 : 2024/04/27
♥ : 31
ネタバレ

よしぺ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ラストの考察書きます。

●オススメ度
 ★★★★☆

●作品情報
 ・全26話
 ・2009年(4月-9月)
 ・原作:株式会社ニトロプラスのpcゲーム

●作品キーワード
 ・生きること・意味について
 ・殺人
 ・約束
 ・マフィア

●感想
 ラスト後の衝撃から視聴後も余韻に浸っていた。
 このアニメからは、当たり前の価値観・幸せさを再確認されられた。「人を殺すと見える景色・聞こえる音が変わる」とセリフにあるが物事の価値観が変化したと捉えられ、現状の当たり前がどれだけ幸せで大切にしなければいけないことかを考えさせられた。

 ▫物語について▫
 こんなにも主人公やヒロイン達に幸せになってほしいと思った作品はなかなかないかった。記憶をなくしヒットマンにさせられて生きる意味を探しながら殺すことで生きるという物語に残酷さや仕方なさ・救いようがない八方塞がりな状態を感じ、自然と主人公を応援したい幸福になってほしいという気分にさせられた。ヒロインとの関係値・距離感も丁度よく、殺人を犯した者には本当の休息がなく常にどこか緊張感のある雰囲気を感じた。
 {netabare}キャルの死に関しては軽く鬱状態になった。仕方がないことではあるがどこか違う解決策はなかったのか、憎しみを解消させることはできなかったのかなど考えてしまう。玲二視点とキャル視点では感じ方が異なるため主人公に対し憎しみを買ってしまうと思うが、真相をわかった上でのキャル視点を想像すると同情してしまう程に可哀そうだった。あと、2年で別人になりすぎ…成長速度どうなってるねん。{/netabare} 
 
●ラストの考察
 {netabare}やっと辿り着いたエレンの記憶・夢の場所であるモンゴルの草原。だが、そこで玲二はインフェルノの追手に射殺されてしまう。このシーンで違和感だったことは玲二とエレンのセリフ。

玲二「間違いだらけで、どの約束も果たせなかった俺の人生。絶対に守りた
   い約束…君を笑わせる、本当の笑顔を取り戻す。いつかきっと…。」

エレン「ここから先は必要ない。何も見つからなくても私にはアナタにもら
    った名前がある。アナタと過ごした記憶がある。それだけで、十分
    に私は生きていける。ただそれだけで…。」

 このセリフで感じたことは、玲二が『未来』に対してのセリフ、エレンが『過去』に対してのセリフであると読み取れる。つまり、ラストシーンの二人は時系列が異なっているのではないかと推察できる。玲二は草原について間もないとき・エレンは玲二の死後、生きていく覚悟を決めたセリフではないかと私は考察する。
 このラストシーンは賛否両論ありますが、私はこの考え方だとしっくり来ています。まぁ、二人とも幸せになってほしかったけどね。隠させたシーンとして、玲二が打たれた後「痛かったー」って立ち上がったかもしれないしね。後にどうなったかは観た人にゆだねるって感じだね。
{/netabare}

●最後に
 Phantomの雰囲気は大好物でとても満足できる作品でした。殺すことに対する主人公たちの思いや生き方を描く物語は暗く重たい印象を受け最高です!ダークヒーロー系が好みな方には自信をもってお勧めできます👍



視聴日 2020/12/07
投稿日 2020/12/07 
  

投稿 : 2024/04/27
♥ : 2

macky-TOM さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

最後の最後で…

基本的に最初から最後までシリアスで話が進み
アクションシーンも派手なことは無く
一切地味なのに、そこが面白い。

1話から最終話までひたすら地味に静かに
物語は進みます。


亡霊。暗殺者。経験。素質。天才。



何が面白いといえば説明しにくいが
お勧めアニメとしてこの作品は挙げられます。
とにかく面白い。

だからこそ面白さを感じない人には
一切興味を持たれないのも分かる気がします。


そして最終話のラスト5分で全てを台無しにしているのは
間違いない事実で、僕もそう思う。
どうしてこうなった……



ゲーム原作なこのアニメ。

ライターの虚淵さんが今まで見た映画の
好きなシーンをオマージュして
自分なりにシナリオを作った作品。

やはり虚淵さんはオリジナルより
こう言ったオマージュ作品のほうが
物語に面白さを感じて
しかも元ネタ作品への愛を感じます。

まぁアニメオリジナル回で脚本担当していましたが
その話が個人的に一番面白い回でした。


ぜひ一人でも多くの人に
好きになってもらいたいアニメですね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 19

74.0 12 約束で恋愛なアニメランキング12位
アオハライド(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1206)
6572人が棚に入れました
中学生時代のとき、男子が苦手な双葉だったが「田中くん」だけ特別で大丈夫だった。夏休み中に田中くんは転校してしまい、自分の気持ちを伝えることができなかった。その後、男子にモテる双葉は女子からハブられてしまい、辛い中学生時代を過ごした。高校では女子に嫌われないようにと、わざとがさつに振舞う双葉は、想いを伝えることさえできなかった中学時代の淡い初恋の相手「田中くん」と高校で再会する。しかし、田中くんは中学生の時の性格と変わっていた。

声優・キャラクター
内田真礼、梶裕貴、茅野愛衣、小松未可子、KENN、平川大輔、松岡禎丞
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

甘酸っぱい青春の恋

ふとした拍子に思い出す
忘れられない時間...
忘れられない恋...

双葉の初恋相手...その人は今でも心の中にいる大切な人

中学時代、お互いに好意を寄せ合っていた...それは二人だけの秘密

淡い思いを抱く二人に「秘密」って響き...二人以外には誰も知らない秘密の共有
その間に流れる緊張感に胸の高鳴りがきこえた気がして...

洸は家庭の事情で転校。お互いハッキリ気持ちを確認しないまま離れ離れに..そして三年が過ぎ高校で再び出会うのです。

双葉は止まっていた時間が動き出したと思った
しかし彼はあの頃知っていた彼ではなくなっていたのです。

二人の中学時代のやり取りに
私の中学..初恋を思い出してみたり
{netabare}
気がついたら目で追ってしまって
キミと目が合うだけで1日幸せな気持ちになって
キミで頭がいっぱい
こんなに目が合っちゃったら
期待しちゃうから...
初恋で、はじめての彼とそんなだったなぁ
{/netabare}
再会した洸は別人みたいで踏み込ませない領域が強固な扉のようで切ないね

過ぎ去ってしまった時間は戻らないけれど、心はもう一度重ね合うことが出来るって信じたいな

双葉が恐れないで一歩一歩距離を縮めようと頑張る姿に愛を感じたよ
{netabare}
洸は双葉が泣いているところを周りに見られないように頭を肩に寄せて隠してくれたり
ずるい、本当にずるい...

女の子って好意を持っている人に頭触られるとキュンって...なるんだから

なんか、そういう雰囲気じゃなくても頭を触られると急に大人しくなってしまう。急にわたしじゃなくなっちゃうような感覚...なんです

意地悪なのは口だけで本当は優しい
そこに気づいてしまったら
もう絶対戻れないから...

好きに気づいてしまった双葉。大切な友達と同じ相手を想っていた

友情をとても大切にしている人って愛情に溢れた人だと思うのです

二人はそうでした。確かに上辺だけではない本当の友達であり恋敵でしたね

他の登場人物も素敵でした洸の兄で教師の田中先生。優しいしカッコいい最初から魅力的な人だと思っていました。けれど小湊くんも実は負けていません。修子が他に好きな人がいることを知っていながらも一途に想い見守る。いつも明るくて素敵なんです。
{/netabare}
繊細な心情を丁寧に描いているので要所要所で感情移入してしまいました。
純真で眩しいあの時だけの気持ちを思い返しました。わたしは初恋ではじめての彼にまた会えたような....
観たら過去の恋愛を思い出してしまうかもしれません。
甘酸っぱい青春の香りがいっぱいのアオハライド
キュンってなって下さい...

投稿 : 2024/04/27
♥ : 75
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この恋を遮るように 電車は過ぎ去った

もう、毎回うるうるしながらアオハライド見てます。

特に挿入歌のI willが流れてきただけで、もう涙で画面が見れなくなる感じ。

だから、レビューが、感情が高ぶって文章にならなくてなかなか書けませんでした。

私の心だけが、中高生時代にタイムスリップした感じ。ちょっと辛いこともあったけど、それでもあの頃に戻りたいな。駅のホーム、通学電車と人々の交錯、夏の日の白い制服、家族に内緒で買ったシャンプーとリンス、映画のチケット・・・

{netabare}
双葉ちゃん、理科が好きで英語が苦手。私もそうだったな。

双葉ちゃん、洸君をずっと好きだったのに、洸君がリセットと告げられたシーン、洸君ってひどいな。でも、ほんと洸君って、天邪鬼ですよね。そうだったんだ、照れ隠しだったんだ。あの頃の男子ってあれが普通だったこと、中高生の時に知っておきたかったなあ。あのセリフは双葉ちゃんじゃなくても「今は好きじゃない」って聞こえます。

6話の駅のホームのシーン、私も似たような経験をしました。自分で占うあの感じ。私の場合は放置されちゃったけど・・・。あの時、気遣ってくれたらまた違った未来になったのかな。
お互い幼かったんだよね、きっと。

今では、洸君は今年のアニメの中で好きな男子の1人になりました。どうしても「好きっていいなよ」の大和君と比較してしまう。大和君はハンサムでとってもいい人だったけど、好きでもない子とあんなことするんだから私は信じられませんでした。

 洸くんは大和君と違って自分をあまり出さないし、双葉ちゃんのこと好きなのに好きって言わないし、他の女子に優しくしないし、とってもリアル男子に近いような気がします。あ、悠里ちゃんには優しいかも。でも、双葉ちゃんの親友だから優しいんだよね、洸くん?
{/netabare}

もうすぐアニメのほうは終わってしまう。
でも、季節は巡ってもアオハライドはわたしにとって過去をキュンキュンと思い出されてしまう大切な作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 80
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

胸の中を駆け抜ける、嵐みたいな青春の風

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

少女漫画原作のアニメは、他と比べても俄然キャラクターの心理描写が上手い作品が多く、個人的には内容に没入しやすい傾向にありました。
本作「アオハライド」も、まさにその類でしたね。

正直なところ当初はあまり期待をしていなかったのですが、数ある少女漫画原作の名作アニメ「ハチミツとクローバー」「君に届け」「ちはやふる」「夏目友人帳」等にも決して引けを取らない良さが、本作にもあったように私は思います。

…なんか遠回しな言い方ですね……、ストレートに申し上げます。
私は本作が大好きになりました。

ちなみに、タイトルの『アオハライド』とは、「アオハル(青春)+ライド(ride)」からくる作者の造語だそうで、「青春に一生懸命乗っていく」という意味合いだとか。
……ごめんなさい、説明を聞いてもあまりピンと来ませんでした。
ただ、作品を見終わった今となっては、作品を総括したピッタリなタイトルだと思っています。



【あらすじ】

見た目は良いけどそれ故に女子から反感を買わないようにと、わざとガサツに振舞う女子高生『吉岡 双葉(よしおか ふたば)』。

彼女は高校1年生の終わり、運命の再会を果たします。
その相手は、中学時代に転校し忽然と姿を消してしまっていた初恋の人『田中 洸(たなか こう)』。
しかし、洸の苗字は「馬渕」に変わり、昔見せた無邪気な笑顔も一切見せない…冷淡な人柄になっていたのです。

徐々に明らかになっていく、双葉の知らない洸の空白の3年間。
止まっていた2人の恋は、関係性が変わりつつも…再び動き始めるのでした…。



【語ってみる】
{netabare}
さてさて、本作の主人公は女子高生です。
私はナウでヤングな男の子なので、終始女の子のリアルな目線で話が進む点に関しては、少々共感し辛いことは否めません。

加えて現段階までのシナリオを総括すると、ハッキリ言って斬新な発想や展開にはあまり感じられませんでした。
実際、本作を試聴する前にあらすじを見た時は、全くピンと来ず見ようか迷ってしまいました。
(決して、辻褄のつかない話とかでないですが。)

しかし、それでも実際に見てグイグイのめり込めたのは、個々のキャラクターの人間味のある描かれ方や、思わずドキリとさせられた台詞の一つ一つ、そしてそんな各シーンをアニメとして魅せる手法も、とても秀逸だったからのように思いましたね。
日常系等のコメディ作品を除き、どんな作品もシナリオの出来は評価に大きく影響すると思うのですが、本作を見るとちょっと考えを改めちゃいましたね。


初めて本作に魅力を感じたシーンは、第2話。
後に親友となる『槙田 悠里(まきた ゆうり)』と双葉との初交流での一幕でしたね。

双葉が、異性の目を引くことで同性から嫌われないように、あえてガサツに振る舞っていた反面、同じく可愛いが故に同性から煙たがられながらも自分の素を貫いていた悠里。
このような件に限らずとも、学校というコミュニティーで何年も過ごすことを想定した時に、友人を作る為に双葉のように打算的な考えを持って過ごしていた方って、結構多かったんじゃないでしょうか。
(まぁ…双葉は極端ですけどね。)

悠里は、異性に好かれることに嫉妬したクラスメイトから、「ズルイ!」と陰口をたたかれていたわけですが、双葉は一人でお弁当を食べる悠里と話したことをキッカケに、彼女が昔の自分と重なり…ふいに「友達ごっこ」の殻を破って胆を発してしまうのです。

「ズルイっていうことは…、自分達も本当は男子に可愛いって思われたいってことじゃん。

 だったら、ブチブチ言ってないで自分達もブリッ子すりゃいいじゃん。」

そんなコトをしてまで男子に好かれたいと思っていない…、ただああいう女は嫌いなだけ…、と反論されても、

「じゃあ、ほっとけばいいのに!! ほっとけないぐらい嫉妬してるんだよ。

 相手のことを悪く言えば、自分が高みに立ってる気分になるのかもしれないけど、それ全然違うからっ!!」

と、まさにドストレートな言い返しをしてしまうのです。
思っていても、中々口に出すのは躊躇ってしまうような台詞ですね…、相手のプライドの逆撫で加減も半端ではありませんし。
実際に双葉も、言い終わった後に「しまった~~!!」ってなってましたね…。

ただ、それを聞いていた悠里は、その彼女の一言から勇気を貰い、陰口を叩く彼女らに


『私のこと嫌いってことはさ、貴方達の関心の内側に私がいるってことだよね。

 ざまあみろ♪』(←超笑顔)


なんて台詞をブツケちゃうのでした。
いやぁ、ここはとても気持ちが良かったですね。

これを機に、当たり障りなく過ごす為の手段であった双葉の「友達ごっこ」は、このクラスでは終わってしまいました。
ですが、それで得た友達は、「ごっこ」なぞでは終わらない関係を築けたのでしたね。

後の2人は共に同じ人を好きになるのですが、それでも2人は

「なんでウチら、同じ人なんか好きになっちゃったんだろうね。

 もうヤダ!!! でも悠里、大好きだからね!!」

なんて言って、お互い抱き合える清々しい友情関係でした。
正々堂々と勝負しようと言い合った、この2人の恋模様。
アニメ内でその結末が描かれることはありませんでしたが、同じく本当の友達になった『村尾さん』の言うように

「結果、どっちもフラれるかもしれないし。」

って結末でないことを祈りたいですね。
作品としては想定しにくいですが、現実なら大いにありえる展開ですしね。
2人と同様に思わず「ごもっとも…。」と思っちゃいました。


本作はフィクションではあるのですが全体を通して、こう現実的にありえそうなシーンが数多く出てきましたね。
現実でなら、二の足を踏んでしまうような状況も沢山ありました。
それでも、勇気の一歩を踏み出していく…双葉を始めとしたキャラクター達。
そんなところに共感と魅力が集まり、人気を得た作品のように思いましたね。
恋愛模様もそうですが、何より『いかにも実際にいそう』『実際にいたらいいな』っていうキャラクターを描くのが、上手いんでしょうね。


ただ、ヒロイン達が恋を抱く『馬渕 洸』だけは少々イケメンぶりが過剰に光ってはおりましたけど。
ですが、それでも好感が湧いてしまうのは、彼の人間味とバックボーンをキッチリ描かれていたからでしょうね。
たまにデザインがデフォルメされ、しっかり潰れた顔もこなしてくれる辺り、そのツンケンした性格にも良い意味で少々隙があって、昔の『田中 洸』を思い出させてくれますしね。
同じく人気の少女漫画「君に届け」の風早君よりは、まだ現実にいそうだと思いましたよ。

彼は、双葉の言う空白の3年間で、母親を亡くした境遇により、今のような冷めた性格を変わってしまっていました。
いや…変わったというよりは、以前の自分に戻れなくなったという方が正しいかな…。

同高校の先生でもある洸の兄『田中先生』は、当時は新任教師になったばかりで仕事に追われ、長崎にいる母親の看病も満足に出来ず…洸のフォローもままならなかった自分を責めておりました。

「会う度痩せてく母親を見るのは、本当に辛くて…病室に入るのがいつも怖かった。

 あんな思いを…、アイツは毎日たった一人で…。」

双葉との帰り道でそう言った田中先生は、洸について…こう続けました。


「洸は本当は優しくいい子なんだ、だから…『『『 知ってます!!! 』』』」


涙を流しながら言葉を重ねた、この時の双葉が最高でしたね。

「そうでしょ…、アイツ……いい子なんだ…。

 ありがとう……。」

同じく涙ぐみながら続けた田中先生とのこの一連のシーンは、涙腺をちょっぴり崩壊させられちゃいました。
決して斬新で虚をつかれたシナリオではないのですが、台詞と演出にしてやられましたね…。

この後、そんな洸の今現在の殻を、ムリヤリに…そして勢い良くブチ壊した双葉。
それを機に、久しぶりに兄とお父さんとで夕食を食べる洸の姿は、お兄ちゃんと同じくまた泣けてきちゃいました…。
お兄ちゃんも良いけど、お父さんの台詞もまた意外と良かったので…もぅね…。。。

これまでも、いくら適当ぶったりぶっきら棒に振る舞っても、最後には絶対優しかった洸。
彼が、昔の素直な『田中 洸』に戻るのは、そんなに先の話じゃないのかな?
今のツンケンも、それはそれで魅力的な気もするのですけど。
{/netabare}



【とても魅力的な、3曲の主題歌】
{netabare}
さて、本作を語る上で外せない魅力だったのが、こちらの3曲。

オープニングテーマ「世界は恋に落ちている」歌 - CHiCO with HoneyWorks

エンディングテーマ「ブルー」歌 - フジファブリック

挿入歌「I will」 歌 - Chelsy

深夜帯のアニソンと呼ぶには少々爽やか過ぎる節もあるのですが、曲のクオリティは勿論のこと作品ともマッチしていて、作品が好きになればなるほど曲も好きになっていきました。


当初は、爽やかで映像ともマッチしたオープニング曲にハマりました。
「聞・か・せ・て♪」って歌詞に、口を合わせて双葉が洸に耳打ちするシーンが魅力的ですね。
あと、冒頭のビュンビュンと突風がなびく中で、双葉の髪や服装が揺れ動くシーンの作画も綺麗でしたし。
何故かスカートは終始鉄壁を保っておりましたが、「まぁ良し!」としてしまう魅力がありましたよ。
そうそう、これはなんの風?と思っていたら、劇中最後の双葉の「青春…青い春…。その胸の中を駆け抜ける、嵐みたいな風に乗って。」という独白に、この風の意味が凝縮されていた気がしましたね。


中盤前辺り、作品が好きになるにつれて、エンディング曲もドンドン好きになっていきました。
ヒキを強くした作品ではないのですが、その分終わった後はスッキリした気分に浸れることが多かったので、優しいピアノから入る伴奏がまた聴き心地が良くて良くて…。
仲良し5人組で、トコトコと歩く絵も微笑ましかったですし。
映像の静止画の中では、後頭部を手で抑え少しバツが悪そうに笑う『小湊君』のシーンが一番好きでしたね。
彼は作中では今現在、まだあまり恵まれたシーンには巡りあえていなかった気がしますね。
最終話では、そんな彼のあるシーンから絶妙な具合でエンディングがフルで流れ始めるのですが、活躍すれば絶対一番好きになりそうなキャラクターなだけに、早く続きが見たいですね。


さて、そんな曲の中でも作中で流れる挿入歌「I will」は、劇中を盛り上げる演出として「ここぞ!」という時に思いっきり使ってくるので、最終的に一番記憶に残って好きになりましたね。
特にこの曲が、演出として最高の盛り上げを果たしてくれたと思ったのは第6話、双葉と洸が電車に乗ろうとする時のワンシーン。
双葉は洸が電車に乗った時、咄嗟に忘れ物をしたと嘘をつき、洸が電車を降りるかどうか内心でカケをしたんですね。

「もしこのまま洸が降りなかったら…、好きをやめる。」

悠里と同じ人を好きなってはいけないという葛藤からでしたね。
目をつぶり、「降りたら…やめる……、降りなかったらやめない…」と頭の中でグルグルと同じ台詞を繰り返す双葉。
ただ、電車の扉が閉まる瞬間、双葉は本音で「降りて!!」と願うのでした。

そんな中でこの挿入歌は、まさに電車が過ぎ去ったところで歌詞を絶妙にマッチさせて

「この恋を遮るように、電車は過ぎ去った。」

って流してくるんですよね。
歌詞の全てが作中のこのシーンを表現したものではないですが、憎い演出でしたね。
思わずドキッしちゃいましたよ。

そしてまた、しっかり電車を降りて目の前に立ってくれていた洸が

「何? 忘れもんって学校? じゃあ戻るか…。」

と言う場面で、綺麗にサビを持って最高にシーンを盛り上げてくれるのです。
(余談ですが、ここで双葉から「ごめん、忘れ物無かったよ」って言われた時の、洸の「ガボーン!」って感じの顔は面白かったですね。ドンマイ!)

そして、シーン最後の台詞


『悩んでるフリして、本当はどうしたいか決まってたんじゃん。

 それに…こういう時、洸なら降りるって思ってた…。

 悠里…ゴメン…、私も…私も…、洸が好き。』


という場面で、綺麗にこの曲も終わります。
まさに劇中歌に合わせて、シーンを繋ぎ合わせたことが窺える一幕でしたね。
それまでは、良い曲だなぁというぐらいでしかこの挿入歌を聴いてなかったのですが、このシーン以降は流れ始めた時には、もぅ「キタキタキタ!」って気持ちで聴いてましたね。
毎話ペースで流れるので少し希少価値感は薄れちゃってますが、それでも作品の盛り上がりには絶対に欠かせない一曲だと思いましたよ。

こちらの挿入歌とオープニングを歌うアーティストさんは、本作がデビュー曲だそうで。
次回も期待したいですね、出来ればまたアニソンを歌って作品を大いに盛り上げてほしいです。
{/netabare}



【総評】

恋愛作品ではあるですが、それ以上にリアリティのある高校生の人間模様を描いた作品だと感じました。
ストーリーにしても、あらすじだけでは伝わらない魅力に満ちておりましたし。
ストーリーやキャラクターの骨組みが上手く整っており、それを表現する台詞や演出も抜群に光り、結果的に全体を通して非常に出来の良い作品へと仕上がっていた印象を持ちましたよ。

キャラクターをベースに、恋愛模様を描くのか。
それとも恋愛模様をベースに、キャラクターを描くのか。
本作は多分、後者のような気がしましすね。
ただただ恋愛模様を描くことに重視した作品ではなく、キャラクターそれぞれの青春を描いた物語。
この「アオハライド」というタイトルも、そんな本作にピッタリだったワケですね。

このキャラクター達を好きになれるかによって評価は大きく分かれそうですが、私は皆好きでした。
まぁ今のところ実際メインは良い奴ばっかりでしたしね、恋愛作品としては面白味が無いとも言えるかもしれませんが。
キャラに関し唯一難点を上げるとすれば、主人公である双葉の声が「内田真礼さん」なので、どーしても中二病の六花ちゃんが頭から抜けなかったことや、声色が可愛過ぎて少々シリアスには不向きに感じ、違和感が生じる場面がしばしば見られたところですね。


さて、本作の2期の予定は今のところありませんが、後にメインで活躍するであろう新キャラクターがチラリと登場してたりもするので、是非期待したいです。
その時は、イマイチ2枚目半的な役割だった小湊君の活躍するシーンも見たいですね。
そうそう、OP後の提供映像での、話数ごとにドンドン増えていくニャンコの演出も地味に楽しみでしたので、次作ではどんなニャンコの魅せ方…そしてオチになるかも期待しています。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『田中 陽一(田中先生)』声 - 平川大輔さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『槙田 悠里』声 - 茅野愛衣さん

投稿 : 2024/04/27
♥ : 56

73.9 13 約束で恋愛なアニメランキング13位
半分の月がのぼる空(TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (1066)
6158人が棚に入れました
ある病院を舞台に繰り広げられる、平凡な高校生と心臓病の少女との心の交流を描く。
高校2年の冬、突然の肝炎で入院することになった裕一。病状は回復し、病院を抜け出しては看護師に叱られる毎日。そんなある日、彼は隣の病棟に入院している女の子と出会い、彼女に惹かれていくが…。

声優・キャラクター
鈴村健一、高橋美佳子、小平有希、平田広明、こぶしのぶゆき、松岡由貴、笹沼尭羅

senju1974 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

好きな娘が出来たらガーッンといきんしゃい!

 切ないですけど、好きになった人のためにまっすぐに進む裕一くんの純粋さが素敵でした。
 優しい気持ちになれるお話です。

 6話で終わっちゃったので、あっという間でした。観たいアニメを画策しているのなら、あまりお時間をとりませんので、どうぞ♪
 ですが、個人的には、もっと伏線の話が知りたかったりもします。 東京帰りの美沙子さん、幼馴染のみゆき、看護師の亜希子さんのストーリーなんかね。ここは想像部分で、楽しむものなのかもしれませんね。

 文学小説の引用はいいですね。

 友達想いのゼブラーマンと口は悪いけど相手のことを思って優しい亜希子さんが大好きです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 15

U-tantan-U さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

よくまとめられた良作。

6話完結ということですぐに視聴完了できる。

こういう系でありがちな、無理に感動させたり、奇跡が起きて病気が完治したりなどはなく、リアルなお話。

ラブコメとあるが、コメディ要素はほとんどないように思える。

死と恋愛というテーマ的に泣かせに来るんだろうと観始めたが、そういったこともなく、意外と深くいろいろ考えさせられるようなテーマでびっくりした。

あまりアニメでリアルな話を見たことがなかったので、個人的にはすごくひきこまれた。

なにかズバ抜けたものがあるわけではないが、時間的にもすぐ見れるし、みんなにお勧めしたいアニメ。

ふたりのその後、どう死と向き合っていったのか描いてくれればなおよかった。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 48

レイ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

簡単に言っちゃえば、「泣ける良い話」だ!!

舞台はほとんど病院内ですね。
OP・ED無しにしちゃえばたったの2時間ちょっとですが、綺麗にまとまっていたと思います。
長さ的に劇場版でも良かったんじゃないかな?
まぁ、TV版として各話数の切り方もよかったです。

普通に恋愛ものの良い話でした。
実際、泣けます。

一応、ラブコメとするには…コメディ要素が微妙ですが、ゼブラマスクと多田っていうおじいさんは笑えました。
でも、両人共シリアス展開にも関わってますよ。

それに他にも結構、登場人物が出てきますが…
ほんとに無駄が無くどの人物も上手い具合に物語に影響していて、構成と物語には関心しました。

個人的に…悲しかったり切なかったりでじんわりする作品は結構ありますが、コレは久々に涙がでるほどの作品でした…感動です!(泣)
終わり方もよかった♪
結構感動したので、できるだけ★も高い評価を付けたかったのですが、演出や音楽もそこそこよかった…が、純粋に話に心揺さぶられた点が大きかったので、この評価でストップです。
でも、時間的にもそんなに長い作品ではないので是非見てみる事をオススメします!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 15

85.8 14 約束で恋愛なアニメランキング14位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1006)
5202人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ハロー『アンダーワールド』

原作未読


そりゃあ観ます。分割4クールの半分24話を視聴完了。
長丁場にはなりますが、1期2期はおさえておきましょう。フェアリィ・ダンス編以降の伝統、アインクラッド起因のこじらせクンが今回もやらかしますし、ファンがアガるポイントも途中からでは掴みづらいでしょう。
SF要素を抜きで考えると、「ランボー」「パイナップルアーミー」みたいなPTSD発症した帰還兵の記録みたいなところありますよね。可能ならSAOサバイバーであるこじらせクンのメンタルケアはきちっとやってあげて欲しいものです。


4クールあるうちの半分ということで期待値抑えめで臨み、終わってみたらやや上回っていたかな、という印象。残り2クールに充分に期待できそうな中締めでしたが、評価は完結するまで据え置きです。

■SAO 1期
 アインクラッド編 フェアリィ・ダンス編
■SAOⅡ 2期
 ファントム・バレット編 キャリバー編 マザーズ・ロザリオ編

仮想と現実を行ったり来たりのSAO。とあるレビュアーさんの「これは異世界ではなくSF作品」とのご指摘が慧眼で、仮想と現実のリンクぶりが本シリーズの魅力に繋がってるんだと思ってます。○○編の各エピソード毎に微妙にずらしを加えて鮮度を保つ工夫もしてきました。
実を言うと、ハーレム、キリト無双あたりの要素ってわりと自分にはどうでもよくて、近しい未来図ってどんなだろう?が楽しみの大部分を占めてたりします。


そして本作『アリシゼーション』。ここでは、仮想世界での記憶を現実に持ち帰れないという新しい題材を持ち込みます。ダイブして戻ってきた後の記憶がない。
これまでは行ったり来たりの中で、どちらが自分の本当の居場所なんだろう?と懊悩する登場人物に共感したりしてたのが、まるであてはまりません。仮想はより独立した世界という位置づけとなるため、目の前で観てるのはSAOながら、「ちょっと何かが違う」違和感を内包したまま進行する展開でした。

・独立性の高い世界を作ったリアルでの目的は?
・独立性の高い世界のユニークキャラクター(アリス、ユージオ)の存在意義は?

{netabare}誕生直後の赤子の精神原型を複製してアンダーワールド内で成長させてどんなシミュレーションをしたいのだろう?副作用はどんなだろう?{/netabare}
全てが完結した時に明らかになるのでしょう。半分時点でどれくらい明らかになっているかは観てのお楽しみってところですね。壮大なお話になりそうです。

さてこの新しい題材。それに伴う変化。私は好意を持って受け止めてます。
エンタメ鮮度を保つこと以上に、仮想世界が行き着くひとつの到達点を提示してくれそうだからです。
マザーズ・ロザリオ編で “メデュキボイド” の思想は、横で綴られたユウキとアスナのストーリーと合わせて終末医療の一つの可能性を示しました。

{netabare}アンダーワールドは臨床試験をノーリスクでできます。これまで不可能だった人の行動心理の精緻なシミュレーションが可能です。

下衆い例えをします。ファンタジー世界を東京に置き換えてみて大地震を起こす。火災、家屋倒壊、備蓄量等事前にパラメータ設定し結果を収集。スパコンでも使えば有用な演算結果をいくらでも集められ、都市防災計画に役立てられます。発生火災の回避行動なんか世帯別で演算できそう。{/netabare}

{netabare}一方でノーリスクながら、倫理の葛藤に苛まれることになります。心を持ったこの仮想東京の住人の阿鼻叫喚を何度も何度もいや一回でも耐えられますか?という問題が付き纏うことになるでしょう。

脱線はこのへんで。
アリスもユージオも実世界には存在しない人格ってことで合ってると思うのですが、だからって切り捨てられるかってところですね。{/netabare}


冗長ないしやや緩慢と言われた展開は評価は分かれるでしょうが、これも悪くはありません。 “天命” “心意” “シンセサイズ” “フラクトライト” “ソウル・トランスレーター” その他もろもろ馴染みのない用語を繰り返し使う時間があって理解の助けになりました。

2019年秋からの続き。終わってみて肩透かしとならないようスタッフの皆さん頑張ってください。応援してます。


■ネタバレ所感
{netabare}それにしてもアドミニストレーターにとどめを刺したのが、チュデルキンの色欲というのが(笑)
仮に二人とも生きてたとして、どんな関係になってるんだろう?アドミンさん許すとは思えません。{/netabare}

実は陰のある神代凛子さんがお気に入りだったりもする。



視聴時期:2018年9月~2019年3月 リアタイ視聴

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2019.04.12 初稿
2019.09.22 追記
2020.08.01 修正
2021.08.04 修正

投稿 : 2024/04/27
♥ : 66
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

次シーズンを待つ

1話~13話がビギニング編。14話~20話がライジング編。21話~24話がユナイティング編。

キリトがあんまり俺つええしてなかった。いつも最強だったら飽きちゃうからね。{netabare}勝手が分かりにくいゲームに勝手にぶち込まれているからっていうのもあるのか?というよりも相手がアドミニストレータだからか。とは言え、やっぱり、キリトは二刀流に走るんだなあ。で、お互いに腕もげる。逃げようとしたアドミニストレータに対して、元老院?のピエロみたいな人がまさかの凌辱プレイ的なことしだす。最後は爆発。あっけない。{/netabare}

アスナの代わりにユージオがパートナー。{netabare}まさか剣になるとは思わなかった。{/netabare}題名的にアリスをパートナーにするかと思ってた。{netabare}記憶を消され、最高司祭アドミニストレータに仕えていたけど、キリトの言葉で目覚め、キリトのパートナーぽくはなってた。眼帯姿も可愛い。{/netabare}

{netabare}蜘蛛さんが死んじゃったの切なかった。{/netabare}

坂本真綾がアドミニストレータ役としてはまってた。

まだまだ、やり残しがあるようなので、気になる。最初のほうに襲ってきた奴に関することもまだ残っている。{netabare}ユージオが死んでしまって悲しむのも束の間で、現実世界ではキリトをゲームに送り込む装置を搭載した船が襲撃されちゃう。アドミニストレータ倒したけど、さらなる敵が待ってる。{/netabare}

OP
ADAMAS LiSA
RESISTER ASCA
ED
アイリス 藍井エイル
forget-me-not ReoNa
挿入歌
虹の彼方に ReoNa
まずは欠かせない2人が歌ってくれて感謝。2クール目ではOP映像に途中変化ありでも、最後のキリトとユージオのグータッチとかハイタッチは変わらず。ASCAはどこにそんなパワーがあるの?と思わされる力強い歌声。


第1話 アンダーワールド
《ルーリッドの村》で育った少年・キリトは、幼馴染のユージオとともに巨大な黒樹・ギガスシダーを倒すという天職を背負っていた。今日も巨木を倒すべく斧を振るっていると、幼馴染のアリスが手作りのパイを差し入れにやってくる。昼食のさなか、3人はおとぎ話にでてきた《果ての山脈》の洞窟へと遠出することを決める。世界の掟である禁忌目録に違反しないか不安がるユージオに、キリトとアリスは大丈夫だと口々に言い、出発の日を迎える。

第2話 悪魔の樹
絶命の危機にあるキリトが目を覚ますと、そこはファンタジーゲームを彷彿とさせる謎の世界の中だった。記憶が曖昧なままログアウトを試すも、現実世界に戻ることはできない。キリトが途方に暮れながら散策していると、やがて巨大な樹の下にたどり着く。そこで一人の少年と出会う。その少年の名は、ユージオといった。キリトはこの世界について話を聞き出そうとするが、ログアウトの方法はわからない。そしてユージオは、かつて自分の幼馴染だったアリスという少女のことについて語りはじめる。

第3話 果ての山脈
《アンダーワールド》人界の中心・央都へ旅立つことを決めたキリト。そのためにはユージオの協力が必要で、彼を天職から解放するためにギガスシダーを倒そうと決意する。交代で斧を振るうキリトとユージオだが、そのさなか、ユージオはかつて北の洞窟で見つけたという青薔薇の剣をキリトに差し出す。この剣なら、ギガスシダーを倒せるかもしれないと考えるキリトだが……。一方、アリスの妹・セルカは、アリスが公理教会に連れ去られて以来笑わなくなってしまったユージオを心配しており、そんな胸の内をキリトへと明かす。

第4話 旅立ち
セルカが《果ての山脈》へひとりで向かったに違いないと考えたキリトとユージオは、彼女のあとを追う。だが洞窟の中で《ダークテリトリー》からやってきたと思しきゴブリンに遭遇、戦うことになる。キリトは剣を構えゴブリンたちと渡り合うが、ユージオは初めて見る《闇の存在》に身体が硬直し、立ちすくむ。果敢に戦うキリト。だがゴブリンの反撃が、彼に仮想世界では想像できない激痛を生み出し、恐怖で起き上がれなくなってしまう。窮地のキリトに、続けざまにゴブリンの刃が振り下ろされたそのとき……。

第5話 オーシャン・タートル
《アンダーワールド》内で央都を目指すキリト。一方、現実世界での桐ケ谷和人は依然意識不明の状態にあった。菊岡の申し出によって設備の整った病院へ転院するも、明日奈と直葉が和人の見舞いに行くと、回復するまでは面会謝絶だと言い渡されてしまう。不審に思った明日奈たちは、和人のアルバイト先であり、《ソウル・トランスレーター》の研究をしている《ラース》に彼がいるのではないかと予測する。明日奈たちは手分けしてラースの調査を始めるが、しかし和人の行方にたどりつくことはできず……。

第6話 アリシゼーション計画
《ラース》の研究施設である《オーシャン・タートル》へと潜入した明日奈は、和人の安否について菊岡を厳しく問い詰める。菊岡は観念したように、和人がこの《オーシャン・タートル》内の《ソウル・トランスレーター》で治療していることを明かす。一安心する明日奈だったが、明日奈と共に潜入した凛子は、何故自分を《オーシャン・タートル》に招いたのかと菊岡に疑問をぶつける。そして、菊岡が語りだした《ソウル・トランスレーター》の開発には、想像を絶するほどの壮大な目的があった。

第7話 剣の学び舎
キリトとユージオが《ルーリッドの村》を出て2年の月日が経っていた。央都セントリアへとたどり着いた二人は、目的であった《北セントリア帝立修剣学院》の入学を果たしていた。修剣士として腕を磨き、整合騎士になり、そしてアリスの行方を捜すべく、修練の日々を送っていた。キリトは学院次席のソルティリーナの《傍付き》として仕えていたが、彼女は稽古を重ねるなかでキリトには隠された本当の強さがあることを見抜いていた。ソルティリーナに頼まれたキリトは、彼女に自分が持っている全てを見せると約束する。

第8話 剣士の矜持
学院の主席であるウォロ・リーバンテインと実剣による手合わせをすることになったキリト。観衆たちの好奇の目にさらされるなか、ソルティリーナからの激励を受けて、キリトとウォロの立ち合いが開始された。ウォロは開始早々から秘奥義の構えを取り……それを見たキリトは、縦斬り四連撃バーチカル・スクエアで対抗する。2人の力は相応に思えたが、ウォロが背負うリーバンテイン家の祖先の戦士たちの《イメージ力》が強い剣圧となってキリトを凌駕する。

第9話 貴族の責務
キリトとともに《上級修剣士》となったユージオだが、自分が強くなるためには剣にどんな《想い》を込めればいいのかわからず、日々悩んでいた。そんなとき、日ごろからあまりいい印象を抱いていない学院の主席ライオスと、次席のウンベールに絡まれたユージオは、2人の強さを確かめようとウンベールからの立ち合いの申し込みを受けることにする。剣を交わす二人。はじめはユージオが優勢だったものの、ウンベールの剣に込められた《巨大な自尊心》の力の前に、次第に押されていき……。

第10話 禁忌目録
キリトとユージオの《傍付き》であるロニエとティーゼの帰りが遅い。2人を捜そうと部屋の窓から外に飛び出すキリト。それと入れ違いでユージオの元にやってきたフレニーカは、自分がウンベールにされた屈辱的な行為と、その行為についてウンベールたちに抗議に行ったティーゼとロニエがいまだに戻らないことを打ち明ける。嫌な予感に駆られたユージオは、急いでウンベールの部屋へと向かうが、そこでは最悪の事態が今まさに始まろうとしていた。

第11話 セントラル・カセドラル
《禁忌目録》に違反し罪人となったキリトとユージオの前に現れたのは、整合騎士のひとりであるアリス・シンセンス・サーティ。彼女は間違いなく、かつて処罰された幼馴染の少女、アリス・ツーベルクであるはずなのだが、キリトとユージオと暮らした時のことは記憶になく、まるで別人のようだった。困惑するキリトとユージオだが、2人は重罪人として《セントラル・カセドラル》の地下牢へと投獄されてしまう。一方、現実世界の《オーシャン・タートル》では、治療を受ける和人を見守る明日奈の前に一台の奇妙なロボットが現れる。

第12話 図書室の賢者
キリトとユージオは、地下牢の脱獄に成功するも、アリスの命令により待ち伏せていたエルドリエ・シンセシス・サーティワンに行く手を阻まれる。戦闘状態になる三人。キリトとユージオは先へ進むため、キリトがエルドリエの操る鞭を防ぎ、その間にユージオが撃ち込むという作戦でエルドリエに挑む。しかし、エルドリエの氷の鞭は蛇のようにうごめき、そして分裂して襲い掛かってくる。難敵に苦戦するキリトとユージオ。だが、ふとユージオは、エルドリエの顔に見覚えがあることに気づく。

第13話 支配者と調停者
《セントラル・カセドラル》の大図書室に隠遁する少女カーディナルに助けられたキリトとユージオ。彼女の正体は仮想世界《アンダーワールド》の秩序の維持を司る自律型プログラムだった。アドミニストレータの過去をはじめ、《公理教会》や《禁忌目録》の成り立ちをキリトに語り始めるカーディナル。驚きを隠せないキリトだが、更なる事実--《アンダーワールド》に迫る恐るべき危機を聞かされる。

第14話 紅蓮の騎士
カーディナルから世界の命運を託され、キリトとユージオは、《セントラル・カセドラル》の最上階を目指す。中途では武具保管庫に置かれた膨大な武器の中から奪われた愛剣を無事に見つけた2人だが、そこに整合騎士デュソルバート・シンセシス・セブンの弓矢が襲い掛かる。彼の操る神器《熾焔弓》から放たれる無数の矢を辛くも弾き切った2人だが、矢を使い切ったはずのデュソルバートの弓にとある変化が起きる。

第15話 烈日の騎士
キリトとユージオが《セントラル・カセドラル》を上り続けていると、リネル、フィゼルと名乗る2人の少女と出会う。なぜ子どもが? といぶかしむキリトとユージオは、とっさの隙をつかれ、整合騎士という素性を隠していたリネルとフィゼルの毒剣による麻痺攻撃を受けてしまう。身動きできないキリトとユージオが連れられた先には、整合騎士副騎士長ファナティオ・シンセシス・ツーが待ち構えていた。

第16話 金木犀の騎士
キリトは満身創痍の中、《武装完全支配術》をどうにか発動し、整合騎士ファナティオとの戦いは決着を迎える。再び《セントラル・カセドラル》の最上階を目指すキリトとユージオは、奇妙な昇降機の前にたどり着く。《昇降係》の少女の案内によって80階《雲上庭園》まで足を踏み入れた2人の前に現れたのは、ユージオが追い求める少女であり、神器《金木犀の剣》を持つ整合騎士アリス・シンセシス・サーティだった。

第17話 休戦協定
《雲上庭園》でキリトの剣とアリスの剣の《武装完全支配術》がぶつかり合った結果、破壊不可能であるはずの《セントラル・カセドラル》の壁が砕け、キリトとアリスは外へと放り出されてしまう。直後、キリトは外壁の隙間に剣を突き立て、落下するアリスも救ってみせる。しかし敵同士の二人は、絶体絶命の状況下でもお互いの信念をぶつけ合う。やがてキリトは、塔の内部に戻るまでの休戦をアリスに提案する。

第18話 伝説の英雄
ユージオは《セントラル・カセドラル》の90階にたどり着く。そこは熱い湯気が沸き立つ大浴場だった。困惑するユージオは、湯の中で長旅の疲れを癒している整合騎士ベルクーリ・シンセシス・ワンと邂逅する。落ち着いた佇まいながらも底知れぬ迫力を持つベルクーリに圧倒されながらも、単身戦いを挑むユージオ。一方、キリトとアリスは《セントラル・カセドラル》の壁を上り続けていた。

第18.5 話 リコレクション
天界から召喚されたはずの自分に妹がいる--。セルカという名前を耳にし、動揺する整合騎士アリス。そして、キリトは覚悟を決めた。彼女の奪われた記憶を取り戻すと。アリス・シンセシス・サーティがアリス・ツーベルクであったことを思い出させるため、そして彼女が整合騎士となった本当の理由を伝えるため、キリトはユージオと共に歩んだこれまでの旅路を語り始める。ただの村人だったユージオが、キリトとの出会いを機に幼馴染のアリスを救いたいと願ったこと。二人で騎士を目指して央都へと旅立ったこと。やがてその旅路は知らず知らずのうちに、この仮想世界《アンダーワールド》に隠された真実へと近づいていったことを……。要するに総集編。

第19話 右目の封印
キリトがふとした会話の中で口にしたセルカという名前。それを聞いたアリスの様子が一変する。その様子を見たキリトは、整合騎士の真実を彼女に告げる。しかし、キリトから語られる言葉を受け入れることができないアリスは激しく動揺する。そのころ、ベルクーリとの死闘の最中に意識を失ったユージオは、元老長・チュデルキンの手によって最上階へと連行されていた。そこでユージオを待っていたのは……。

第20話 シンセサイズ
右目の封印を打ち破ったアリスと共に90階の大浴場にたどり着いたキリト。そこには、チュデルキンの手によって石化された整合騎士長・ベルクーリの姿が--。アリスは師の悲惨なさまに涙するが、意識を取り戻したベルクーリは朦朧とした中で力を振り絞り、2人にユージオの行方を告げる。それを聞いたキリトは捨て置かれた青薔薇の剣を背負い、チュデルキンの後を追う。そして向かった先の元老院で、キリトは驚くべきものを目にする。

第21話 三十二番目の騎士
キリトとアリスの前に立ちふさがったのは、《シンセサイズの秘儀》を受け入れ整合騎士となったユージオだった。動揺するキリトだが、アリスの叱咤を受けてどうにか彼と全力で戦うことを決意する。互いにアインクラッド流の剣技を繰り出しながら、キリトとユージオの斬り合いは激化していく。戦いの中でも、キリトはユージオに懸命に語り掛けるが……。

第22話 剣の巨人
《セントラル・カセドラル》の最上階。キリトとユージオとアリスは、ついにアドミニストレータの許へたどり着く。しかし、神聖術によって巨大なピエロへと姿を変貌させたチュデルキンが三人に襲い掛かる。アリスは《金木犀の剣》でチュデルキンの放つ炎を防ぎ、その隙にキリトとユージオは連携し斬りかかる。そんな様子を、アドミニストレータはつぶさに観察しながら、キリトたちに問いかける。

第23話 アドミニストレータ
数百年にも及ぶ因縁の相手・アドミニストレータと決着をつけるべく《セントラル・カセドラル》の最上階に現れたカーディナル。秩序の維持を司るプログラムである彼女の本懐、アドミニストレータの抹消を果たさんと動き出すが、倒したはずのソードゴーレムが起き上がり行く手を阻む。そしてアドミニストレータの言葉を聞いたカーディナルは、ソードゴーレムに隠された真実に気付き激昂する。

第24話 ぼくの英雄
カーディナル、ユージオ、そしてアリスの想いを身のうちに宿し、キリトは再び立ち上がる。《人界》最強の存在であるアドミニストレータを倒すため、キリトが心意で強くイメージしたのは、かつて《SAO》を攻略したトッププレイヤーである《黒の剣士》の姿だった。この世界で出会ったすべての人の想いを胸に、二本の剣を携えたキリトはアドミニストレータとの一騎打ちに挑む。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12

筒井筒 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

SAOまじやばいって

SAOの初めから見ていると、オープニングは少し辟易かなと思ってみていた。しかし、話がファンタジーの中でも、どこか牧歌的で絵本を読んでいるような感覚。話は、ありがちな様でいて飽きさせず、いつもあっという間だった。

そんなこんなで物語を進めていくと、次の話が待ち遠しくなり、今日は15話から見ていたのだが、最後まで見続けてしまった。ゲームじゃなく、ただの物語だと思ったままで。

MMOの話だと書いていたが、今回は、最終話まで、キリト達の話をもう話というか小説を読む感覚から、ゲームで話を拾う感覚と融合したような、技術の高い見せ方があったのではないかと思った。これは、ひとつのファンタジーで、すっかり最終話で、そういえばと思い出した次第である。

とくにユージオの成長がとてもすばらしい作品でした。
キリトも、精神面の向上が(経験によるもの映像にない部分だと思う)あったようで、幼馴染では少しやんちゃな男になっているせいだろうかとも思ったが、頼りがいのある勇者になっていた。
ユージオとアリスという二人との思い出が重要になってくるけど、対男対女みたいな面も出てくるので、多面的なキャラや設定の使い方がうまかったかな。今期の続きが気になります。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12

80.6 15 約束で恋愛なアニメランキング15位
蛍火の杜へ(アニメ映画)

2011年9月17日
★★★★☆ 4.0 (1070)
5191人が棚に入れました
祖父の家へ遊びに来ていた6歳の少女・竹川蛍は、妖怪が住むという山神の森に迷い込み、人の姿をしたこの森に住む者・ギンと出会う。人に触れられると消えてしまうというギンに助けられ、森を出ることができた蛍は、それから毎年夏ごとにギンの元を訪れるようになる。

声優・キャラクター
内山昂輝、佐倉綾音
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

恋は儚い人の夢

「夏目友人帳」の緑川ゆきが原作で、同作品のアニメスタッフによって作成された短編映画です。


恋は儚い人の夢。
蛍の様に光り、白銀の雪のように輝き、やがて……。


誰もが開始3分で「あっ……これは」と思うはず。
分かってるんですよ、分かってるのに30分後には泣いている私がいる。


蛍は裏表のない、明るくも利発な女の子。

ギンは雰囲気こそ神秘的なものがあります。
しかし、その行動は迷い、恋し、決断する、真っ直ぐな男。

ピュアなキャラによるピュアなラブストーリーです。


{netabare}気軽に触れられる{/netabare}男子生徒。
蛍から{netabare}のプレゼントのマフラーを身につける{/netabare}ギン。
二人が{netabare}会えない季節も{/netabare}どんどん距離が縮まっていく。
ちょっとしたシーンにも説得力がありますね。

夏のイメージが強い本作ですが、冬があるからこその夏。
それが夏の風物詩である「蛍」と冬のイメージがある「ギン」という名前に込められた意味なのかもしれません。


そしてラスト。
涙が止まらない。

{netabare}
お面越しのとてもとても美しいキス。
その後ギンは転びそうになった人間の男の子に触れてしまいます。

「来い、蛍。やっとお前に触れられる」

お面の向こうの蛍の顔はそれまでにないほどの笑顔でした。


……でもね、これは事故ではないんです。
何年も何十年もお祭りに参加しているギンが、うっかりミスをするとは思えない。

「何があっても、私に触らないでね」

この約束がある限り、ギンも蛍も直接お互いに触れることはできません。

そして、後の妖怪の言葉。

「ギンはやっと人に、触れたいと思ったんだね」

つまり、これはギンの意志だったわけです。

確固たる意志を持っていたわけではないのかもしれません。
しかし、ギンは、蛍との約束を破ることなく、罪悪感を残すこともせず願いを叶えたかった。

そのためにギンは事故を装い、{netabare}「人の手というチャンス」{/netabare}を掴んだのでしょう。
{/netabare}


わずか45分という短くシンプルなストーリー。
それでいながら洗練されていて、温かさ、切なさ、色んな感情が溢れてきます。

美しいお話で完成度が高く、今まで見たアニメ映画の中では一番。
本当に大好きな作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 140
ネタバレ

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

10年分の想いを、今ここに・・(ギン視点で観てみました)

ねえ、蛍。
俺はずっとここに居るよ?
何年、何十年たとうとも。
たとえ、君の瞳に写らない
そんな存在だとしても。

俺が過ごした、途方もない時間。
そんな中で、蛍と過ごした時間は ほんの一瞬だった。
でもね、俺にとってはその一瞬が大切で愛おしくて、仕方がなかった。

蛍は俺に、優しくて、温かい感情をたくさんくれたね。
でも、それは、切なくて、苦しくもあったんだよ?
蛍は気付いてないかもしれないけれど・・
まるで夏の夜に光る、ホタルのヒカリのような、
そんな儚くて脆い、だけど、強くて、美しい。
そんな日々だったね。

蛍は俺に「忘れないで」と言ったよね?
忘れる訳がない。忘れたくない。
でもね、蛍は忘れてしまってもいいんだよ?・・


蛍に出会ったのは、蛍がまだ小さい時だった。

{netabare}

~蝉の詩、笑い声・・~
鳥達の囀り、木々の揺れる音・・
そんな森達の雑談と共に聞こえた、泣き声。
それが蛍だった。
蛍は、俺を見ても少しもこわがらなかったよね。
むしろ、楽しそうに俺に触れようとして来た。
まだ小さい蛍には「消える」という意味さえ理解出来なかったんだろう。
でも、俺には それが素直に嬉しかったよ。
1人の存在として認められているようで。

~夕やけの茜色、帰り道、遠回り~
「何かデートみたいデスネー」「色気のないデートデスネー」
そんな他愛ない会話を繰り返したね。
手をひいてあげる事は出来なかったけれど、
その先から伝わるこの想いは、一体何なんだろう?
何だか、胸の奥が温かくなるような・・

別れる時、蛍は俺の名前を聞いた。
俺の名前は・・無言・・疑問と不安。
そんな時、風が俺の背中を押した気がした。

~約束は「また明日」~
明日も来ると走って行った、蛍。

「ギンだ」

翌日 本当に蛍はやって来た。
そして、約束の場所で、待っていた俺が居た。

~夏はただ、咲き誇り~
冷たい小川に、暑い夏の日差しが差し、キラキラしてる。
全てが美しく、夏が輝いていた。
それは、蛍が側に居るからなんだよ?
蛍と見る全てが、今までとはまるで、違って見えた。

~その命輝かせ~
俺はただ、生かされて、ただそこに存在しているだけだった。
何も意味をもたない、あやふやなモノ。
だけどね、今まで感じた事のない、自分の存在。
俺は自分というものをこんなにも感じる事が出来るんだ。
夏が待ち遠しい、蛍に会える事が、素直に嬉しい。
そう思えた。
そんな夏が何度も何度も訪れた。

ある夏の事だった。
蛍は俺を驚かせようとして、見事に木から落ちて来た。
俺は、そんな蛍を受け止める事が出来なかった。
自分の存在が無くなってしまう事を恐れたのか・・?
そんな気持ちとは裏腹に、蛍は安堵の顔を見せた・・
そして、大粒の涙を流した。
何故泣いてるのかは、分かってた。
涙は止め処なく流れ続ける。
でも、俺は その涙を拭ってあげる事も出来ず、ただ、その泣き顔を見続けた。

出会わなければ、こんな想いをさせなかった?・・
出会わなければ、こんな想いはしなかった?・・

~終わらない、お話のその先に気付いて~
蛍は毎年、会う度に、成長していく。
それは、普通の人間の子なら当たり前の事なのは分かっていた、、つもりだった。
少しづつ、目線が近くなって来る。
それを複雑に感じつつ、俺の感情に違う何かが芽生えはじめた。
いつか感じた想いとは、全く別物。

蛍に・・会いたい。
蛍に・・触れたい。

この胸を締め付ける感覚は・・

~カラス達遠ざかり、どこかへと飛んでゆく~
離れてる時間がこんなにも長く、辛く感じるなんて・・
今まで考えた事も無かったよ。
蛍は今何をして、何を見て、何を考えてる?
いつからか、俺の中は蛍でいっぱになっていた。
いつか、こんな気持ちが届く日が来るのだろうか?

真っ白な雪の上に散る椿が一際紅く見えた。
俺の心の中のように。
真っ白な心の中に、真っ赤に燃える感情が一つ・・
蛍がくれた温もりで、いつもの冬より、身体も心も温かかった。

~夏はただ駆け抜ける、宝物、しまうように~
ある夏、蛍は言った。
春も、秋も、冬も、俺の事を考えていた、
そして、もっと一緒に居たいと。
俺は、自分という存在の全てを打ち明けた。
打ち明けなければならないと思った。
俺は、蛍を幸せにはしてあげられないから、永久に・・
こんな俺の為に犠牲になる事なんてない、もうここには来なくていいよ?
俺はずっとこうして、だだ存在しているだけで、何も変わらない。
“決して忘れられない、かけがえのないモノが一つ増えた事以外は”
だけど、蛍から返って来た言葉は優しく、心が苦しくなった。
そして思った。もう、こんな夏を続けていてはいけないと・・

~いつまでもなつかしい、あの頃は黄金色~
いつか蛍と行きたいと思った、 「妖怪達の夏祭り」。
誘うのは、ちょっと照れ臭かったけど
蛍は喜んで、行きたい!っと言ってくれた。
そして、少し不安な言葉を口にする。
不安な事はないよ、だって蛍は、俺が守るよ?
そう言うと蛍は、少し頬を紅くして
「そういう事を言われると、飛びつきたくなってしまう」と言った。
・・「飛びつけばいい、本望だ」
もし、それで俺が消えても何の後悔もない、今なら全て受け止める事が出来る。

~何気ない毎日の片隅を照らしてる~
手を伸ばせば、届く距離。
一番近くに居るのに、一番遠い存在。
俺は、蛍を抱きしめたかった。
そして、その手に、その髪に、頬に、
一瞬でいい・・その温もりに触れたい。
もう、気持ちが抑えきれなくなっていた。

~夏はまた、やってくる約束を守るように~
祭はいつもの夏と同じようにやって来た。
でも、今年は隣に蛍が居る。
毎年思い描いていた光景。
「デートみたいデスネー」「デートなんデスネー」
10年前、初めて会った日に交わした会話。
10年越しの、始めてのデート。
やはり、あの日のように手はひいてあげられない。
でも、振りなら許されるよね?

息を吹きかけると回る風車。
金魚すくいをする子供は、尻尾を隠しきれてなくて。
偽物の綿あめが空に浮かび上がり、その空に花火が咲き誇る。
蛍はそんな光景に、ずっと笑顔だったね。
その笑顔を見て俺も笑った。

このまま時間が止まってしまえばいい・・。
そんな、叶わぬ願いをそっと胸にしまい込んだ。

楽しい時間は一瞬だった。
蛍と過ごした10年分の夏がそうだったように。
そして、俺は帰り道に全ての想いを蛍に伝えた。
こんな事を言っても困らせてしまう事は分かっていた。
だって2人は決して交わる事はないのだから。
そして、お面越しにくちづけをした。
これが蛍に触れられる精一杯。
蛍に捧げる、精一杯の気持ち。

蛍は今どんな顔をしてる・・?

そんな時、小さな子供が飛び出して転びそうになった。
俺は咄嗟にその腕をつかんだ。

・・刹那、指先から光を放つように消え始めた。
「あの子は、人の子だったのか・・」

もう、何もこわくはなかった。
ただ、願いは一つ。

「来い、蛍!やっとお前に触れられる」


ねぇ?蛍、覚えてる?
初めて会った日の事を。
笑いあった夏の日々を。
俺は忘れた事なんてなかったよ。
春も、秋も、冬も、会えない日々
ずっと蛍の事を考えていた。
蛍としたい事でいっぱいだった。
蛍とみたい物でいっぱいだった。
蛍と感じたい事でいっぱいだった。

でも、もうさよならなんだね。

蛍、こんな俺に気付いてくれてありがとう。
こんな俺を受け入れてくれてありがとう。

蛍の温もりを感じながら、最後に伝えたい事があった。




「好きだよ」



~夏はただ咲き誇り、その命輝かせ・・~






※~〇〇~
ED・おおたか静流『夏を見ていた』

{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 58
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

出逢ったのが彼女で良かった

『夏目友人帳』でおなじみのスタッフでおくる50分ほどのアニメ映画で、
なんともせつない、だけど心にやさしくしみるお話。

主な登場人物を公式サイトから抜粋すると


〔ギン〕
山神の森に住むキツネの面をかぶった少年。

〔竹川 蛍〕
6歳の時 森で迷子になったところをギンに助けられて以来、
彼に懐き、毎年の夏 彼のもとへ通うことになる少女。


ある夏、妖怪たちが住むと言われている山神の森で迷子になった蛍。
泣いているところを助けてもらったのが、ギンとの出会い。

それ以来の毎夏 森で逢うことを重ね、強く惹かれ合っていくのだが、
人でも妖怪でもないというギンには
「人に触れると消失してしまう」という掟のようなものがあり、
互いに触れ合えないまま蛍だけが高校生へと成長し、
やがてふたりは・・・というお話。

触れ合えないという大きな枷があるせいで、
手を繋ぐことも、抱きしめることもままならない関係。
蛍がまだ幼さの残る少女だった頃は面白おかしく描かれるのだけれど、
中学、高校へと成長していく彼女の、彼への想い方や、
お互いの向き合い方の変化、そしてなんとも初々しい二人の逢瀬など、
丁寧にきめ細やかに描かれていくので、
観ているこちらはもどかしくも切ない想いに駆られる。

このお話は詳しく書いたら野暮なのであまり書けないが、
{netabare}
ギンの正体の真相というか素性に加え、
胸が苦しくなるような出来事が起きた後の妖怪たちの言葉に、
{/netabare}
「あぁ・・・そういうことだったのか」と
山神様がかけた術の本当の意味がわかり、
こらえていた涙がどっとあふれてしまった。

雰囲気的には、『夏目友人帳』1期の8話「儚い光」や
3期の4話「幼き日々に」に近いテーマを感じた。

せつないけれど、悲しいのとは違う温かさ。
妖怪たちや山神の純粋でやさしい想いと、ギンへの愛情。
それらは、観る前に想像していた以上のもので。

また、これは2回以上観るとすぐに気づけるのだが、
蛍の選んだ道がわかる部分にも、ほっとできて。
とても良い後味と、しっとりした余韻に、
エンドロールがなくなってもなお、みつめ続けてしまうほどだった。

満天の星がきらめく夜空や、緑深い森に流れる木漏れ日のようなピアノ曲や
少しとぼけた感じのオルガンのメロディーも、
ふんわりとしたこの作品の空気感を盛り上げてくれる。

現実的に考えれば、少女がたった一人で森に行くというだけで
事件が起きそうな不安がよぎるし、ましてやギンなんて不審者扱いを受けそうな
今の世の中なのに、なんて平和なんだろう・・と。
観ていると・・・のどかでゆったりしていた時代が恋しくなる。

そして個人的に、ずっとずっと大切にしておきたい愛すべき作品の1つです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 81

71.7 16 約束で恋愛なアニメランキング16位
雲のむこう、約束の場所(アニメ映画)

2004年11月20日
★★★★☆ 3.7 (846)
4688人が棚に入れました
日本が津軽海峡を挟んで南北に分割占領された、別の戦後の世界が舞台。
1996年、北海道は「ユニオン」に占領され、「蝦夷」(えぞ)と名前を変えていた。ユニオンは蝦夷に天高くそびえ立つ、謎の「ユニオンの塔」と呼ばれる塔を建設し、その存在はアメリカとユニオンの間に軍事的緊張をもたらしていた。
青森に住む中学3年生の藤沢浩紀と白川拓也は、津軽海峡の向こうにそびえ立つ塔にあこがれ、「ヴェラシーラ(白い翼の意)」と名づけた真っ白な飛行機を自力で組立て、いつかそれに乗って塔まで飛ぶことを夢見ていた。また2人は同級生の沢渡佐由理に恋心を抱いており、飛行機作りに興味を持った彼女にヴェラシーラを見せ、いつの日にか自分たちの作った飛行機で、佐由理を塔まで連れて行くことを約束する。
しかし、突然佐由理は何の連絡も無いまま2人の前から姿を消してしまう。

声優・キャラクター
吉岡秀隆、萩原聖人、南里侑香、石塚運昇、井上和彦、水野理紗

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

宇宙も夢を見るのだそうでございます。

本作品は語ります。宇宙も夢を見るのだそうでございます。宇宙の見る夢は様々な可能性を表した別世界。これを並行世界と呼ぶのだそうです。そしてその並行世界を人は無意識の内に夢等の形で見ているのかも知れないと・・・。とてもロマンチックなお話でございますね。


本作品は”新海誠”様の3作目の監督作品でございます。4作目が「秒速5センチメートル」になりますので、1作品前と言う事になります。「秒速5センチメートル」がどなたにでもお勧め出来る作品なのに対し、本作品は残念ながら少々人を選ぶ作品かと思われます。それ故、冒頭にて少しだけお断りをさせていただきたいと存じます。

先ずパッケージ絵の印象に反し、舞台はリアルな現代では無く、仮想世界の物語となっております。但し荒唐無稽なSF世界と言う事ではなく、日本を舞台とした別の世界と言う設定でございます。
ワタクシの物語に対する評価は☆3.5。少々厳しめでございます。これは壮大なストーリーで有るが故に、世界設定に対する説明、登場人物の感情の変化、心情の描写が少々足りていないと感じたからでございます。また全体時間も長すぎました。良い作品ではございますが、中だるみ感を感じてしまった点が大変残念でございます。これら残念な点を見事に克服し、そして”新海誠”様の本当に描きたかった主題を描いた作品が「秒速5センチメートル」では無いかとワタクシは”勝手”に思っております。

ワタクシ個人の意見で大変恐縮ではございますが、この作品における最大の問題点はOPでの回想描写かと思われます。小説に忠実であるが故の描写かと思われますが、正直この描写は小説を読んでいない方には混乱を招く要因でしかございません。よって、これが有る故にエンディングの解釈をあやふやにしてしまう可能性があると思われます。この点、本当に残念でございます。少々辛口な事を申し上げましたが、ワタクシはこの作品が大好きでございます。それ故にこの作品が酷評を受ける機会を少しでも少なくいたしたく、先にお断りをさせていただきました次第でございます。


それでは本題に参りましょう。
2004年の作品でございますが、今でも十分にトップレベルの作画クオリティーを持っております。さすがに次作品である「秒速5センチメートル」には一歩及びませんが、それでも息を呑むほどの突出した背景描写の美しさ。正に芸術の域では無いかと思うほどでございます。
「秒速5センチメートル」でも印象的でしたが、本作でも”駅の描写”、”電車の中の風景描写”、”草原と風の描写”等がとても印象深く、そして幻想的に描かれておりました。又、本作では飛行機が空を舞う描写が特に素敵でした。静寂な空間を滑るように飛ぶ浮遊感・・・。本当にお見事と言うしかございません。美しい風景描写の中で、3人の青年の追い求める夢と揺れ動く心情を背景に見事に重ね合わせ、とてもファンタジックな作品に仕上がっております。音楽も素敵でございますね。要所×2で掛かるBGMは大変作画にマッチしており、雰囲気を盛り上げてくれます。ED曲の『きみのこえ』も大変印象的な曲でございました。


冒頭で宇宙の夢についてお話させていただきましたが、本作では3人の青年達の叶えたい夢と、人が眠りの中で見る夢をかけている様でございます。
主人公の”藤沢 浩紀”様と”ヒロインの”沢渡 佐由理”はお互いが惹かれあい、そしてその思いはいつしか恋心へと変わっていきます。しかし無情にも2人は引き裂かれてしまう。”藤沢 浩紀”様が”沢渡 佐由理”様を思い、心を詰まらせていく描写。正に「秒速5センチメートル」の主人公を彷彿とさせます。

離ればなれになった2人はお互いを眠りの中で夢見続けます。現実世界では逢う事が叶わない2人。でもお互いが探し合い、激しく求め合うことでいつしか2人の夢はシンクロしていくのです・・・。
2人が交わしたあの日の約束。叶えることの出来なかった夢。
主人公は決意をします。一度は破れた夢だけど、一度は果たすことが出来なかった約束だけど。夢を現実にしようと。あの日の約束を叶えようと・・・。


「雲の向こうのあの場所にいこう。あの日交わした約束を果たしにいこう」 物語は大きく動き出します。
どうぞ2人の夢を、2人の恋を・・・応援してあげて下さい。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 20
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

次元を超えた想い

新海誠監督作品。

北海道が「蝦夷」と呼ばれ、他国の領土に属している、史実とは異なる歴史を歩んだ世界。
青森に住む、藤沢浩紀(ふじさわひろき)、白川拓也(しらかわたくや)は「ヴェラシーラ」という飛行機を作り、沢渡佐由理(さわたりさゆり)を、蝦夷にそびえ立つ白い塔に連れて行くという約束をする。


まず惹かれたのは、その雰囲気。
美しい風景描写、補色を利用したライティング、そして、要所要所で入るBGMの組み合わせが、独特の空気感を作り、視聴者をグイッと物語の世界に引き込んでいきます。
「雰囲気に飲まれる」という言葉がぴったりです。

そして90分をフルに使った、ストーリー展開。
史実と異なり、日本は北海道とそれ以外に分断され、軍事的な緊張下の中にあります。
青函トンネルも未完成で、塔に向かうには、軍事的に支配されている空を経由して行くしかありません。
約束当時、中学3年生だった浩紀と拓也は、それがどれだけ難しいことなのかまだ分かっていませんでした。
果たして、彼らは約束を叶えることはできるのか。


テーマは「体の距離と心の距離の違い」。
壮大な世界感の中、小さな想いに焦点が当てられています。
ここで、補色を使った光の「対比」が生きてきます。

「手が届くほどに見えているのに、行くことができないその場所」
{netabare}
物理的には白いユニオンの塔を指していますが、平行宇宙にいる佐由理のことも比喩しています。
肉体はそこにあるのに、次元を隔てて存在する佐由理の心。
{/netabare}
それが「雲のむこう、約束の場所」。

同じ想いを持ち、歩み始めた、浩紀と拓也という2人の人物を出したことで、距離感の違いをうまく表現できています。
{netabare}
浩紀は白い塔=佐由理=約束の象徴から直接目をそらすことで距離を取っていました。
それでも、夢の世界、つまり、平行宇宙では、常に佐由理を探し求めています。
拓也は白い塔=佐由理=約束の象徴を破壊することで、早く気持ちに整理を付けたいと考えています。
お互い別々の方法を選びつつも、想いは同じ。
{/netabare}
2人の想いは奇跡を起こし、約束を果たすことはできるのか。
ラストシーンでは、完全に雰囲気に飲み込まれ、鳥肌が立ちっぱなしでした。

なお、量子力学、平行世界、量子重力論といった科学用語が出てきますので、少し難しく感じるかもしれません。
しかし、キャラクターたちが端的に説明してくれますし、あくまで焦点は心の動きにあります。
深く構えることなく、ムードに任せるままストーリーを追っていけば大丈夫です。
{netabare}
平行世界を「宇宙の見る夢と捉える」この解釈は面白いですね。
そこに取り残された佐由理。
この設定だけでも、何本もシナリオが作れそうです。
{/netabare}
小さな心の距離感を、SFストーリーで描き、強烈な雰囲気で引き込んでくれる作品。

SFはロマンのかたまり。
恋もロマンのかたまり。

新海誠監督作品の中で一番好きなアニメ。
どちらかというとセカイ系に属し、完全な解決や、分かりやすい説明を求める人には向いていませんが、一度は観ていただきたい作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 48

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

青森が舞台の幻想アニメ<全面改訂>

雲の向こうには何がある?
そこは夢の世界?それとも・・・
蝦夷と本州に隔てられた、あまりにも深く大きな溝。
雲の向こうの高い高い塔へ向け・・・

作画に力の入った幻想的な欝アニメです。
現実よりさらに美しい風景。
それはさながら理想郷のよう。
さすが、新海監督の絵は美しい。

内容はとくに面白いわけではありません。
静かな静かな。
そしてすべてが夢のような感覚。
主人公やヒロインのモノローグが心に静かに響きます。

津軽半島北端から仰ぎ見た北海道。
あの夏の穏やかな風景は忘れられない。
ざわざわと懐かしいにおい。
ノスタルジックを感じながらの視聴でした。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 42

66.3 17 約束で恋愛なアニメランキング17位
ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド(TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (491)
3168人が棚に入れました
高校生・鏑木アキラには、幼い頃に交わした約束がある。彼の正体は狼男であり、その約束とは夜の眷属の王・ヴァンパイアの女王に仕えるというもの。そしてアキラの前に今、昔と変わらぬ姿の少女が現れる。彼女こそヴァンパイアの女王・ミナ・ツェペッシュだった。
日本に現れた彼女の目的は、ヴァンパイア達の専用居住区、ヴァンパイアバンドを設立する事。戸惑う人間達、そして、彼女を快く思わないヴァンパイアの勢力はミナの命を狙う。アキラは幼い頃の約束を守り、人狼の騎士として彼女を守ることになる。

声優・キャラクター
悠木碧、中村悠一、斎藤千和、甲斐田裕子、伊藤静、小林ゆう、喜多村英梨、渡辺明乃、谷井あすか、中田譲治

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

選べ!いまここで妾と共に朽ち果てるか、妾を王と認め跪くか!

レビュータイトルは本作の主人公であるヴァンパイアの女王”ミナ姫”ことミナ・ツェペッシュ様のお言葉・・・。原作は漫画。少しエッチィ。化物語の新房昭之×シャフトがアニメ化担当と言う事で期待された。でも12話で終わった所を見ると、あんまり人気無かったのかしら??正直お話としては展開が強引かつ説明不足な感あり。第1話は原作には無いオリジナルストーリーで、個人的にはものすっごく違和感有り&余計。でも1話を乗り切ればお話自体は面白いと思います。外見は幼い少女(でも艶めかしい!)のミナ姫とアキラ君の恋の物語。ヴァンパイアの王として気丈に振るまうミナ姫。その影で1少女としての恋心を押し殺す・・・。とっても切ない恋物語。ミナ姫の喋り方がともかく格好良くて好感度。”妾は・・・”っと高貴な言い回しが印象に残ります。BD、DVD版はディレクターズカット版なのでお色気要素有り。でもいやらしくなくて、綺麗の一言。う~ん美しい・・・。OP音楽は往年の名曲”フレンズ”、EDは”爪痕”どちらも耳に残る名曲です。ちょっとエッチで綺麗な作品...そんな印象です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

愛と絆と運命の物語!

シャフト製作、新房昭之監督による、ヴァンパイアアクションストーリー。原作は環望による漫画で、1クール(全12話)作品!

シャフト作品として見ると、皆さん評価が分かれているようですが、個人的にはとても楽しめた作品です!
内容も1クールでしっかり詰め込まれていますし、キャラクターの心情や表情も良く描かれていました。
個性的な作画や演出で楽しめるのがシャフトの定番であり魅力でもありますが、このような少しシリアスでドラマ性のある作品も作れるのかと、感心しました!1話のクイズ番組を用いた演出も、とても引き込まれました。

舞台は東京。誰にも脅かされず、安心して暮らせるヴァンパイアの王国を設立するため、ルーマニアからやってきたヴァンパイアの女王"ミナ・ツェペッシュ"。彼女は、幼い体と気高く崇高な魂で、たった一人で立ちふさがる壁に立ち向かおうとしていた。
そんな彼女を唯一支えることを出来るのが、かつて、永遠にミナの側にいる事を約束した人狼の少年、"鏑木アキラ"だった。たとえ記憶を無くそうとも、人間としての人生を失おうとも、彼女と共に歩むと硬く決意したアキラは、ミナと手を取り合い、新しいヴァンパイアの世界の夜明けを目指して戦い続けるのだった!

前半が王国の設立まで、後半が設立後の対立と、2部構成になっています。
前半の、アキラがミナを十字架から守り、2人が共に歩むことを決めたシーンがとても感動的でした!
アキラの周りで詮索していた謎の少女"美刃"の、ミステリアスな雰囲気が良かったです!
ミナとゆきのアキラをめぐる三角関係も、はらはらして魅せられました。
OP曲の「フレンズ」も、印象的で作風にぴったりです!

固く結ばれた、愛の絆と運命の物語、とくとご覧あれ!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 9

ゼルミナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

吸血鬼はこうじゃないとな!

2019観了。
原作大ファン…そのせいで遠ざかっていたが、リアタイで見ておけば良かったと後悔するという自分にありがちなパターン。

流石に10年近く前の作品という事があり、絵的に(3Dモデルとか…)古さを感じさせる部分はあるが、それを含めて「当時感」を感じられる良作。
金髪ツインテロリBBA吸血鬼、と聞いてピン!と来た同志は視聴して損はない…そして、原作を読むんだ!最高だぞ!

1クールだが、腰を据えて物語を作ろうという気概が感じられるのも好感。
腰の据わった1話には唸らされた。
(まぁ、今となっては判りにくい部分もあろうが…)
アニメオリジナル展開もあるが、原作者がコミットしているおかげもあり、原作ファンから見ても特に問題はない感じ。

特筆すべきはミナ役の悠木碧。
「魔法少女まどか☆マギカ」の1年前の作品だが、流石に光る演技をしている。斎藤千和との掛け合いは後世から見ると感慨深いものがあるなぁ(笑)
そして安定の喜多村英梨。

個人的には「いかにも」な新房昭之監督アニメに見えた。
前述した通り「まど☆マギ」の1年前の作品という所で比較してみる必要があるかもしれないな。

あ、個人的にはアルフォンスが中田譲治が良かったよー!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

67.8 18 約束で恋愛なアニメランキング18位
ほしのこえThe voice of a distant star(OVA)

2002年2月2日
★★★★☆ 3.4 (585)
2964人が棚に入れました
『ほしのこえ -The voices of a distant star-』 は、新海誠 監督 が制作し2002年に公開されたアニメーション映画。
2039年、人類の調査隊は火星のタルシス台地で異文明の遺跡を発見したが、突然現れた異生命体によって全滅させられてしまう。その異生命体はタルシアンと名づけられ、その脅威に対抗すべく国連宇宙軍が組織された。
2046年、中学三年生の長峰美加子は、国連宇宙軍のロボットのパイロットの選抜メンバーとなり、翌年にはタルシアンの追跡調査のため編成されたリシテア艦隊の一員として、同艦隊旗艦〔リシテア〕に乗艦、地球を発つ。ほのかな恋心を抱く友人寺尾昇を残して。調査艦隊がタルシアンの痕跡を追って、地球から離れてゆくにつれ、ミカコとノボルの距離も光年単位で離れ、二人の携帯電話メールのやりとりにかかる時間も次第に長くなってしまう。
ついにはミカコは地球から8.7光年の距離に位置する惑星アガルタに降り立つ。そこでミカコは、地球に届くのに8年もかかるメールを ノボルに送信する。

しょうすけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

さすが新海監督作品ですね(/□≦、)

たった25分の作品だというのにこんなにも切なくさせられるとは…
近未来に火星じゃチョット設定キツイかもだけど宇宙に行ったらありえるよなって考えると切なさ一杯にさせられる作品でした。。。
絵は新海ワールドだけあって神作画ですね。
女子高生がロボットパイロットにって設定だけでも敬遠されちゃうかもだけど絵だけでも観る価値はありそうな。。
まぁワープなんてしちゃって光速まで超えちゃったら電波届かないどころか相対性に考えると時空間までズレちゃう気がするから要注意って事で。。。チャンチャン

投稿 : 2024/04/27
♥ : 5

イブわんわん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

言葉では言い表せない切なさ

「雲のむこう・約束の場所」「秒速5センチメートル」と並ぶ新海監督の代表作。

新海作品では個人的に一番好きです。(2013.9.23現在)

時間と距離、それに伴う空間と想いが絶妙に描かれています。
映像や台詞にはないところをどれだけ汲み取れるかがカギになるでしょう。

見ながら「1年後に届くメールを送信するときって、どんな気持ちなんだろう・・・」とか、
「何時来るかもわからないメールを待つってどんな気持ちなんだろう・・・」
とか考えて見ていました。

同じ時系列の同じ空間を生きているのに、距離が・・・。
でも、最後の台詞でどこか救われたような気がします。

しかしながら、新海監督の作品はレビュー書くの大変(泣)
でも好きなんだよなあ(笑)
(2013.9.23修正)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 18

k-papa さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自作アニメでも素晴らしいクオリティ

こんなアニメを一人で作成するなんて凄いですね。
背景と個々の小道具に凝ったディーテルに参ります。
その丁寧さと拘りで宮崎駿監督に似ているように感じました。
優秀なクリエィターって、なんか同じようになるのですね。

声優さんはオリジナル版でしか見て無いので、
自信の声やご友人を使って、声優さんではないので
ちょっと苦しいです。
自作のアニメに自分の声を使うなんて、
なんかウォルト・ディズニーみたいで面白いですが。

物語の時間差を使った恋人の交信で切なくて
旨い演出だなと感動しました。

踏み切りの映像があんなに美しいなんて
実写映画でも感じたこと無かったです。
日常の場面の表し方がどれも美しかった。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12

74.9 19 約束で恋愛なアニメランキング19位
恋と嘘(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (635)
2903人が棚に入れました
満16歳になると結婚相手が通知される超・少子化対策基本法、通称ゆかり法が施行されている世界を舞台に、少年少女たちの未熟で儚い禁断の恋模様を描く。

声優・キャラクター
花澤香菜、牧野由依、逢坂良太、立花慎之介、谷山紀章、黒沢ともよ、喜多村英梨

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

薔薇が他の名前で呼ばれようとも…やはり甘く香ることでしょう。

この世界観、大好きです。
まさかこんなお話だとは…思いもしなかった。


超・少子化対策法というものが存在する近未来設定。

国から、個人の遺伝子情報を基に選ばれた『恋人』を通知され、恋愛をし、結婚をしなけらばならない。(拒否すると社会的ペナルティ有)

通知を受けた16歳以上の少年少女の自由恋愛禁止。


まず思ったのが、

同性愛者は?
子供が出来ない人は?どうなるの?
という事でした。

(簡単な事、国の徹底した管理をしている為、そういう人達には『通知』はこないのです。)


この作品は、このような社会に生をうけた、主に4人の男女の『心』が丁寧に描かれています。


主人公の『ねじ君』は『美咲』の事がずっと好きでしたが、16歳で『通知』がきます。美咲に勢いで告白したら、美咲と両思いである事が判明。

ねじ君の政府通知の相手は、才色兼備、純粋で、儚げな、とにかく!可愛い女の子『りりな』(エッチ)

そして
校内一番の美男子、『仁坂君』ですよ!
彼もねじ君の事が好きなのです。


ねじ君の『通知』がきっかけで
4人の苦悩が始まります。


痛いほど、優しい4人。

何か秘密を抱えているであろう美咲は
少し、生々しいです。
結構卑怯なところもあって
うーん…


報われないのが、仁坂君ですね。
彼は、『友人』として、ねじ君の側に居ることを選びますが 、、
相当苦しいはずです。


作中の、文化祭での『ロミオとジュリエット』のシーンは大好きです。
報われない想い、愛、を台詞にのせて演じる、美咲と仁坂君に感動しました。

あと、時々はさまれる、お笑いも、優しくて、ほんわかします。埴輪、古墳(思いだし笑)



はたして
このような社会構造は、平等なのだろうか?
差別的なのだろうか?


私の中での『恋愛』の割合は…どれくらいを占めてるのか。
考えてみた。けど、よく解らない…

思いっきり『恋』したいんだけど…

ただ、『子供を産むため』の繋がりだけは、
嫌。絶対に嫌。


こんな社会構造になったら、


私はどうなるのかなぁ
(意外と楽しいかもしれない)







あ、
キスシーン、かなりエロいですよ~



こういう作品こそ、2期あって欲しい!熱望!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 36

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

僕らは恋をして嘘をつく ただ一つの気持ちを守るために

2017年放送のテレビアニメ 全12話

原作 ムサヲ 監督 宅野誠起 構成 高橋ナツコ 音楽 横山克
制作 ライデンフィルム

さあさあ、またまた来ました「構成ナツコ」今まで良かったと思う作品はありません。
いきなりOPドンドンパンパン(笑)変なキャラデザ。
さて1話切りか・・・・んん・・・面白いじゃん!

原作力は高いです。DeNAのマンガボックス連載コミック。
16才になると結婚相手を厚労省(政府ではなく霞が関)が決めてしまう近未来社会。
すべての男女に対する最も理想的な相手をコンピューターが決める。

これは世代によって意見が違うと思います。

10代~30代 ふざけるな!自由恋愛禁止なんてディストピアだ。
40代~50代 結婚できるんならいいんじゃね。国が責任を取ってくれるんだろ。
60代以上  俺は(私は)見合い一回目の相手と結婚して、子供を育てたし添い遂げる予定だよ。

戦後復興期の日本人の多くは適当な相手(年齢だけは順守)と適当な見合いをして、ほとんどは離婚せず同じ墓に入るのですが、
すでに忘れられた歴史なのかもしれませんね。
統一教会の合同結婚式などと言うネガティブな事件(?)もあったし。

この作品は16才になって予定通り結婚相手の通知が来た少年少女の、
恋愛観、人としての成長、忘れられない想い、社会環境、家族
を比較的丁寧に描いた社会派恋愛アニメです。
そして、物語としてとても面白い物でした。
悩みも深くなく、流され、周囲に祝福されたり、初恋の相手と語ったり。
この作品に違和感を感じた人は、社会状況と言うものの理解が足りないかもしれません。

脚本は相当こなれています。大ベテランですからやればできる子ですね。
連載中なので結末は描かれませんが、社会がこういう形で回っている以上、
個人の結婚相手が誰になろうとあまり意味がないことだと思います。

男女が出会い繁殖活動をすると言うこと。
恋の部分が抜け落ちていますが、一生添い遂げたとしたら尊いものでは無いと言う資格など誰にも無いでしょう。
この社会では、恋は病気として丁寧に対処しているようです。
ディストピアかユートピアか?これはSFではなく現実の一つのありようです。

人口を増やすために最も適した方法はハーレムです。
歴史が証明していますね。
でも、男性すべてに人権を認めるとしたら、この作品の設定になります。
戦後日本が最も成功した社会主義国家であると言われたゆえんでもあります。

会話は丁寧過ぎず、若い男女の迷える心を感じさせて好感が持てました。
「月がきれい」と対応するもう一つの赤い糸。
16歳は迷ってこその青春です。
『初恋は成就しないほうが幸せになれるよ』(私の言葉ですw)

追記
ひとつ気が付いたことがあります。
16才で政府通知が来るとして、内容が結婚相手の名前でない可能性があります。
「この状態では結婚できない」という通知が来た場合。
感染症や重大な性嗜好の問題です。
早い時期に本人や家族が気づいて治療を行えば高い確率で治癒できます。
現代は完全放置、または無視された状態で危険な人生が待っていたりします。
同性愛の問題も早期協議次第で解決可能なんではと思います。
性と言う重大な問題に蓋をしてしまう現代社会への問題提起となる作品かと思いました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 42

sMYVP12210 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

神だなこれは おすすめの新感覚こいばな

私個人的にはめったに入れないお気に入り確定です。
おもしろかったです。ちょっと最後は尻切れ感あり 映画でもいいから続き見たい!!

内容はふつうの恋愛話しで終始しますが、IF世界の、コンピュータが厳正なる相性判断で決めた相手としか結構できないという世界です。簡単ですがこの設定はすばらしいですね。例えるならば、ちょっと昔はこんな感じだったんでしょうねリアルも。
戦国時代とか中世欧州でも親が決めた相手と結婚するのが当たり前の時代があったわけで、それが親ではなくコンピュータ(政府の)になっただけでこんなおもしろい作品になるとはねー

詳しい内容は見ていただくとして、ほかの点については、OPEDはちょっと作品に比べてよわいかな。
声優さんはすばらしいです。これぞ花澤って感じを堪能できますし、それ以外の方もぴったしですね。
作画はプチ崩壊している箇所もありましたが、おおむねokですw

おすすめです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

67.3 20 約束で恋愛なアニメランキング20位
orange(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (618)
2900人が棚に入れました
長野県松本市に住む女子高校生・高宮菜穂は2年生になった4月の始業式の日、差出人が自分の名前になっている手紙を受け取る。その手紙には、26歳になった10年後の自分が後悔をしていて、その後悔を16歳の自分には味わってほしくないこと、菜穂に今後起きること、それに対して菜穂にしてほしい行動が書かれていた。菜穂は、初めは誰かのいたずらと思っていたが、手紙に書かれていた通り、成瀬翔が東京から転校してくる。手紙には、5月に成瀬翔を好きになること、翔が17歳の冬に事故で亡くなること、その事故は防ぐことが出来たと書かれていた。

声優・キャラクター
花澤香菜、高森奈津美、衣川里佳、山下誠一郎、古川慎、興津和幸、佐倉綾音

ピエロ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

まさにorangeなアニメだった

漫画で前にも読んだことがあったのですが、久々にアニメでorangeを見ました!
漫画の時も感動したんですけどやっぱりアニメ版も泣かせてくれます。笑
内容としてはかけるを救えなかった未来から過去にてがみが届きかけるを助けて後悔を消して欲しいという内容でその手紙を頼りにかけるを救うという話でしたね
個人的に一番感動したのはラストも良いんですが7話のかけるが東京の友達と会うのを止めるシーンですね〜
この話はかけるが結構大変不幸な少年みたいな感じで描かれているんですが正直すわが一番辛いですよね笑
見た人ならわかると思いますが好きな人の恋愛を応援するのって並大抵の精神じゃ持たないですよね笑
あと個人的に気になった部分は基本的に話は感動できるいい内容だったのですがたまにかけらを救うために強引な感じで話を吹っかけるシーンがありそこだけがなんかおかしくないか?と思ってしまいました笑
しかしそれを補ってもなお余りある話の良さ
完全に恋愛ものの中では上位作の部類に入ると思います!
見てない人は是非!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

かっこいいなぁ

視聴理由 恋愛

序盤 んんん...キャラデザが好みじゃない...

中盤 こ、コブクロ!?

終盤 なんか重かったなぁ...

この話は「手紙」をうけとった女子高校生とその友人の話
内容的には恋愛が完全メイン。友情も強いけど基本は恋愛かな。けど、ちょっと重いなぁ...ただの恋愛とはちょっと違くて、「助けたい」って感じだったし。軽い感じでみるのは遠慮したほうがよさそう
終盤には泣いちゃった。あれは泣いちゃう...

キャラは主人公の友人たちがとてつもなく良い奴すぎて仕方がない
特に須和くん。本当に良い奴すぎる。かっこいいなぁ
まわりの友人も本当に良い奴なんだよなぁ
でもキャラデザが好みじゃないのが残念

作画は良く、音楽も良かった。
だってあの「コブクロ」だもん。良曲
面白かった

投稿 : 2024/04/27
♥ : 15
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

オレンジって何?電話レンジとの関係は?

亡くなった同級生を助けるため、10年後に手紙を送るっていう話。
学園ラブストーリー&タイムメールアニメです。

もっとも気になった点は、未来から過去へ手紙を送る方法。
{netabare}目を皿のようにしてたけど、結局わからない。
私、何かを見落としたかもしません。
手紙レンジ出てきたかなぁ。
世界線が変わっちゃったよぉ。
なんて思いながら観てました。

いつの世でも、世界線を変えるのは大変です。
このアニメの見どころはそこなんでしょう。
愛と友情は世界線を超える。
といった所でしょうか。{/netabare}

致命的にも、主人公とヒロインには魅力を感じませんでした。
湿っぽいところがNGです。
花澤様の演技もこの役ではパッとしません。
しかしその代わり、脇役である萩田アズコンビが楽しい。
やたらと息が合ってる。
夫婦漫才だよね。

最終回が1時間スペシャル。
でも、ラスト15分が声優さんによる劇場版の宣伝でした。
新作カットを入れた総集編っぽいです。
きっと、滑るんだろうなあ・・・

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34

61.7 21 約束で恋愛なアニメランキング21位
エスカ&ロジーのアトリエ~黄昏の空の錬金術士~(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (475)
2631人が棚に入れました
ここは何度目かの黄昏を迎え、徐々に終わりの時を迎えつつある世界。
その世界に存在する「黄昏の大地」の 遙か西方にある、かつて錬金術で繁栄した国家が存在した地方。
そこではいつか訪れる「黄昏の終わり」の到来を回避するため、失われた錬金術の発見と再生に力を注いでおり、再生された前時代の技術は「中央」と呼ばれる錬金術研究都市に結集されていた。
主人公は中央から配属された錬金術を研究している青年と、辺境の小さな街に暮らしている少女の二人。

少女の名はエスカ。
人々の役に立ちたくて自前の古い錬金術の知識を使い頑張っているうちに、開発班に配属されることになった。

青年の名はロジー。
中央で最新の錬金術を学んでいたが、とある事情で地方へ異動することとなり配属先の開発班でエスカと出会う。

二人は協力して錬金術の力を駆使し、開発班をもり立てていこうと約束する。
錬金術が紡ぐ、少女と青年の物語。

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

エスカ&ロジーはサーバントサービス

 視聴していておとぎの国に行ったような、しかも心が洗われるような物語が各話とも詰まっています。悪者は出てきていませんし、緊張感伴うようなドラマでもなさそうです。
 それでも私はこの素敵なアニメを支持したいと思います。

 主役のエスカは明るくて元気、ロジーのほうは仕事ができるけど中央での影を引きずりながらもエスカと協力して事に当たる姿、なんかいいなあ。仕事は早く言えば人助け、です。それに仕事仲間をお互いに思いやって、しかも支え合っていて、お互いを必要としている。それでいて周りの人から好かれていて、そんなのは今の世の中には少なくなってきているのに・・・。最近のアニメの逆をついているのではないでしょうか。最近のアニメは物語を面白くするために、裏切りや謀略、偏見や差別、人殺しや戦争と、パンドラの箱から解き放たれたものが多い中で、深夜番組でこのアニメを放送なんて、もったいないなあと思います。

 錬金術士とあるけど、仕事的にはサーバントサービスのように思えます。あ、アニメのサーバントサービスをご覧になった方、あれとちょっと雰囲気似てると思いません?
 
 あにこれでは評価が低いようですけど、私は最終回まで付き合っていこうと思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 50

Baal さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

錬金ってロマンがありますね!

代々錬金術師の家計の娘エスカと中央組織から来たロジーこと

ロジックスとのファンタジーアニメである。

ゲーム原作と聞いていて少し訳がわからない作品になるのかなと

思っていましたが、そうではなくしっかりとした話になっていて

すんなりと最後まで見ることのできる作品でした。

錬金術を使って人の暮らしを豊かにしたいと思うエスカと開発部に

所属するそのほかの人と調査先で出会った人との関わり合いや

周りの人を助けたいという思いで錬金術師として成長してく

ところ、そんなエスカたちに支えられ過去と向き合い、過去の束縛から

自分を解き放ち、新たな技術を完成させたロジーのところは

本当に良かったと思います。とても面白かった作品です。

10/3 星評価、コメント変更

投稿 : 2024/04/27
♥ : 30

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

おおむね、お気に入りです。

ゲームアニメの宿命としてはしょられすぎなのが気になりましたが、
一本道のアニメとして、出来は良いです。
まあ、原作ファンにもおおむね満足な出来です。
女性キャラは可愛く、男性キャラはカッコイイです。

このアニメの視聴を機会に原作のアトリエシリーズの黄昏三部作のプレイをお薦めします。

あと、他のアトリエシリーズもアニメ化して欲しいです。
特に黄昏三部作だけでも全てして欲しいですね。
そうでないと、いろいろ半端です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 20

65.4 22 約束で恋愛なアニメランキング22位
まぶらほ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (276)
2322人が棚に入れました
魔法が存在する世界。
但し、個人が生涯で使える魔法の回数は予め決められている。その回数は個人の素質によるので、多い者もいれば、極端に少ない者もいる。また、使用回数を使い切ると体が塵になって死んでしまう。
物語はエリート魔術師養成学校・葵学園に通う、平凡な能力しか持たない式森和樹の前に突如3人の美少女が現れる所から始まる。彼女達の目的はなんと彼の遺伝子(要は体)。実は彼の先祖には偉大な魔術師が多数存在しており、彼との間に生まれた子供は驚異的な魔力を持つ可能性が高いと言う。大した魔力も無い彼がこの学園に入れた理由もこの遺伝子のおかげ。
こうして、平凡な日常が一変し、波乱の学園生活が始まる!?

声優・キャラクター
阪口大助、生天目仁美、松岡由貴、いのくちゆか、野田順子、辻谷耕史、内藤玲、浅野真澄、渡辺明乃
ネタバレ

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2003年とは思えないほど画質が良い作品で非常に楽しめました。私的にかなりお勧めの作品です。是非見てみてください。

この作品の世界観

この作品の世界は我々の現実とは別に、もう1つの現実が存在する世界(パラレルワールド)。この世界では人々が魔法が使えますが、人は生まれた時から魔法の使える回数が決められていて、もし魔法回数を すべて使ってしまった人間は灰となり死んでしまう、そんな世界でした。ですのでこの世界は魔法回数が多ければ多いほど権力を持つシステムになっていました。

ストーリー

主人公の式森 和樹は成績、運動、見た目、魔法回数すべて残念な残念なエリート魔術師養成学校に通う高校生でしたが、そんなある日、和樹謎の美少女転校生の宮間 夕菜、日本有数の財閥の跡取りの風椿 玖里子と化け物退治を生業とする神城家の継承者候補の神城 凜が和樹の遺伝子を求めてきました。この物語はそんな和樹と3人の美少女の波乱の学園生活を描いた物語です。

私の感想。

2003年に放送された作品かと思えないほど画質が良い作品でした。私の知っている2003年の作品はどれも独特で残念なキャラクターデザインやキャラクターの動きが超不自然な所が多いのですが、この作品はまったく感じられませんでした。下手をすれば今(13年)に放送されている作品よりも画質がよかった思います。私的にはそれほど画質やキャラクターデザインがよかったです。

そして、この作品の世界観は非常に興味深いと思いました。世界に魔法がある作品は結構ありますが、生まれるときから魔法の使う回数が決まっていて世界がこの魔法使用回数で権利が決まるシステムは非常におもしろいと思いました。

{netabare} だが、後半になってから宮間 夕菜の行動にいちいちイラつきましたね。
「私は妻だー 妻だー」 
「浮気するなー きーーー」
うるせぇ!!
和樹は結婚した覚えねぇよ!! 

てか和樹!
遺伝子上げればいいだろう!!
それで、夕菜と結婚すればいいだろう!!

まあ、それではおもしろくないですが、

本当に最後のほうの夕菜には本当にイラっときました。
{/netabare}

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品の胸の形や胸の動きを注目してほしいです。通常、巨乳や豊満な胸を持つキャラクターはワザとらしく胸を強調したり、胸をワザとらしく揺らしたりと少々気持ち悪い所がありますが、この作品にはそのようないやみはあまり感じられませんでした。逆にこの作品の胸の強調の仕方は美しいといっても良いかと思います。ですので、是非女性キャラクターの胸を観察してみてください。

オープニング

「恋のマホウ」
キャラクター紹介やキャラクターの関係がかなり分かりやすくなっていますが、私的には少々世界観の説明不足だと思いました。このオープニングの説明だけですと、少々勘違いしてしまう人が出てくると思いました。私的にはもっとメインヒロインと主人公の関係をつよく強調してほしかったです。
ですが、このオープニングは無駄に脳内侵食度が高かったです。なんと言えば良いのでしょうか、あまり脳に侵食されるようなリピートは無いですが、何故だか頭に引っかかります。一度聞くと歌詞が自然と頭の中に入ってきます。

エンディング

「We'd get there someday」
さわやかなエンディングです。画像は和樹の記憶の中にある記憶をバックに透き通った和樹にか交わすキャラクターをどんどん出しています。このエンディングのエンディングのおかげでキャラクターのよさがかなり出ています。そして、かなり落ち着きの無いこの作品の最後にこのエンディングは我々視聴者の心を癒してくれます。私はこういう癒し刑のエンディングが好きなので、皆さんも好きになれると思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 14

Baal さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

完成度が結構高い、いい作品です。

ラノベ原作の典型的な学園ハーレムです。(魔法付きで)

最初はこの設定なら美少女ゲーム関係の

作品だろうと思っていたので、ラノベ原作とは

驚くばかりでした。

そんなことはさて置き、

大きな(総合的な)観点からの評価は

かなり完成度が高い作品だと思いました。

(タイトルのまんまなんですけどね)

心理描写といい、展開といい、どれをとっても

やっぱり、美少女ゲームが元にしか思えません!

(別に、自分が美少女ゲームにハマっているわけでは

なく、色々なシナリオ(ストーリー)を作るのが

趣味なので、その参考までにと・・・・・)

それでも、世界観は上手くこの物語に

あっているように思いました。(言葉を変えると

この世界感を物語が上手く生かしていると

いうことだと思います。)

キャラも上手く出来ていると思います。

それに、古い作品にしては作画が綺麗な方では

ないかと思います。OPも特別にここがいいとか

はないのですが全体として心の中に響いてくる

感じで良かったと思います。

10/14 星評価、コメント変更

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17

68.6 23 約束で恋愛なアニメランキング23位
おねがい☆ティーチャー(TVアニメ動画)

2002年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (442)
2215人が棚に入れました
辺境惑星の駐在監視員として地球に赴任した宇宙人、風見みずほ。
偶然、みずほの正体を知った高校生「草薙桂」は、彼女を守るため、彼女と結婚して夫婦になる。
桂は中学時代のトラウマから、「停滞」と呼ばれる、精神的なストレスに起因する「意識不明な状態」になる病気を患っている。 みずほとの生活から、いくつもの停滞を経験し、しだいに回復の兆しを見せていく。お互いに心を通じ合わせ、求め合っているにも関わらず、様々なすれ違いから、疎遠になっていくのだが…。

声優・キャラクター
井上喜久子、保志総一朗、川澄綾子、大原さやか、田村ゆかり、岩田光央、三浦祥朗、金田朋子、内田直哉、佐久間レイ、高田由美、こおろぎさとみ、杉田智和、仲野裕、南央美、西村ちなみ

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ラブコメ好きの人に最優先事項でお勧めしたい

パッケージの絵やタイトルのイメージからギャルゲーやエロゲー関連の作品に作品に思えますが、それは全くの誤解。
「保志総一朗」の演じる高校生と「井上喜久子」が演じる宇宙人教師との心温まる、れっきとした正統派のラブコメアニメです。
一般的な恋愛アニメは、主人公とヒロインがいろいろな困難を乗り越え最後に結ばれますが、この作品では二人が出会ってから成り行きで結婚するところから始まります。
そして結婚している事は周囲の人達には隠さなければならない。
結婚している事を隠しているので、他のキャラからの恋愛が絡んでくる事もあるけれど、近年アニメで見られる手当たり次第の絡み展開ではなく、純粋な恋を描いています。
ヒロインが年上お姉さんでしっかりものですが、テレたり駄々こねたり泣いてしまうところなんかは抜群に可愛い。
特にヒロインのよく言うセリフ「最優先事項よ!」は、聞いていてやみつきになりました。
個人的にはこのヒロインが「大人バージョンの朝比奈みくる」のような印象にも思えました。
萌え要素もあるけれど、決してエロに走っているわけではない、しっかりとした恋愛ストーリーで、ハッピーエンドで終わる展開は無性に恋愛したくなる気持ちにさせてくれます。
ラブコメ作品の中でも非常に面白かったお勧めしたい作品です。


OP曲の「Shooting Star」を作曲・編曲した人は実は「AIRの鳥の詩」を作った人と同じ人。
それだけにこの曲は「鳥の詩」に次ぐ名曲だと思うのでぜひとも聞いてみて下さい!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 29

れむれむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

木崎湖行ったった☆

絵柄と主題歌がI'veということでエロゲ関連作品かと当時は勘違いしてましたw
作品のカテゴリ的にはラブコメなんやろけど
他のラブコメ作品より恋愛要素が強く、また細かく描かれている。
みずほ先生がとくに魅力的でしたねぇ~
年上のの大人の女性だけど、ときおり覗かせる子供っぽさがGood!
他のキャラもいい味出してましたが、主人公だけは
最後まで好きになれなかったかな・・・

湖周辺の風景も良く描かれていて、自分が初めて聖地巡礼したほど
わりと好きな作品。関連作品の「おねがい☆ツインズ」も
いずれは観てみたい♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 5

浩平 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

不朽の名作です

-あらすじ-
駐在監視員として地球に赴任した宇宙人・風見みずほ。偶然、その正体を知ってしまった草薙桂は、様々なトラブルに巻き込まれていくのだった。


前半はドタバタコメディチックな展開なんですが、後半はシリアスな恋愛話が展開されていきました。シリアスになってからは、意外性のある展開で引き込まれはしたのですが、見ていて少々ウザったいと思うような恋愛模様も繰り広げられて、胃もたれしそうになりましたよ(汗)。まあ、最後は綺麗にまとめてくれたので良かったんですけどね(笑)

ヒロインが女子高生になっている、続編としておねがい☆ツインズという作品がありますので、本作品が好きな方はぜひご覧ください。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6

71.9 24 約束で恋愛なアニメランキング24位
千年女優(アニメ映画)

2002年9月14日
★★★★☆ 3.9 (445)
2149人が棚に入れました
芸能界を引退して久しい伝説の大女優・藤原千代子は、自分の所属していた映画会社「銀映」の古い撮影所が老朽化によって取り壊されることについてのインタビューの依頼を承諾し、それまで一切受けなかった取材に30年ぶりに応じた。千代子のファンだった立花源也は、カメラマンの井田恭二と共にインタビュアーとして千代子の家を訪れるが、立花はインタビューの前に千代子に小さな箱を渡す。その中に入っていたのは、古めかしい鍵だった。そして鍵を手に取った千代子は、鍵を見つめながら小声で呟いた。「一番大切なものを開ける鍵…」
少しずつ自分の過去を語りだす千代子。しかし千代子の話が進むにつれて、彼女の半生の記憶と映画の世界が段々と混じりあっていく…。

声優・キャラクター
荘司美代子、小山茉美、折笠富美子、飯塚昭三、津田匠子、鈴置洋孝、京田尚子、徳丸完、片岡富枝、石森達幸、佐藤政道、小野坂昌也、小形満、麻生智久、遊佐浩二、肥後誠、坂口候一、志村知幸、木村亜希子、サエキトモ、野島裕史、浅野るり、大中寛子、園部好德、大黒優美子、山寺宏一、津嘉山正種

shisune さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

だって私…

主人公の藤原千代子の半生をインタビューを通して思い返していく、というお話。
場面の移り変わりがおもしろいんですが、若干混乱しました(最初だけ)。
千代子の一途な恋心がなんとも言えません。

物語のラスト、おもいっきり、監督に突き飛ばされましたね~。
五キロくらい吹っ飛ばされた気がしました。
まさに衝撃のラストです。
最後のシーン、思わず声に出してしまいました(笑。
ものすごい裏切りです。

なんといっても今敏監督。万人におすすめできる良質のアニメーションです。
ほんとに、もっともっと監督のアニメを見たかったです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 4

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

千年を納得させる女優の回廊

今敏監督作。

本作は大女優千代子に、取材を行い談笑しながら物語が進まれる。名女優ゆえ、めったに取材に応じないが、何かを開ける鍵を渡すため訪れた取材陣。ただ話はソファーに座りながら、その一女優の出演作を時代と合わせ、女優の年齢の順に流されていく。

本作の面白い所は、何の前触れもなくその映画の世界に入り込ませ、そんな中、取材者2人も同じ世界に入り込み取材を行うという疑似パラレルな展開。それを現代の取材時間(ソファーでの取材)と、疑似パラレルの取材時間(映画の中)を唐突に移り変えて、時間の感覚をずらしてきやがる所。

最初の出演作で女優になる決意をした彼女と同じように、見てる側にも映画(本作)を見る価値ある、風な演出ほどこし、彼女は恋人を探して疑似パラレルの幾つもの世界を渡り歩くことになる。

出てくる疑似パラレルは、関東大震災、満州、戦時中の投獄等々。時代劇からSF風までの彷徨う時の回廊。ここが社会派アニメ的にも魅せられ、深みみたいなものを感じるし、勘ぐって社会派としても見ちゃった回廊。

疑似パラレルの変化を通して様々な役をこなしながら幾つもの物語を魅せてくるし、取材野郎も役者としても噛んでいたりして、一癖あるドキュメンタリーなのか、ロマンティックな恋なのか、社会派アニメなのか、鍵という伏線によるサスペンスなのか、と、いうフェイクらしいものを入れてくる。

「現在の取材による時間」「様々な疑似パラレルによる時間」
「疑似パラレルの中で経過する役と年齢」「演出のフェイクによる感情変化」
そんな側面を持ちながら、一つ芯を通した鍵と恋。だがその芯にも癖演出。

千年を感じさせる為に用意された幾つもの疑似パラレルやメッセージ的フェイクは、重みと不思議な軽さを伴った、心が安堵したような悲しい心地よさに包まれた。私ごときが、ことの顛末まで書くのは野暮ですなこりゃw視聴して頂きたい一作。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 37

もちすい さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

淡くて激しくてしたたかな

とある大女優が自分の人生を“恋心”という部分に焦点を当てて振り返る、という物語。

終始インタビュアー&カメラマンの二人組みとの会話~回想シーンという映像が続くのですが、女優ということで、回想を映画の演技シーンになぞらえて、さらには回想にも二人組が入り込んでくる、という、実験的で、かなり奇抜な映像表現がこの作品の特徴です。

これ、本当に面白い表現だと思うし、この題材とこの表現を組み合わせることを前提にした脚本は完璧すぎるぐらいうまいんですけど、回想と演技のシーンを重ねるということは、どうしても視聴者にとっては感情移入の妨げになると思われます。
回想に入り込んでくる二人組も、説明役、場面転換のアクセント、と効果的な働きもしているのですが、やっぱりこれも感情移入したい人にとってはノイズになってしまいます。

ということで、映像表現としてはとても面白いのですが、同時にあまりの奇抜さに面食らってしまって、全く作品に入り込めない、ということになる可能性もあります。
私の場合は初見がそうで、2回目に観たときにやっと落ち着いて観れました。

あとは感情移入を求める人も注意が必要です。
感情移入できないこともないですが、かなり女性向け、しかも対象年齢高め、と、ものすごく観る人を選ぶ作品です。

とはいえ、今敏さんの作品は、アニメーションという媒体に対してのアプローチがあまりにも個性的で、多くのアニメ作品とは全く違ったベクトルを持っているので、合う合わないは別として、「こういうアニメもあるんだ」と、観ておいて損はないと思いますよー。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 13

63.5 25 約束で恋愛なアニメランキング25位
そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠(アニメ映画)

2014年4月26日
★★★★☆ 3.5 (292)
2105人が棚に入れました
空から落ちてきた未確認生物《イカロス》は、空美町で「平和が一番」がモットーの少年、桜井智樹と共に暮らしていたが、いまだに智樹に笑顔を見せたことがなかった。
イカロスと同じく空に浮かぶ『新大陸』からやってきた未確認生物である《ニンフ》《アストレア》が、《マスター》の支配から解放されて自由に笑って生きている姿を見た智樹は、どうにかイカロスにも『普通の女の子』として自由に笑ってほしいと思うようになる。
戦略エンジェロイドとして作られ、感情をうまく表情に表せないイカロスが笑えないのは、主従の関係を結んでいることが原因であると考えた智樹だったが、突如あてがわれた自由に、イカロスは―――。

原作累計400万部を突破した大ヒットアニメシリーズが遂に完結!!感動に包まれた原作最終話にリンクした、ヒロイン《イカロス》の真実の物語。これが本当のそらおとフィナーレ!!

Yuyu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

原作読者向け

愛し方が分からず、主従関係をずっと望んでいたイカロス
主従関係を拒み、命令することを拒み続けた智樹

そんな二人がお互いを想い合って変化してる姿は切なかったです。

原作でも分からなかったことも、ハッキリと分かるようになっているところもあるので、普通に見てよかったと思いました。アニメではカオス(修道服の女の子)の扱いが原作と違うので、この形にしたのかな?

やっぱりアニメ作品で原作のカオスの話や表現は、やりたくてもできないのかも知れないですね。

アニメ派の人も原作17~19巻を見る前に読めば楽しめるかも知れません。
最低でも17と18巻を読めば何が起こっていたのか分かった状態で映画スタートって感じになるかと。

3期のアニメ自体がほとんどない中で、短い映画としてでも映像として見れたことは、いいことだと思うのですけどね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 4
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天使の想いと物語の帰結を目指した完結編?

まず初めに、他の自分のレビューでこの作品の期待度を勝手に上げてしまったことに対してお詫びをしたいと思います。申し訳ありませんでした・・・。
正直レビューは書きたくなかったのですが、期待を煽った責任もあるので一応書きます。
これは今まで以上に「詳しく知りたきゃ原作読め」と突き放した感じの作りでした。酷評になってしまうかもしれませんが、お許しください。


時系列は前作(時計仕掛けの哀女神)の後になります。そして原作の流れとは異なった分岐を進んで一応の収束を迎えます。

エンジェロイド達とすっかり打ち解けたかに見えた智樹。しかしイカロスはいまだに智樹に笑顔を見せた事はありません。

ニンフ達と相変わらず戯れている間も、どうすればイカロスを笑顔にできるか考え続ける智樹。

イカロスにとっての幸せとは、愛の形とは何なのか。その結論を導き出したのは意外にもイカロス自身でした。


今まで作中で幾度か匂わせられていたこの世界の残酷な真実に、智樹以上にイカロスが勇ましく立ち向かっていく姿には心打たれました。



・・・このように掻い摘んで見ていくと悪くは無いような気がするのですが、やはり多くの違和感が残りました。

ネタバレ+悪い部分を挙げているので、見たくない方は見なくていいです。
{netabare}
ギャグ要素が少ない上、ギクシャクした感じで非常にテンポが悪かったです。今までの勢いあるギャグはどこへ行ったのか不思議でした。

作画がさっぱりした感じになったのは良いのですが、今までと比べてしまうと淡泊すぎです。特に瞳の描き込み具合や色彩の豊かさは、クオリティの面で敵わないと思います。

それから音楽を挿入するタイミングが合ってないと感じる場面が多々ありました。
例として、挿入歌『ERASE』を流すタイミング。ギャグシーンを背景に流してはせっかくの曲が台無しです。
美香子(会長)のBGMも使うタイミングを間違えると会話が非常に阻害されますね。聞こえづらかったです。智樹を叱責するシーンですね。

あと今まで隙なしだと思っていた早見さんの声が、クライマックスの叫び声でちょっと残念に感じてしまいました。泣き声もそうですけど、どうもイカロスに聞こえないというか、なんだか冷めてしまいました。
{/netabare}



作画は大きく今までと変化していますね。淡い色使いとややあっさりとした顔つきで、原作準拠に近い形にはなっていると思います。

ただ所々挟まれる回想シーン(使い回し)の作画を見ると、やっぱり今までの方がいいなあ・・・と思ってしまったのも事実です。

音楽で特筆すべきなのは、何より主題歌・挿入歌です。主題歌『Always Smiling』および挿入歌『ERASE』は早見さん&吉田さん安定の良曲でした。

今回BGMについては場面の切り替わりが早く、あまり集中して聴くことができませんでした。

キャスト陣で一番活躍したのはもちろん早見さんでしょうが、個人的には保志さんの安定ぶりが嬉しかったです。



前作と大きくキャラデザを初めとして変更があったので不安を抱えながらも、それでも期待はしていました。

しかし総集編を抱えた前作以上の早足な展開と、完結を謳いながらもしこりを残す終わり方には、ある種の無念さとスタッフへの憐憫と角○への憎悪の感情が渦巻いていました。

とにかく言えることは、この映画はサントラと主題歌CDだけ買えばもう十分であることと、角○さんはこの先も阿漕な商売を続けていればいつかバチが当たりますということです。


その中でも良かったと思えたシーン
{netabare}
・社会の窓の裏に隠し持っていたシナプス製の「カード」を無理やり奪われそうになる智樹。チャックを開けられた瞬間全身から発光して、ニンフ達を異世界へといざなう。
→チャック丸出しで眩しく輝く智樹は非常にシュールで笑えました。ここが一番笑えたポイントです。

・突然始まるそはらとニンフとアストレア、そして爺ちゃんによる「トモキの社窓から」。降車する条件として智樹とのキスを提示され戸惑う三人。
→三人の反応の中でも、アストレアちゃんの「キスって何だろう・・あいつとしたら気持ちいいのかな」という反応が非常によろしかったです(笑)

・ついに謎だらけだった会長の正体が判明し、イカロスが智樹に猛アタックを仕掛ける。
→さらっと大事なことが判明したので驚きました。この映画一番の収穫でした。

・イカロスがついに愛を理解し、智樹にキスをして愛を伝える。
→このために今までイカロスは苦しんできたんだ、とカタルシスが得られました。それからシナプスに侵入する際のシーンが一期OPのイントロとシンクロしていたことも分かって、名シーンだと思いました。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12

ナルセッチ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

角川にひたすら落胆と軽蔑(原作を読んで改めて怒りが・・・。)

原作のコミックを読んできました。
おかげでやっとFinalの本来の全体像がわかりました。

好き嫌いはあるにしてもちゃんと完結してました。
個人的にはとても良かったです。
普通にやっていれば特にひねりを入れなくても
無難な評価の映画ができたはず!

原作レイプどころの話ではなく、
「映画のできはどうてもいいから、Finalと名づければ
 最低限の観客動員ができるだろう」
と考えたとしか考えられない。

制作会社の運営等いろいろな事情があったのは
創造できるが一番許せないのは角川
日本を代表する大御所的企業ならプライドを持って
やれといいたい!


以下は以前の無いようです。
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多くの方のコメントにある通り、
シリーズのFinalを期待すると怨嗟の思いが湧く(怒)

単品の内容として(続編が続くと仮定すればだが)は
OP,ED共にシリアスなイメージで素晴らしいし、
開始直後のシーンと、
イカロスの訴え(涙)といい、
終盤の笑顔といい、
傑作と言えるレベルです。


各所で言われる通り予算の極端な不足が想像されますが、
アニメ版全部を見ても全くストーリーの繋がりがわかりません。
こんな滅茶苦茶な構成であれだけの品質を出せたのはスタッフさんの意地かも
しれませんね。
自分はスタッフには賛辞を贈りたいです。
ストーリー評価を3としているには悪いという意味では無く、
シリーズものとしては評価不能だからです。

今更の素人の戯言ですが、
クラナドの海外版のような出資募集をするような方法がもっと
積極的に使われてもいいかも。

無論知名度が違いすぎるのでうまくいくかはわかりませんが
そういう事を考えたくなる作品でした。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6
12
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